TSMCの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析


TSMCは、テキサス・インスツルメンツの技師であったモリス・チャン氏によって創業された、台湾に本拠を置く世界最大の半導体ファウンドリ(半導体受託製造企業)です。

初期より、携帯電話のハンドチップ(SoC)を手がけるQualcommやAppleなどのファブレス企業(自社工場を持たない企業)からの生産受託を大規模に引き受けることで急成長を遂げました。

設備投資においては半導体業界で最大規模を誇り、圧倒的な資金力を背景に最先端の製造ラインを維持しています。2018年にモリス・チャン氏が会長職を退いて引退を発表しましたが、その後も経営陣のバトンタッチを円滑に行いながら、微細化技術(ノードの先端化)において常に業界のトップランナーとして走り続けています。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は1,587.4 Billions NT$(1,587,415百万ニュー台湾ドル)で、前年度比19%増となりました。営業利益は650.0 Billions NT$(649,981百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益率は41%になりました。

売上高の増加は、主に北米からの受注が248.2 Billions NT$(248,160百万ニュー台湾ドル)増加した為ですが、中国からの受注額が69.2 Billions NT$(69,231百万ニュー台湾ドル)減少したことで一部相殺されました。

2022年度
売上高は2,263.9 Billions NT$(2,263,891百万ニュー台湾ドル)で、前年度比43%増となりました。営業利益は1,121.3 Billions NT$(1,121,279百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益率は50%になりました。

売上高の増加は、主に北米からの受注が498.7 Billions NT$(498,660百万ニュー台湾ドル)増加した為です。
2023年度
売上高は2,161.7 Billions NT$(2,161,736百万ニュー台湾ドル)で、前年度比5%減となりました。営業利益は921.5 Billions NT$(921,466百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益率は43%になりました。

研究開発費用と販管費用が増加し、結果として営業利益は前年度を下回りました。

2024年度
売上高は2,894.3 Billions NT$(2,894,308百万ニュー台湾ドル)で、前年度比34%増となりました。営業利益は1,322.1 Billions NT$(1,322,053百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益率は46%になりました。

AI需要の急拡大などを背景に主要顧客からの受注が大きく伸び、売上高・営業利益ともに大幅な増収増益となりました。

2025年度
売上高は3,809.1 Billions NT$(3,809,054百万ニュー台湾ドル)で、前年度比32%増となりました。営業利益は1,936.1 Billions NT$(1,936,092百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益率は51%になりました。

最先端プロセスおよび強力な需要に支えられ、前年度に引き続いて高水準の成長を維持し、過去最高の業績を記録しました。

TSMCの業績推移

TSMCの年次業績推

業績推移(四半期)

2025年第1四半期(2025Q1)
売上高は839.3 Billions NT$(839,254百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益は407.1 Billions NT$(407,081百万ニュー台湾ドル)で、営業利益率は48.5%になりました。

2025年第2四半期(2025Q2)
売上高は933.8 Billions NT$(933,792百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益は463.4 Billions NT$(463,423百万ニュー台湾ドル)で、営業利益率は49.6%になりました。

2025年第3四半期(2025Q3)
売上高は989.9 Billions NT$(989,918百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益は500.7 Billions NT$(500,685百万ニュー台湾ドル)で、営業利益率は50.6%になりました。

2025年第4四半期(2025Q4)
売上高は1,046.1 Billions NT$(1,046,090百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益は564.9 Billions NT$(564,903百万ニュー台湾ドル)で、営業利益率は54.0%になりました。

2026年第1四半期(2026Q1)
売上高は1,134.1 Billions NT$(1,134,103百万ニュー台湾ドル)になりました。営業利益は659.0 Billions NT$(658,966百万ニュー台湾ドル)で、営業利益率は58.1%になりました。

TSMCの四半期業績推移

TSMCの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

基本的1株当たり当期利益は前年度比46.43%増の66.26ニュー台湾ドル(NT$)になりました。1株当たりの配当は前年度比28.57%増の18円ニュー台湾ドル(NT$)になりました。配当性向は27.20%になりました。

TSMCのEPS・1株配当・配当性向の推移

TSMCのEPS・1株配当・配当性向の推移

売上構成

TSMCは、集積回路やその他の半導体デバイスの製造、販売、パッケージング、テスト、コンピュータ支援設計、フォトマスク製造などを手掛ける専業ファウンドリとして事業を展開しています。

TSMCのセグメント別売上構成(2026年度)

TSMCのセグメント別売上構成(2026年度)


エンドマーケットのアプリケーション別(プラットフォーム別)に以下のようなセグメントに分類されています:

High Performance Computing (HPC) / ハイパフォーマンス・コンピューティング(61.0%):AIサーバー向けプロセッサ、CPU、GPU、データセンター向け半導体など。AIインフラの拡大や膨大な計算需要を背景に最大の売上を占める主力セグメントです。
Smartphone / スマートフォン(26.0%):モバイル端末向けの高精度なロジック半導体や先端・特化型プロセス技術を提供し、長年の主力セグメントとなっています。
IoT (Internet of Things) / モノのインターネット(6.0%):ウェアラブル端末、スマートホーム、スマートシティ向けなど、超低消費電力(ULP)技術を活用した接続・スマート化デバイスを支援します。
Automotive / 車載半導体(4.0%):次世代自動車のトレンドに対応した車載向け半導体や堅牢なIPエコシステムを提供します。
DCE (Digital Consumer Electronics) / デジタル家電(1.0%):スマートテレビ(DTV)、セットトップボックス(STB)、AIカメラなどのデジタル家電向けSoC技術を提供します。
Other / その他(2.0%):設計・技術プラットフォームやマルチプロジェクト・ウエハープログラムなど、IC設計の生産性最適化を支えるサービスです。

微細化年表

2026年 N2(2nm:ナノメートル)を本格量産開始、A16(1.6nm)量産準備
2025年 2nm(ナノメートル)について量産化を計画
2022年 3nm(ナノメートル)の量産を開始
2021年 3nm(ナノメートル)の工場建設開始。300億ドルの設備投資を発表
2020年 5nm(ナノメートル)の量産開始。iPhone12にも採用

株主構成

単一の組織としては、台湾政府(NDF)が6.38%を保有する不動の筆頭株主です。
一方で、2位から5位にはCapital ResearchやBlackRockなどの米国メガ資産運用会社が並び、国策による安定性とグローバルな市場支持が両立した構造となっています。

TSMCのEPS・1株配当・配当性向の推移

TSMCの主要株主の持ち株比率(上位10位)※2026年6月末時点。上位10社以外の一般株主・その他投資家等の割合は71.72%

M&A情報


TSMC企業ページのニュースアーカイブにて、近年のM&A情報は確認できませんでした。

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