TSMCの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

TSMCの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

TSMCは、テキサス・インスツルメンツの技師であったモリスチャンが創業した台湾に本拠を置く世界最大の集積回路を含む半導体ファウンドリ会社です。携帯電話のハンドチップ大手のクアルコムやアップル等ファブレス企業の生産を受託して成長しました。設備投資でも半導体業界中最大規模を誇ります。2018年にモリス・チャンが引退を発表しましたが、その後も微細化技術の先端を走っています。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年度比18.53%増の1,587,415百万台湾ドルになりました。営業利益は前年度比14.68%増の649,984百万台湾ドルになりました。半導体への強い需要を受け、増収増益となりました。

TSMCの業績推移

TSMCの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第3四半期(7~9月)
売上高は前年同期比47.86%増の613,143百万台湾ドルになりました。営業利益は前年同期比81.46%増の310,314百万台湾ドルになりました。営業利益率は50.6%になりました。7ナノチップがパソコンやスマートフォンの在庫調整の影響で減速しましたが、5ナノが好調に推移しました。3ナノの量産もQ4から開始される予定です。

2022年第2四半期(4~6月)
売上高は前年同期比43.53%増の534,141百万台湾ドルになりました。営業利益は前年同期比79.94%増の262,124百万台湾ドルになりました。営業利益率は49.1%になりました。iPhone向けや5G通信、サーバー向けの半導体が好調です。

2022年第1四半期(1~3月)
売上高は前年同期比35.50%増の491,076百万台湾ドルになりました。営業利益は前年同期比48.66%増の223,790百万台湾ドルになりました。サーバーや主要顧客のアップル向けのスマートフォンに使う高性能半導体の需要が高まったことが、増収増益の主因です。

TSMCの四半期業績推移

TSMCの四半期業績推移

EPS成長

堅調な業績推移を受け、希薄化後EPSも増加しています。

TSMCの希薄化後EPSの推移

TSMCの希薄化後EPSの推移

微細化年表

  • 2025年 2nm(ナノメートル)について量産化を計画
  • 2022年 3nm(ナノメートル)の量産を開始
  • 2021年 3nm(ナノメートル)の工場建設開始。300億ドルの設備投資を発表
  • 2020年 5nm(ナノメートル)の量産開始。iPhone12にも採用

株主構成

台湾政府系ファンドである行政院国家発展基金(NDF)が筆頭株主ですが、その他は機関投資家が保有しています。

株主構成(直前期末時点)

株主構成(直前期末時点) 出所:マーケットスクリーナー

市場シェア

株主提案

インテルVSサードポイントのリアルタイムケーススタディ

2020年12月29日付でインテルの取締役会長であるOmar Ishrak(オマー・イシュラック)氏に、株主対話型投資ファンドであるサードポイントのCEOであるダニエルローブ氏から書簡が送られました。実際に送付された書簡の内容を日本語で要約し、サードポイント側の主張と、書簡受領後のインテルの戦略的な打ち手について時系列で考察をしています。
市場シェア

ASICマイニング装置業界の世界市場シェアの分析

暗号通貨ビットコインの採掘に必要となるASICマイニング装置業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。マイニング装置メーカー大手であるビットメイン、カナンクリエイティブ、マイクロBT、イーバン等の動向についても記載しております。
市場シェア

ファウンドリ・半導体受託生産業界の世界市場シェアの分析

ファウンドリ・半導体受託生産業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。TSMC、グローバルファウンドリーズ 、サムスン、UMC、SMIC、 力晶、タワージャズ等世界の主要なファンドリ会社の動向も掲載しています。
市場シェア

半導体業界の市場シェア・売上高ランキング・市場規模・再編の分析

半導体業界の世界市場シェア・売上高ランキング・市場規模・M&A(合併買収)について分析。インテル、クアルコム、マイクロン、サムスン電子、インフィニオン 、ブロードコム、NXP 、STマイクロエレクトロニクス、ソニー、ルネサスといった半導体メーカーの概要や動向も掲載。