半導体メーカーの世界市場シェアの分析

半導体業界の世界市場シェア・売上高ランキング・市場規模・M&A(合併買収)について分析。インテル、エヌビディア、クアルコム、マイクロン、サムスン電子、インフィニオン 、ブロードコム、NXP 、STマイクロエレクトロニクス、ソニー、ルネサスエレクトロニクスといった半導体メーカーの概要や動向も掲載。

【半導体とは】

半導体とは、電気を良く通す材料(例えば金属)と電気をほとんど通さない材料(絶縁体、例えばゴム)の中間の性質を持つ物質のことです。半導体の代表的な物質としてはシリコンがあげられます。半導体を材料にした集積回路は、機器の頭脳として計算、演算、情報保存等を行います。

パワー半導体とは、半導体に電気エネルギーの変換や制御に応用するパワーエレクトロニクスの性質を備えた半導体の総称です。エアコン、冷蔵庫、洗濯機もパワーエレクトロニクス(インバーター化)が進んだことで省エネが実現しています。パワー半導体デバイスには、パワーダイオード、MOSFET(電界効果トランジスタ)やIGBT等のパワートランジスタ、パワーモジュール、電源用IC等のディスクリート半導体やモジュール半導体があります。パワー半導体デバイスの基板にはSi(シリコン)、SiC(炭化シリコン)、GaN(炭化ガリウム)、Ga2O3(酸化ガリウム)、ダイヤモンド等が用いられ、車両の駆動制御、無停電電源、発電・変電機器、小型情報通信機器等に利用されます。

【半導体メーカーの市場シェア】

半導体メーカー各社の2022年度の売上高を分子に、後述する市場規模を分母にして、2022年の半導体業界の世界市場シェアを簡易に算出すると、1位はサムスン電子、2位はTSMC、3位はインテルとなります。⇒参照したデータの詳細情報

半導体メーカーの世界市場シェア(2022年)

順位 会社名 市場シェア
1位 サムスン電子 14.21%
2位 TSMC 14.19%
3位 インテル 6.48%
4位 クアルコム 6.04%
5位 SKハイニックス 4.98%
6位 マイクロンテクノロジー 3.67%
7位 エヌビディア 3.29%
8位 ブロードコム  2.39%
9位 テキサス・インスツルメンツ  2.30%
10位 STマイクロニクス  2.26%
11位 インフィニオン・テクノロジーズ 1.98%
12位 NXPセミコンダクターズ 1.56%
13位 ルネサス エレクトロニクス 1.55%
14位 ソニー  1.21%
15位 キオクシア
16位 オン・セミコンダクター
半導体メーカーの世界市場シェア(2022年)©2024 Deallab

半導体メーカーの世界シェアと業界ランキング(2022年)©2024 Deallab

2022年は多くの半導体が不足し、2022年後半になると、インフレや金利上昇の影響、エネルギーコストの高騰、中国でのコロナによるロックダウンなどで世界経済の減速懸念が高まり、消費者や企業が支出の削減を始めました。

そんな2022年のランキング上位3位は、2021年に1位だったインテルに代わってサムスン電子が業界トップに君臨しました。サーバーを中心とした拡販により、ビット成長率は市場を上回りました。

2位は世界トップクラスの半導体メーカーである台湾のTSMCです。ライバル会社である、アメリカの「インテル」や韓国の「サムスン」より時価総額よりも大きな会社とされています。

3位は10年以上1位を堅持していたインテルです。インテルは、売上高が2021年より20%減少となり、PC販売台数の減少、ならびに5Gスマートフォンモデム事業からの撤退によりPC事業の減収が大きな痛手になりました。

7位のエヌビディアは、AI(人工知能)向け半導体の分野で世界をけん引し、その動向について世界から注目されています。

半導体メーカーの世界トップ10の推移(2000年、2010年、2020年)

PC向けのCPUに強みを持つインテルが不動の1位を座を2000年以降維持しています。NANDフラッシュ、DRAM世界最大手のサムスン電子が2010年以降2位です。2014年までは3位以下の大手半導体メーカーは順位の入れ替わりがあるものの、概ね大きな変更は見られませんでした。2015年と2016年に入り、NXPとフリースケールの経営統合やクアルコムによるNXPセミコンダクターズの買収が立て続けに起こり、3位以下の順位に変動があります。その中でもテキサス・インスツルメンツ(TI)とSTマイクロエレクトロニクスの安定感が光ります。

