PC・パソコン業界の世界市場シェア(ランキング)と市場規模について分析をしています。レノボ、HP、デル、エイスース、アップルといった主要なPC・パソコンメーカーの概要や動向も掲載しています。
【パソコンについて】
パソコンメーカーの多くは、他社が製造するパソコン部品を購入して組み立てています。パソコン価格の大きな割合を占める部品には、CPU、HDD/SSD、メモリ、液晶モニターなどが挙げられます。
パソコンの主要部品

パソコン関連の部品
各部品の市場シェアは以下のページでまとまっています。
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【パソコン業界の世界市場シェア】
パソコン業界の2025年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年のパソコン業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はLenovo(レノボ)、2位はHP(ヒューレットパッカード)、3位はDELL(デル)となります。
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| 順位 | Company name (English) |
企業名(日本語) | 市場シェア |
| 1位 | Lenovo Group | レノボ | 24.97% |
| 2位 | HP(Hewlett-Packard) | HP | 23.45% |
| 3位 | Dell | デル | 21.62% |
| 4位 | Apple | アップル | 14.29% |
| 5位 | Microsoft | マイクロソフト | 7.34% |
| 6位 | ASUS | エイスース | 5.13% |
| 7位 | Acer | エイサー | 2.49% |
| 8位 | Dynabook | ダイナブック | 0.54% |
2025年の世界パソコン市場は、Windows 10のサポート終了に伴うWindows 11への移行特需や、AI処理に特化した「AI PC」の本格的な普及が追い風となり、前年比で約8%〜9%のプラス成長を記録する活況な1年となりました。
市場をリードする主要各社の特徴と2025年の動向は以下の通りです。
1位:レノボ(Lenovo Group / 中国)
出荷台数および市場シェアで世界首位の座を堅守しています。アジア市場における大規模な教育用案件を確実に獲得したほか、欧米の商用PC(ビジネス向け)のリプレース需要を広く取り込むことに成功しています。低価格帯からハイエンドモデルまで網羅する圧倒的な製品ラインナップの広さが最大の競争源泉となっています。
2位:HP(Hewlett-Packard / アメリカ)
北米市場を中心とした大企業・官公庁向けの商用PCの更新需要を的確に捉え、シェア2位となっています。近年は、法人向けポートフォリオの刷新とともに、独自のセキュリティ機能を標準搭載したビジネス向けPCが好調な売れ行きを見せ、上位のレノボに追随しています。
3位:デル(Dell Technologies / アメリカ)
米国を代表する総合ITソリューションプロバイダーであり、特に大企業へのシステム一括導入に強みを持っています。手厚い法人向け保守サポートや周辺機器のセット販売による客単価(平均販売単価)の高さが特徴です。
4位:アップル(Apple / アメリカ)
独自開発の新型「M4チップ」を搭載したMacBookシリーズ(2024年末のPro、2025年3月のAir)の投入が世界的に大ヒットし、主要ベンダーの中で2025年に最も高い年間成長率を記録しました。
全体の出荷台数シェアこそ上位3強に一歩譲るものの、高価格帯のプレミアム製品に完全に特化しているため、金額ベースのブランド価値や利益率では他社を圧倒する高収益体質を維持しています。
5位:マイクロソフト(Microsoft / アメリカ)
自社ブランドの「Surface」シリーズを展開するIT業界の巨人です。2025年は、同社が主導するAIアシスタント「Copilot」の機能を最大限に引き出す「Copilot+ PC」の旗振り役として、ハードウェアとOS(Windows 11)の両面から市場のAI化トレンドを牽引しました。
6位・7位:エイスース(ASUS / 台湾) / エイサー(Acer / 台湾)
