サムスン電子の事業構成と市場シェアの分析

Samsung(サムスン電子)は、韓国を代表する総合電機メーカーです。スマホ、半導体、テレビ、白物家電など、最終商品まで手掛けていることが強みです。垂直統合型の半導体チップメーカーとして、DRAM、NAND型フラッシュメモリ、SSDの自社製造を手掛けています。また半導体受託生産も行っております。最終製品のスマホやテレビにも強みを持ちます。OLEDや液晶パネルの製造はサムスンディスプレイ、リチウムイオン電池はサムスンSDI、電子部品はサムスン電気、造船はサムスン重工、バイオ製薬の製造はサムスンバイオロジックスで手掛けています。2016年には車載音響機器大手のハーマンを買収しました。

サムスン電子の業績推移

2017年以降売上高は横ばいが続きます。EBITDAマージンは10%超の二桁を維持しています。メモリー半導体ではサムスン電子独り勝ちの状況が続きます。

売上高EBITDAEBITDAマージン
2020236,806,98838,079,55516.1%
2019230,400,88129,809,32612.9%
2018243,771,41560,332,78424.7%
2017239,575,37654,824,71922.9%
2016201,866,74529,427,20414.6%
単位:百万ウォン サムスン電子の業績推移

サムスンの事業別売上高

2020年度

2019年度の売上構成に比べるとスマホの割合が下がり、半導体の比率が高まりました。ASML製のEUV(極端紫外線)露光への設備投資が台湾の半導体受託大手であるTSMCに遅れ、結果として回路線幅最先端の5ナノでの量産化が遅れました。TSMCに委託するiPhoneとギャラクシーで性能に差がつくと、スマホの売上にも影響がでる可能性があります。

サムスン電子の2020年度売上構成

サムスン電子の2020年度売上構成

2019年度

2019年度のサムスン電子売上構成

2019年度のサムスン電子売上構成
©ディールラボ

液晶はサムスンディスプレーが担当しています。2012年にSamsung Mobile Display(サムスン・モバイル・ディスプレー)を吸収し、中小型から大型の液晶を製造・販売しています。テレビ向けが中心ですが、有機ELパネルの分野では、スマートフォン向け商品に強みを持ちます。江蘇省のCSOTとの液晶合弁事業の持分を売却し、大型液晶ディスプレーからの撤退を検討しております。

Samsung SDI(サムスンSDI)は、サムスンのグループ企業です。ノートPC、スマホの分野でのリチウムイオン電池に強みを持ちます。車載用のリチウムイオン電池は主にBMWに供給しています。車載用のリチウムイオン電池も強化をしており、主にBMWに供給しています。サムスン向けにフラットパネルや半導体向け部材も供給しております。
サムスンSDIの直近の売上高とEBITDAマージンは以下の通りです。

売上高EBITDAEBITDAマージン
202011,294,770732,6256.5%
201910,097,426514,5295.1%
20189,158,272767,2398.4%
20176,346,607156,3622.5%
20165,200,823-1,196,452-23.0%
単位:百万ウォン サムスンSDIの業績推移

通信基地局では、エリクソン、ノキア等の欧州勢、ファーウェイ等の中国勢を追い上げる立場にいます。液晶テレビでは長らく世界最大手の地位を維持しています。CMOSイメージセンサー分野では先行するソニーを追い上げています。プリンター事業はHPへ売却し撤退しました。

ファンドリ(半導体製造受託)分野にも積極的に投資を行い、台湾のTSMCを追い上げています。5nmプロセスでの製造の量産化に成功しています。但し、サムソンへの製品の製造委託をすることは、最終製品も手掛けるサムスンへ技術が流出する懸念もあり、規模ではTSMCに劣っています。

サムスン電子が保有するサムスングループ株式(2021年2月時点)
事業内容サムスン電子持分
サムスン重工造船16%
ハーマン車載音響機器の製造100%
サムスン電気電子部品の製造24%
サムスンSDIリチウムイオン電池の製造20%
サムスンディスプレイOLEDや液晶パネルの製造85%
サムスンSDSシステムインテグレーター23%
サムスンバイオロジックスバイオ製薬受託製造32%
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