順位 2000年 2010年 2020年
1位 インテル インテル インテル
2位 東芝 サムスン サムスン
3位 NEC 東芝 SKハイニックス
4位 サムスン TI クアルコム
5位 TI ルネサス マイクロン
6位 モトローラ SKハイニックス ブロードコム
7位 STM STM TI
8位 日立製作所 Micron キオクシア
9位 Infineon Qクアルコム Infineon
10位 フィリップス Broadcom STM
2000年~2020年の半導体メーカーの世界トップ10の推移

各種公表データを基にディールラボが作成 ©2024 Deallab

【半導体業界の市場規模】

当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、半導体業界の2022年の世界市場規模を5,740.8億ドルとしております。参照にしたデータは以下の通りです。

世界半導体市場統計によると、2022年の世界の半導体売上高は前年比3.3%増の5,740.8億ドルでした。しかし、2022年途中から世界的なインフレやそれに伴い利上げ、地政学的リスクの高まりなどが影響し半導体市況はメモリを筆頭に悪化となりました。そのため、2023年の売上高は前年比-9.4%の5201.3億ドルへとマイナス成長を予測しています。

2016年から2024年の半導体業界の市場規模の推移は以下の通りです。

半導体業界の市場規模と成長率の推移 出所:世界半導体協会(元エクセルデータはこちら

調査会社のフォーチュン・ビジネス・インサイツによると、2021年の同市場の規模は5278.8億ドル、2022年は5734.4億ドルとなります。2029年にかけて1兆3807.9億ドルに達し、年平均12.2%での成長を見込んでいます。

調査会社のプレシデンス・リサーチによると、2022年の同市場の規模は5,918億ドルとなり、2023年は6,642億ドル となる見込みです。2023年〜2032年にかけて年平均12.28%の成長を推定しています。

半導体業界の予想成長推移(2022年)©2024 Deallab

【半導体メーカーの市場シェア(四半期ベース)】

2022年10-12月*四半期売上高をベースとした半導体メーカーのランキングでは、1位TSMC、2位サムスン電子、3位インテルとなっています。四半期ベースでは、TSMCがサムスン電子を上回りました。⇒参照したデータの詳細情報

半導体メーカーの売上高ランキング(四半期ベース)

【M&Aの動向】

半導体はシリコンサイクルの中で如何に設備と技術への投資を行っていくか、という視点が重要です。その結果、規模拡大・技術補完を目指すM&Aが相次いでいます。

  • 2011年 TI(テキサス・インスツルメント)によるナショナルセミコンダクターの買収
  • 2011年 インテルによるマカフィーの買収
  • 2012年 インテルによるASMLへの出資
  • 2014年 CypressセミコンダクターとSpansionaの合併
  • 2014年 インフィニオンによるInternational Rectifier(IR)の買収
  • 2015年 インテルによるLantiqの買収
  • 2015年 NXPによるフリースケールの買収 
  • 2015年 中国のUphill InvestmentによるDRAM中堅ISSI (Integatea Silicon Solution)の買収
  • 2015年 アバゴテクノロジーによるブロードコムの買収。買収総額は約370億ドル
  • 2015年 インテルによるアルテラ買収。買収総額は約170億ドル
  • 2015年 クアルコムによる英国のチップメーカーのCSRの買収
  • 2015年 ウェスタンデジタルによるサンディスクの買収→ウェスタンデジタルによるサンディスク買収のケーススタディ
  • 2015年 オンセミコンダクターによるフェアチャイルドの買収
  • 2016年 Analog DevicesによるLinear Technologyの買収
  • 2016年 ルネサスエレクトロニクスによるインターシル買収
  • 2016年 ソフトバンクによる英国アームの買収
  • 2016年 インテルによるインテルセキュリティ(旧マカフィー)のTPGキャピタルへの売却
  • 2016年 クアルコムによるNXPへの買収提案→クアルコムによるNXP買収のケーススタディ。買収総額は約470億ドル
  • 2017年 インテルによるモービルアイ買収。買収総額は約150億ドル
  • 2018年 ルネサスエレクトロニクスによる米国のインテグレーテッド・デバイス・テクノロジー(IDT)の買収
  • 2018年 ブロードコムによるクアルコム買収提案
  • 2019年 ブロードコムがシマンテック社のエンタープライズ・セキュリティ事業を買収
  • 2020年 アドバンスト・マイクロ・デバイスが350億ドルで通信基地局向けの半導体大手のザイリンクスを買収
  • 2020年 エヌビディアが400億ドルでアーム買収
  • 2020年 アナログ・デバイセズ(ADI)がマキシム・インテグレーテッドを210億ドルで買収
  • 2020年 ネットワーク機器向けの半導体大手マーベルが情報伝達の高速化半導体を手掛けるインファイを100億ドルで買収
  • 2020年 SKハイニックスがインテルのNANDフラッシュメモリー事業を買収
  • 2021年  SKハイニックスはインテルのNANDおよびSSD事業買収の第一段階を完了
  • 2022年  インテルがタワー・セミコンダクターを買収する正式契約を発表
  • 2023年  インテルがタワー・セミコンダクターとの合併を中止
  • 2024年  ルネサスがTransphorm社を買収を締結

