CMOS・画像イメージセンサー業界の世界市場シェアの分析

CMOS・画像イメージセンサー業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。業界首位はソニーですが、オムニビジョンやサムスン電子が激しく追い上げています。低画素の分野ではファブレスのギャラクシーコアやスーパーピクスといった中国メーカーとの競合も生まれつつあります。

世界市場シェア

調査会社のユアンタフィナンシャルによれば、2018年のCMOS業界の市場シェアは、1位がソニーの49.9%、2位がサムスンの19.6%、3位がオムニビジョンの10.3%、4位はSKハイニックスの5.6%、5位はオンセミコンダクターの5.4%です。調査会社のヨーレデベロップメントによれば、2019年は以下の通りとなります。

1位 ソニー 42%
2位 サムスン 22%
3位 オムニビジョン 9%
4位 STマイクロエレクトロニクス 7%

市場規模

調査会社のヨーレデベロップメントによれば、2019年と2018年のCMOSイメージセンサーの世界の市場規模は、それぞれ193億ドルと155億ドルです。今後もスマホ向けや自動運転向けの高画素分野の成長が見込める成長市場です。自動運転によって自動車周辺の状況把握に用いるための画像センサーや無人店舗におけるレジ無し決済を可能にする目の代わりをする(電子の目)など、今後のIoTにおける重要な要素技術としての期待も膨らみます。過去約9%程度の成長を続けており、2022年には約2兆円規模になるとの予測もあります。

イメージセンサとは?
イメージセンサとは、対象となる物が出す光を、光の性質を利用する器具を通じて、物体の像を映し出し、その像の光の明るさと暗さを利用して、電気を生み出し、その電気を信号へと変換するセンサのことをいいます。

世界の大手CMOSイメージセンサー一覧

ソニーは、裏面照射やウェハスタッキング技術といった技術をいち早く実用化しました。世界首位を維持するために画像センサーを含む半導体事業に、2021年3月期までの3年間で6000億円を投じる予定です。特に高い信頼性や暗転性が要求される自動運転向けの目としてのセンサーを強化しています。サムスン電子は、自社スマホ等の画像センサー等を強化しています。対して、オムニビジョンは3Dセンシングに注力し、グローバルシャッターで上位との距離を縮めようとしております。

Sony(ソニー)

ソニーは日本を代表する総合電機メーカーです。ソフトウェアとハードウェアの融合を目指しています。ゲーム機器、音楽、金融、映画、音響やテレビ等のエレクトロニクス、イメージセンサーで事業を展開しています。イメージセンサー分野では、ルネサンスの山形工場を買収する等圧倒的な強みを持ちます。2015年には東芝の大分工場の一部を買収しました。競合他社を引き離すために、2019年以降3年間で約6000億円の設備投資を実施し、現状強みを発揮するスマホ更なる需要(複眼化)に対応しつつ、今後の主戦場になると考えられる車載や産業機器向けの分野を伸ばす予定です。日米欧の3極での拠点構築に積極的です。テレビでは、ブラウン管の時代からテレビ事業の競争力を保っております。液晶パネルの製造は製造しておらず、EMSの台湾ホンハイ(Hon Hai Precision)へのOEM比率を高めています。

OmniVision(オムニビジョン)
中国系のセンサー大手です。アップル向けのセンサーの比率が高いですが、ファーウェイにも供給を行っています。2016年にMBOをして非上場化後、ウィル・セミコンダクター(Will Semiconductor)傘下となり、低画素数分野に強い、陳傑CEO率いるファブレスCMOSメーカーのスーパーピクス(SuperPix)と2019年に経営統合しました。

Samsung(サムスン)

Samsung(サムスン電子)は、韓国を代表する総合家電メーカーです。スマホ、半導体、テレビ、白物家電など、最終商品まで手掛けていることが強みです。2016年に車載向けの音響に強いHarman Internationalを買収しています。スマートフォンの分野でも世界トップクラスです。NANDフラッシュメモリー、SSD、DRAMでも世界1位を長らく維持しています。通信基地局では、エリクソン、ノキア等の欧州勢、ファーウェイ等の中国勢を追い上げる立場にいます。液晶テレビでは長らく世界最大手の地位を維持しています。CMOSイメージセンサー分野では先行するソニーを追い上げています。プリンター事業はHPへ売却し撤退しました。

ファンドリ(半導体製造受託)分野にも積極的に投資を行い、台湾のTSMCを追い上げています。但し、サムソンへの製品の製造委託をすることは、最終製品も手掛けるサムスンへ技術が流出する懸念もあり、規模ではTSMCに劣っています。

液晶はサムスンディスプレーが担当しています。2012年にSamsung Mobile Display(サムスン・モバイル・ディスプレー)を吸収し、中小型から大型の液晶を製造・販売しています。テレビ向けが中心ですが、有機ELパネルの分野では、スマートフォン向け商品に強みを持ちます。江蘇省のCSOTとの液晶合弁事業の持分を売却し、大型液晶ディスプレーからの撤退を検討しております。

Samsung SDI(サムスンSDI)は、サムスンのグループ企業です。ノートPC、スマホの分野でのリチウムイオン電池に強みを持ちます。車載用のリチウムイオン電池は主にBMWに供給しています。車載用のリチウムイオン電池も強化をしており、主にBMWに供給しています。サムスン向けにフラットパネルや半導体向け部材も供給しております。
サムスンSDIの直近の売上高と営業利益率(括弧内)は以下の通りです。

2018年 9兆1582億ウォン(7.8%)
2019年 10兆974億ウォン(4.6%)

ON Semiconductor (オン・セミコンダクター)
米国に本拠を置く半導体部品メーカーです。元々はモトローラ社の半導体コンポーネントが発祥です。2015年に自動車、産業機器向けに強みを持つ同業のアプティナ・イメージング(Aptina imaging)を買収しました。車載向けに注力しています。

SKハイニクス
韓国の通信大手SKテレコム傘下の大手半導体メーカーです。DRAMやフラッシュメモリーに強みを持ちます。非メモリビジネス拡大のためCMOS分野も強化しています。

ニコンとキャノン
日本を代表する光学メーカーです。カメラ向けのイメージセンサーで開発力は十分にありますが、CMOSセンサー事業では競合他社に規模で引き離されています。

ギャラクシーコア(Galaxycore)
趙立新CEO率いる中国のファブレスCMOSメーカーです。中国国有のファンドリ―SMICに生産を委託し、低画素分野で事業を拡大しています。

SMICとは:

Semiconductor Manufacturing International Corporation(SMIC:中芯国際集成電路製造)は2000年に設立された中国に本拠を置く半導体ファンドリー大手です。主要顧客はクアルコムやテキサス・インストルメンツ社等があります。インテル、TSMCやサムソンで半導体開発を行なったMong-Song Liang氏が創業しています。2020年中には10nmの量産化に成功するなど、ファンドリ上位4位を追い上げています。一方米国の産業安全保証局からの制裁を受けており、事業への影響については精査する必要があります。ニューヨーク証券取引所に上場しました。

SMICの直近の売上高と営業利益率
2019年 31億ドル(1.6%)
2018年 33億ドル(0.5%)
2017年 31億ドル(4%)

主要業界団体
JEITA 一般社団法人電子情報技術産業協会
NECA 制御機器

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