台湾を代表する2大パソコンメーカーです。6位のエイスースは、世界的に知名度の高い「ROG」シリーズをはじめとする高性能なゲーミングPCや、クリエイター向け高付加価値ノートPCが好調で、シェアを拡大しました。7位のエイサーは、コストパフォーマンスに優れた実用的なノートPCやChromebookを中心に、教育市場や新興国市場で根強いシェアをキープしています。
【パソコン業界の世界市場規模】
当データベースでは、2025年のパソコン業界の市場規模を2,359億ドルとしております。
参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社ビジネスリサーチカンパニーによると、2025年の同業界の市場規模は2,359億ドルです。2026年から2030年にかけて年平均5.9%で成長し、規模は2,523億ドルから3,154億ドルへと拡大することを見込んでいます。
| 年 | 市場規模 | 成長率見込み |
| 2025 | 2,359億ドル | – |
| 2026 | 2,523億ドル | – |
| 2030 | 3,177億ドル | 5.9% |

【M&Aの動向】
2015年 マイクロソフトはMobile Data Labsを買収
2015年 マイクロソフトはセキュア・アイランズを買収
2016年 HPはオープンテキストにカスタマー・エクスペリエンス・コンテンツ・マネジメントを売却
2016年 デルとEMCの合併が完了
2019年 マイクロソフトはjClarityの買収を発表
2019年 マイクロソフトがMovereを買収
2020年 東芝はダイナブックをシャープに売却し、シャープの完全子会社へ
2021年 HPはテラディチの買収を完了
2022年 マイクロソフトはMiburoを買収
2022年 マイクロソフトはMinitの買収を発表
2023年 デルはムーグソフトを買収
2023年 インテルはASUSへ® Next Unit of Computing (NUC) 製品ラインの引き渡しを完了
2023年 マイクロソフトはFungibleを買収”
2024年 HP、Vyopta の買収により従業員エクスペリエンス プラットフォームを強化 2025年 エイサー、ポジフレックス・テクノロジー社の優先株を全株取得へ
2025年 レノボがインフィニダットを買収、エンタープライズストレージポートフォリオをさらに拡大
【会社の概要】
Lenovo Group(レノボ)
1984年に柳伝志(リュウ・チュアンジ)氏が設立した中国を代表するパソコン・IT機器メーカー。旧IBMのPC事業(ThinkPadブランド)の買収によって世界的名声を確立しました。日本市場においても、NECや富士通のPC事業(家庭・法人向け)を傘下に収める合弁会社を主導し、グローバルおよび日本国内のPC市場でトップクラスのシェアを維持しています。さらに詳しく
Hewlett-Packard(HP、ヒューレット・パッカード)
1939年にウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードによって設立された「元祖西海岸のスタートアップ」であり、米国が誇るIT業界の巨人。2015年に、法人向けサーバー・ネットワーク・ストレージ・ITサービスを中心に担う 「Hewlett Packard Enterprise(HPE)」 と、PCやプリンティング事業を中心に担う 「HP Inc.」 の2社へ分社化されました。HPEはAIやクラウド、ネットワーク分野(ジュニパーネットワークス等の買収・統合を含む)を強化しており、HP Inc.はPCや3Dプリンター等の製造・サステナビリティを推進しています。さらに詳しく

HPのガレージハウス(2022年8月撮影、西海岸のスタートアップの原点)
Dell Technologies Inc.(デル・テクノロジーズ)
マイケル・デル氏によって設立された米国に本拠を置くITソリューションプロバイダー。BTO(受注生産)方式によるPC直販モデルで世界を席巻しました。2013年にMBOを実施した後、2015年にデータストレージや仮想化技術に強みを持つEMC等を買収。サーバー、ストレージ、クライアントPCまで網羅する総合ITベンダーとして2018年に米国市場へ再上場を果たし、現在はAIインフラやエンタープライズ向けソリューションでも存在感を高めています。さらに詳しく
Apple Inc.(アップル)
故スティーブ・ジョブズ氏が設立した米国を代表するメーカー。Mac、iPhone、iPad、Apple Watchなどのハードウェア、独自のカスタムシリコン(Apple Silicon)、iOSやmacOSといったソフトウェアを高度に融合させる垂直統合型のビジネスモデルが特徴です。Apple Payによる金融決済や、各種サブスクリプションサービス(iCloud、Apple Music、Apple TV+など)を展開し、「アップル経済圏」を強固に築いています。さらに詳しく