【半導体の製造工程】

半導体の製造工程は、ウエハ製造→フォトマスク→成膜→フォトレジスト→露光→エッチング→洗浄→平坦化→ダイシング→テスト→パッケージングという工程をたどります。各工程に強みのある部材メーカーや装置メーカーが存在します。

半導体の作り方

  • (1)ウエハ製造
    ウエハは薄く円盤状にした半導体の薄い板です。半導体の主要構成部材です。主要企業は信越化学工業SUMCOです。
  • (2)フォトマスク製造
    フォトマスクとは、パターニングの原版となる部材です。フォトリソグラフィで使用されます。凸版印刷や大日本印刷が強いとされます。
  • (3)成膜
    回路のベースとなる薄膜を形成する工程です。
  • (4)フォトレジスト塗布
    フォトレジストとよばれる感光剤を塗布する工程です。JSR、東京応化、住友化学、信越化学、富士フィルムが強いとされます。
  • (5)露光
    シリコンウエハー上に回路を焼き付ける工程です。露光装置はニコンが強いです。
  • (6)エッチング
    エッチングでは、化学反応を使って薄膜の形状の加工します。エッチング装置は日立ハイテクノロジーズ、東京エレクトロンが強く、エッチングに使われる薬液や反応ガスでは、大陽日酸、昭和電工、関東電化工業が強いです。
  • (7)ダイシング
    半導体を切削してチップ化する工程です。ダイシングテープでは、リンテックや日東電工が強く、ダイシング装置では、ディスコや東京精密が強いです。

【会社の動向】

半導体大手も得意分野で棲み分けがあり、記憶に強いサムスン、マイクロン、SKハイニックス、設計開発に強いクアルコム、ブロードコム、製造受託に強いTSMC等の台湾系受託企業、車載向けに強いNXP、インフィニオン、演算処理に強いインテル、エヌビディアに大きく分かれます。

Samsung(サムスン電子)は、韓国を代表する総合電機メーカーです。スマホ、半導体、テレビ、白物家電など、最終商品まで手掛けていることが強みです。垂直統合型の半導体チップメーカーとして、DRAM、NAND型フラッシュメモリ、SSDの自社製造を手掛けています。また半導体受託生産も行っております。最終製品のスマホやテレビにも強みを持っています。OLEDや液晶パネルの製造はサムスンディスプレイ、リチウムイオン電池はサムスンSDI、電子部品はサムスン電気、造船はサムスン重工、バイオ製薬の製造はサムスンバイオロジックスで手掛けています。2016年には車載音響機器大手のハーマンを買収しました。さらに詳しく

TSMCは世界最大級の半導体メーカーである。1987年に台湾で創業。台湾はもちろん米国や中国にも製造拠点を持ち、半導体製造技術の革新を続ける世界最大のファウンドリー企業です。またTSMCは2024年2月、熊本県に日本初の巨大な半導体生産工場を完成させました。この工場は、日本政府の支援を受けて建設され、約1兆2900億円の投資額で20万平方メートル以上の敷地面積を持ち、半導体供給における強靭さを日本と世界にさらに強化することを目指しています。

Intel(インテル)は、1968年に設立された米国に本拠を置く半導体メーカーです。開発設計から製造までを手掛ける垂直統合モデルが特徴です。CPU(中央演算装置)の分野で圧倒的な競争力を有していましたが、回路線幅のナノ競争では半導体受託大手に後れを取っているとの指摘もあります。

2012年にASLMへ出資、2015年に167億ドルでアルテラを買収、2017年にはイスラエルのモービルアイを買収し、半導体製造から車載半導体分野における競争力強化を目指しています。PC向けのCPUであるCoreプロセッサー、データセンター向けのXeonプロセッサー、無線基地局向けのAtomプロセッサー、メモリのOptaneといった製品群で事業を展開しています。さらに詳しく

フィールド・プログラマブル・デバイセズ(PLD)の世界最大手級のメーカーです。同業にはザイリンクスがあります。2015年にインテルが買収しました。

クアルコム(Qualcomm)は、1985年にIrwin M. Jacobs氏等によって設立された米国に本拠を置く半導体メーカーです。4Gや5Gといった携帯電話やスマホのCDMA(符号分割多元接続)向け半導体で成長しました。直交周波数多元接続や画像処理チップにも強みを持ちます。工場を持たないファブレス・メーカーです。2016年にNXPセミコンダクターズ(NXP Semiconductors)の買収を提案しましたが、その後断念しています。2021年に自動運転システムを手掛けるオートリブから分社化したVeoneer(ヴィオニア)を買収しました。さらに詳しく

