東芝の事業毎の市場シェアの分析

東芝は、日本を代表する重電メーカーです。重電5社(日立、三菱電機、富士電機、明電舎)の一角です。芝浦製作所と東京電気が経営統合して、東京芝浦電気(現東芝)が1939年に誕生しました。経団連会長を輩出する等日本を代表するメーカーの1社でもあります。2016年のウェスティンハウスの減損問題発覚以降は、事業の再編を行い、ビジネスモデルを大きく転換しています。インフラサービス、インフラシステム、デバイスプロダクトが2020年時点での事業の柱となっています。

同社中期経営計画

18年度実績19年度実績25年度目標
売上3.7兆円3.4兆円4.0兆円
営業利益354億円1305億円4000億円
ROE1%マイナス12%
ROICマイナスマイナス15%
©2020年11月公表の東芝Nextプラン進捗報告25頁よりディールラボ作成

セグメントと製品

インフラサービスは、産業用モータ、空調設備、照明、鉄道車両電気品、エレベーター、原子力・火力タービン、送配電、上下水道監視といった、ライフサイクの長い機器を取り扱っています。エレベーターは、フィンランドのKONE Corporation(コネ)との合弁会社でエレベーター事業を行います。台湾101、上海環球金融、スカイツリー、あべのハルカス等への納入実績があります。国内、中国、インドが主戦場です。
タービンでは、水力発電タービンや蒸気タービンの分野の世界シェアランキングの上位に位置し、強みを持っています。
冷暖房空調機とエアコン業界では東芝は旧ユナイテッドテクノロジーズから分社化独立したキャリアとの合弁事業を展開しています。
デバイスプロダクトでは、パワー半導体であるディスクリート、システムLSI、集積回路のHDD、二次電池、精密医療機器が含まれます。半導体・パワー半導体業界や車載カメラ向け画像処理チップ業界でも上位に位置づけています。HDDは富士通のハードディスク事業を統合し、世界3強の一角です。
インフラシステムには、情報セキュリティ、IoTソリューションズなどが含まれます。東芝テックにてPOS端末を手掛けており、国内のPOS端末業界では大手とされています。

東芝の主要なM&A

2002年 露光装置(ステッパ)・描画業界大手の東芝機械株式会社の半導体装置事業部がニューフレアテクノロジーとして独立。
2004年 超硬工具・タングステン業界大手の東東芝タンガロイを売却
2006年 沸騰水型原子炉 (BWR)大手のウェスティングハウスを買収
2007年 シリコンウエハ業界大手の東芝セラミックスを売却
2007年 東芝EMIを売却
2010年 携帯電話事業を富士通へ売却
2011年 東芝が電気・ガス・水道メーター業界大手のランディスギアを買収
2016年 東芝ライフスタイルを家電・エレクトロニクス・電機業界大手のMidea Group(美的集团)へ売却
2016年 医療機器・ヘルスケア機器業界大手の東芝メディカルシステムをキャノンへ売却
2017年 ウェスティングハウスが経営破綻
2018年 パソコン(ダイナブック)事業をシャープへ売却
2018年 東芝メモリを分社化・売却
2018年 テレビ事業をハイセンスへ売却
2021年 投資ファンドのCVCによる買収提案
更に理解を深めるのにお薦めの書籍

セグメントと製品

セグメント製品群
エネルギーシステム原子力発電、火力発電、太陽光、水力、地熱
インフラシステム系統変電、電波システム、鉄道・産業システム、水処理システム
ビル昇降機、照明器具、空調機器等
リテール&プリンティングPOSシステム、複合機等
デバイス&ストレージパワー半導体、産業用ディスクリート、バッテリー、照明、車載モータ、ハードディスク装置、
デジタルICT,デジタルソリューション等
東芝のセグメントと製品構成 ©ディールラボ

東芝の株価推移


東芝の製品別の市場シェアが掲載されているページ一覧

再編候補

東芝へのCVCからの買収提案とその結末

2021年4月7日に投資ファンド大手であるCVCキャピタルによる東芝への買収提案が行われたことが明らかになりました。今後、東芝の取締役は、株主の利益を確保するために合理的な努力を行う義務(レブロン基準)が発生してしまうため、東芝経営陣が想定する自社の企業価値の算定、CVCの買収価格と企業価値に乖離がある場合、買収価格見直しやその他条件の交渉、より有利な条件を提示できる他の買手があるかどうかの検証、といったプロセスを経る必要があります。当ページでは、東芝とCVCの買収提案の推移をタイムリーかつ時系列でフォローしています。
2021.05.06
株主提案

東芝とファラロンキャピタルの対話

ファラロンキャピタルが東芝に要請したキャッシュフローの分配をめぐり臨時株主総会が開催されました。ファラロンとの株主対話について論点を分析しています。
2021.03.18
株主提案

東芝と3D Investment Partnersの対話

シンガポールに本拠をおくアクティビストファンドである3D Investment Partners(3Dインベストメントパートナーズ)が東芝に対して2020年7月に公開提案を行いました。どのような提案を行い、東芝にどのような打ち手があるのかを考察しています。
2021.04.26
市場シェア

タービン発電機業界の世界市場シェアの分析

水力・蒸気(火力・原子力・地熱)・ガス発電所向けタービン発電機業界の世界シェアや市場規模の情報について分析をしています。アルストム、GE、シーメンス、ドンファン、フォイトハイドロ、オーマット等のタービン発電機メーカーの動向も掲載しています。
2021.09.19
市場シェア

送配電機器業界の世界市場シェアの分析

送配電機器業界の世界市場シェアと市場規模の情報について分析をしています。日立ABB 、シーメンス 、GE、東芝等世界大手送配電メーカーの動向も掲載しています。
2021.09.18
市場シェア

ハードディスクドライブ業界の世界市場シェアの分析

ハードディスクドライブ(HDD)業界の世界シェアと市場規模について分析をしています。ウェスタンデジタル、シーゲート、東芝といった世界大手ハードディスクドライブメーカーの概要や動向も掲載しています。1990年代には50社以上あったと言われるハードディスクドライブメーカーも大手3社へと集約されました。
2021.09.18
市場シェア

ソリッドステートドライブ(SSD)業界の世界市場シェアの分析

ソリッドステートドライブ(SSD)業界の世界シェアと市場規模について分析をしています。サムスン電子、サンディスク、ライトン、キングストン等のSSD世界大手の動向も掲載しています。
2021.09.18
市場シェア

NAND型フラッシュメモリー業界の世界市場シェアの分析

NAND型フラッシュメモリーの世界市場シェアと市場規模と業界ランキングについて分析をしています。サムスン電子 、キオクシア 、ウェスタンデジタル(旧サンディスク) 、SKハイニックスといった世界の主要なNAND型フラッシュメモリー会社の概要や動向も掲載しています。
2021.09.18
市場シェア

半導体業界の世界市場シェアと市場規模の分析

半導体業界の世界シェア、市場規模や業界再編について分析をしています。インテル、クアルコム、マイクロン、サムスン、インフィニオン 、ブロードコム、NXP 、STマイクロエレクトロニクス、ソニー、ルネサスといった大手半導体メーカーの概要や動向も掲載しています。
2021.09.20
市場シェア

POS端末・決済端末ターミナル業界の世界市場シェアの分析

POS端末業界の世界シェア、市場規模、動向について分析をしています。インジェニコ、ベリフォン、パックス・テクノロジー等のPOS端末・決済端末世界大手の動向も掲載しています。
2021.03.24