Microsoft Corporation(マイクロソフト)
1975年にビル・ゲイツとポール・アレン氏によって設立された世界最大のソフトウェア会社。オペレーティングシステム「Windows」や、Office製品(Word、Excel等)のほか、クラウドコンピューティングプラットフォーム「Microsoft Azure」の展開に成功しています。ゲーム分野では「Xbox」ハードウェアやサブスクリプション(Xbox Game Pass)を展開するほか、AI分野への大型投資と先端サービスの統合を急ピッチで進めています。さらに詳しく
AsusTeK Computer Inc.(エイスース、エイスーステック・コンピューター・インク、華碩電脳股份有限公司)
台湾に本拠を置く、世界的なマザーボード・PC・タブレットメーカー。自社ブランド「ASUS」およびゲーミング向けの「ROG」ブランドを展開し、高品質なノートPCやゲーミングデバイスで高い支持を得ています。
Acer Inc.(エイサー、宏碁股份有限公司)
台湾に本拠を置く大手PCメーカー。初期からのOEM/ODMおよび自社ブランド展開で急成長を遂げました。過去に米ゲートウェイやパッカードベルなどを買収し、マルチブランド戦略でグローバル展開しています。
Quanta Computer, Inc.(広達電脳、クアンタ・コンピュータ)
台湾に本拠を置く大手電子機器受託製造(EMS)企業。ノートパソコンの受託生産において世界最大手の一角を占めており、近年はクラウド事業者向けのサーバーやAI関連ハードウェアの製造でも大きなシェアを持っています。
Inventec Corporation(インベンテック株式会社)
台湾の主要な総合電子機器・パソコン製造メーカー。ノートブックPC、サーバー、モバイル機器などのOEM/ODMを手掛け、アジア、欧州、米州などグローバルに製品を供給しています。
Dynabook Inc.(Dynabook株式会社、ダイナブック)
東芝が約35年にわたり手掛けてきたノートパソコン事業から完全に撤退し、株式を売却したことで誕生した企業。現在はシャープ(鴻海精密工業グループ)の傘下となり、東京都江東区豊洲に本社を置いています。法人・個人向けPCおよびシステムソリューションの開発・製造・販売を行っています。
Pegatron Corp(ペガトロン株式会社、和碩聯合科技股份有限公司)
台湾に本拠を置く、他ブランドのパソコンなど電子製品を製造する(OEM)企業のこと。またAppleのサプライヤーとしても知られており、iPhoneの組み立てを担当しています.。台湾に本拠を置く、世界トップクラスのEMS(電子機器受託製造)企業。ASUSからスピンオフして設立されました。他ブランドのPCや通信機器の製造に加え、Appleの主要サプライヤーとしてiPhoneなどの組み立てを担当していることで広く知られています。
Micro-Star International Co., Ltd. (MSI、微星科技股份有限公司)
台湾のコンピュータおよび関連部品製造会社。マザーボードやグラフィックボード(GPU)の分野で世界的に有名であり、近年は高性能なゲーミングノートPCやクリエイター向けPCのブランドとしても高いシェアを誇ります。
【日本勢】
日本の主要電機メーカーは、かつての総合直販モデルから構造改革を進め、事業の取捨選択や分社化を行っています。
- ソニー: PC事業(VAIO)を投資ファンドへ売却し、現在はゲーム&ネットワーク、音楽、映画、イメージセンサー等のエンタテインメントおよびエレクトロニクス領域へ集中しています。さらに詳しく
- NEC・富士通: PC事業については、レノボグループとの合弁体制(NECパーソナルコンピュータ、富士通クライアントコンピューティング)へ移行し、事業の過半数の持ち分をレノボ側が保有する形で存続・展開しています。NEC 富士通
- パナソニック: モバイルPC「Let’s note(レッツノート)」などを単独で継続展開しています。また、2022年に持株会社制へ移行し、「パナソニック ホールディングス」の下で、車載電池、家電、B2Bソリューション(現場プロセス、サプライチェーン等)などの事業会社が独立して運営を行っています。さらに詳しく
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