ソニーの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ソニーは、日本を代表する総合電機メーカーです。ソフトウェアとハードウェアが融合したエコシステム構築を目指しています。ゲーム機器、音楽、金融、映画、音響やテレビ等のエレクトロニクス、イメージセンサーで事業を展開しています。
イメージセンサー分野では、ルネサンスの山形工場を買収する等圧倒的な強みを持ちます。2015年には東芝の大分工場の一部を買収しました。競合他社を引き離すために、2019年以降3年間で約6000億円の設備投資を実施し、現状強みを発揮するスマホ更なる需要(複眼化)に対応しつつ、今後の主戦場になると考えられる車載や産業機器向けの分野を伸ばす予定です。日米欧の3極での拠点構築に積極的です。
テレビでは、ブラウン管の時代からテレビ事業の競争力を保っております。液晶パネルの製造はしておらず、EMSの台湾ホンハイ(Hon Hai Precision)へのOEM比率を高めています。
ゲーム機では、プレイステーション・シリーズを展開し、ハードと課金の両面で成長しております。
ビデオカメラでは、ハンディカムで一世風靡しました。スマホでのビデオ利用に押され同市場も縮小しているなか、デジタルカメラはミノルタの一眼レフを買収しています。ミラーレスやプロ向けの機種に注力をしています。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年同期比1.96%増の2,263,986百万円になりました。営業利益は108.53%増の138,629百万円になりました。営業利益率は6.12%になりました。特に、映画分野、テレビやデジカメ、⾳楽分野が大幅な増収増益となりました。

2020年度
営業利益は9,719 億円と会社計画(9,400 億円)を上回り、増収増益となりました。ゲーム事業ではプレイステーション5の販売増、音楽は配信収入が続伸しています。

ソニーの業績推移

ソニーの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第2四半期(7-9月)
売上高は前年同期比16.14%増の2,751,879百万円になりました。営業利益は8.03%増の344,042百万円になりました。営業利益率は12.50%になりました。

2022年第1四半期(4-6月)
売上高は前年同期比2.42%増の2,311,494百万円になりました。営業利益は9.60%増の306,963百万円になりました。営業利益率は13.28%になりました。

2021年第4四半期(1-3月)
売上高は前年同期比1.96%増の2,263,986百万円になりました。営業利益は108.53%増の138,629百万円になりました。営業利益率は6.12%になりました。金融を除く全セグメントで増収増益になりました。

2021年第3四半期(10-12月)
映画子会社傘下のゲーム部門の売却益計上や映画事業が好調で、前年同期比売上高は12.52%、営業利益は15.3%の増収増益となりました。

2021年第2四半期(7ー9月)
営業が3,185 億円(前年同期比 1.0%増)となり、増収増益でした。

ソニーの四半期業績推移

ソニーの四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比85.69%増の705.16円になりました。1株当たりの配当は前年度比18.18%増の65.00円になりました。配当性向は9.22%になりました。

ソニーのEPS・1株配当・配当性向の推移

ソニーのEPS・1株配当・配当性向の推移

売上構成

エレクトロニクス、ゲーム、金融、音楽、映画と半導体が主力事業となります。

ソニーのセグメント別売上構成

ソニーのセグメント別売上構成

エレクトロニク事業には、テレビ、ビデオ、オーディオ、カメラ、ビデオ、スマホ、プロジェクター等が含まれています。競合はサムスン電子、キヤノン、アップル、パナソニック等が挙げられます。

ゲーム事業には、ゲーム機とゲームソフトが含まれます。競合はマイクロソフト、任天堂、アクティビジョンブリザード等が挙げられます。最近ではクラウドゲームでグーグルやアマゾンとの競合も始まりつつあります。

金融事業には、ソニー銀行、ソニー生命、ソニー損保といったオンライン金融会社が含まれます。銀行や保険会社と競合しています。

映画事業には、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントでの映画製作やテレビ番組制作が含まれます。ディズニーやワーナーブラザース等と競合をしています。最近では、ネット動画配信大手のネットフリックスやアマゾンプライムビデオも独自フィルムを開発しています。ソニーも、アニメ配信大手のクランチロールを買収し、この分野での事業拡大を目指しています。

イメージングはCMOSイメージセンサーです。サムソン電子と競合しています。
音楽は、音楽制作(レーベル)や音楽出版(詞や楽曲の管理)事業が含まれます。音楽レーベルも手掛けるメディア大手であるワーナーやユニバーサルミュージックと競合しています。

事業部門別の営業利益率(2021年度)

音楽事業が最も営業利益率が高くなっています。

ソニーの2021年度事業部門別営業利益率

ソニーの2021年度事業部門別営業利益率

M&Aの動向

2020年 アニメ配信事業のCrunchyrollをAT&Tから買収
2022年 デスティニーシリーズで有名な米国のゲーム会社バンジーを36億ドルで買収
2022年 カナダのゲーム開発会社ヘイブン・エンターテインメント・スタジオを買収

市場シェア

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