ソニーは、日本を代表する総合電機メーカーです。ソフトウェアとハードウェアが融合したエコシステム構築を目指しています。ゲーム機器、音楽、金融、映画、音響やテレビ等のエレクトロニクス、イメージセンサーで事業を展開しています。
イメージセンサー分野では、ルネサンスの山形工場を買収する等圧倒的な強みを持ちます。2015年には東芝の大分工場の一部を買収しました。競合他社を引き離すために、2019年以降3年間で約6000億円の設備投資を実施し、現状強みを発揮するスマホ更なる需要(複眼化)に対応しつつ、今後の主戦場になると考えられる車載や産業機器向けの分野を伸ばす予定です。日米欧の3極での拠点構築に積極的です。
テレビでは、ブラウン管の時代からテレビ事業の競争力を保っております。液晶パネルの製造は製造しておらず、EMSの台湾ホンハイ(Hon Hai Precision)へのOEM比率を高めています。
ゲーム機では、プレイステーション・シリーズを展開し、ハードと課金の両面で成長しております。
ビデオカメラでは、ハンディカムで一世風靡しました。スマホでのビデオ利用に押され同市場も縮小しているなか、デジタルカメラはミノルタの一眼レフを買収しています。ミラーレスやプロ向けの機種に注力をしています。
ソニーの売上構成は以下の通りとなります(2020年決算期)

ソニーの売上構成比(2020年決算期)
©ディールラボ
エレクトロニク事業には、テレビ、ビデオ、オーディオ、カメラ、ビデオ、スマホ、プロジェクター等が含まれています。競合はサムスン電子、キヤノン、アップル、パナソニック等が挙げられます。
ゲーム事業には、ゲーム機とゲームソフトが含まれます。競合はマイクロソフト、任天堂、アクティビジョンブリザード等が挙げられます。最近ではクラウドゲームでグーグルやアマゾンとの競合も始まりつつあります。
金融事業には、ソニー銀行、ソニー生命、ソニー損保といったオンライン金融会社が含まれます。銀行や保険会社と競合しています。
映画事業には、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントでの映画製作やテレビ番組制作が含まれます。ディズニーやワーナーブラザース等と競合をしています。最近では、ネット動画配信大手のネットフリックスやアマゾンプライムビデオも独自フィルムを開発しています。ソニーも、アニメ配信大手のクランチロールを買収し、この分野での事業拡大を目指しています。
イメージングはCMOSイメージセンサーです。サムソン電子と競合しています。
音楽は、音楽制作(レーベル)や音楽出版(詞や楽曲の管理)事業が含まれます。音楽レーベルも手掛けるメディア大手であるワーナーやユニバーサルミュージックと競合しています。
SONY 平井改革の1500日
日本企業初のCFOが振り返るソニー財務戦略史 (日本経済新聞出版)