インフィニオンの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Infineon Technologies(インフィニオンテクノロジーズ)は、シーメンスの半導体部門が独立して誕生したドイツに本拠を置く半導体大手です。DRAMメモリー事業からは撤退し、現在はSi、SiC、GaNベースのパワー半導体製品に注力しています。オートモーティブ、インダストリアル パワーコントロール、パワー&センサー、デジタル セキュリティ ソリューションズといった領域でパワー半導体事業を展開しています。

業績推移(年次)

2021年度は売上高が111億ユーロとなり、前年度比増収増益です。300ミリウエハー対応の製造ラインで先行しています。

インフィニオンテクノロジーズの業績推移
インフィニオンテクノロジーズの業績推移

業績推移(四半期)

2022年4-6月
売上高は前年同期比32.92%増の3,618百万ユーロになりました。営業利益は99.42%増の690百万ユーロになりました。営業利益率は19.07%になりました。IoT技術の普及が進み、半導体への需要が高まっています。

2022年1-3月
売上高は前年同期比22.15%増の3,298百万ユーロになりました。営業利益は97.75%増の615百万ユーロになりました。営業利益率は18.65%になりました。前年同期比増収増益です。電気自動車への需要増などパワー半導体への追い風が吹きます。

インフィニオンテクノロジーズの四半期業績推移
インフィニオンテクノロジーズの四半期業績推移

EPS成長率

好調な業績を受け2021年度は希薄化後EPSも増加に転じました。

インフィニオンテクノロジーズの希薄化後EPSの推移
インフィニオンテクノロジーズの希薄化後EPSの推移

売上構成

パワー半導体製品を車載、産業、センサー、通信領域で展開しています。

インフィニオンテクノロジーズの売上構成(2021年度)
インフィニオンテクノロジーズの売上構成(2021年度)

車載
パワートレイン用32ビット車載マイクロコントローラ、安全性、運転支援システム、インフォテイメントおよびデジタル表示システム、3次元ToFセンサー、ディスクリートパワー半導体、IGBTモジュール、産業用マイクロコントローラ、磁気・圧力センサ、メモリIC(NORフラッシュ、SRAM、nvSRAM、F-RAM)、パワーIC、レーダーセンサーIC (77GHz)、SiCダイオード、SiC MOSFET、SiCモジュール、
トランシーバ(CAN、CAN FD、LIN、Ethernet、FlexRay™) 、電圧レギュレータなど

主な顧客にはアプティヴ、ボルグワーナー、ボッシュ、BYD、コンチネンタル、デンソー、ヘラ、日立製作所、ヒュンダイ 、リア、マンドー、三菱電機、日本電産、ヴァレオ、ヴェオニール、ヴィテスコ、ZFなどが含まれます。

インダストリアルパワーコントロール
ベアダイ、ディスクリートIGBT、ドライバIC、IGBTモジュール(ローパワー、ミディアムパワー、ハイパワー)、IGBTスタックを含むIGBTモジュール・ソリューション、インテリジェントIGBTモジュール、コントロールユニット、ドライバ、スイッチ、SiC ダイオード、SiC MOSFET、SiC モジュールなど

パワー&センサー
3次元ToFセンサー、ガスセンサ用チップ、MEMSマイクロフォン用チップ、圧力センサー用チップ、パワースイッチ用制御IC、カスタマイズチップ(ASIC)、ディスクリート低電圧、中電圧、および高耐圧パワーMOSFET(Si系)、GaNパワースイッチ、GPS用低ノイズアンプ、低電圧・高電圧ドライバIC、レーダセンサIC(24GHz、60GHz)、RFアンテナスイッチ、RFパワートランジスタ、SiCダイオード、SiC MOSFET、TVS(過渡電圧サプレッサ)ダイオード、USBコントローラなど

通信
コネクティビティ・ソリューション(Wi-Fi、Bluetooth、BLE)、組込型セキュリティコントローラ、民生機器向けマイクロコントローラおよび産業用アプリケーション、セキュリティコントローラ(接触型、非接触型、デュアルインターフェイス)など

直近のM&A(合併買収)

パワー半導体の製品ポートフォリオ拡充のためのM&Aを積極的に行っています。

2014年 インターナショナル・レクティファイアーを買収
2016年 CreeのSiC事業を買収
2019年 クラスター向け半導体などに強いサイプレス・セミコンダクターを買収

市場シェア

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