SKハイニックスは、韓国の大手半導体メーカーです。2001年に韓国政府による公的管理を経て現在は通信大手のSKテレコム傘下となりました。NAND型フラッシュメモリやDRAMでサムスンと競合しています。2020年に90億ドルでインテルからNAND型フラッシュメモリとSSD事業を買収することに合意しました。またSKハイニックはキオクシアが上場をすると同社の15%を取得することができます。キオクシア、SK連合は、独走するサムスンに比肩する大きさとなります。2020年12月に同社はNANDの積層化において176層商品を発表しました。128層よりも効率的にデータ保存ができます。メモリ以外ではCMOSイメージセンサーの事業も展開しています。さらに詳しく

SKグループについて

SKグループは、1953年に設立された韓国第3位の財閥グループです。崔泰源会長の強いリーダーシップの下でM&Aを通じて事業を拡大しています。半導体(SKハイニックス)、石油・電池(SKイノベーション)、通信(SKテレコム)、医薬品(SKバイオファーム)、医薬品受託(SKバイオサイエンス)、半導体素材(SKシルトロン)等の分野に強みがあります。2021年には、米国の燃料電池メーカーのプラグパワーに出資をし、水素プラントへの進出をしています。さらに詳しく

マイクロンテクノロジーは、1978年に創業された米国を代表するメモリーメーカーです。DRAMでは2013年に日本のエルピーダメモリを買収し世界最大手級となりました。NAND型フラッシュメモリーでも上位陣を追撃しています。SSD(小型高速記憶装置)の事業も拡大しています。

中国の紫光集団(チンファ・ユニグループ(Tsinghua Unigroup))が買収提案を打診しましたが、その後断念した経緯もあります。さらに詳しく

NVIDIAは、グラフィックス処理ユニット(GPU)と高度なコンピューティングの分野で世界最大の企業の一つです。元々ゲーム用GPUの開発として広く支持され、プロフェッショナルな視覚化、自動車、データセンターなど、さまざまな市場で活躍しています。主力製品とサービスには、GPU、人工知能、医療、クラウドコンピューティングが含まれており、革新的な技術と製品で世界をリードし、さまざまな分野で大きな影響を与えています。

Broadcom(ブロードコム)は、米国に本拠を置く無線や通信向けの半導体大手です。2015年にブロードコムをアナログ・デジタル半導体大手アバゴ・テクノロジーズ(Avago Technologies)が買収し、その後ブロードコムへと社名変更しました。2017年にクアルコム買収を提案しましたが、その後断念しています。さらに詳しく

テキサス・インスルツメントは、産業、自動車、個人用電子機器、通信機器、エンタープライズシステムなどの市場向けにアナログおよび組み込み半導体を設計・製造・テスト・販売しています。

世界中に15の製造拠点を持ち、長年、高品質の製品を顧客に提供しています。

スイスに本拠を置く半導体メーカーです。スイスに本拠をおく自動車用半導体大手です。フランスのトムソンの半導体部門Thomson SemiconducteursとイタリアのSocietà Generale Semiconduttori Microelettronicaが経営統合して誕生しました。パワー半導体や自動車や通信向けを含め幅広い分野に展開しています。

Infineon Technologies(インフィニオン・テクノロジーズ)

Infineon Technologies(インフィニオンテクノロジーズ)は、シーメンスの半導体部門が独立して誕生したドイツに本拠を置く半導体大手です。DRAMメモリー事業からは撤退し、現在はSi、SiC、GaNベースのパワー半導体製品に注力しています。オートモーティブ、インダストリアル パワーコントロール、パワー&センサー、デジタル セキュリティ ソリューションズといった領域でパワー半導体事業を展開しています。さらに詳しく

オランダに本拠を置く半導体大手です。元々はフィリップスの半導体部門です。産業用・自動車向けの半導体事業に強みを持ちます。モトローラの半導体部門発祥のフリースケール・セミコンダクタ(Freescale Semiconductor)を買収しました。

フリースケール買収の狙い

フィリップとモトローラの半導体事業が発祥であるNXPセミコンダクターとフリースケール・セミコンダクターが2015年に経営統合を発表しました。狙いとしては以下が挙げられます。

車載半導体の分野で世界1位

NXPはキーレスエントリやインフォテイメント等の車載デバイス向けが強く、マイクロコントローラに強いフリースケールは、重複分野の少ない補完性のある経営統合が可能。

ルネサスエレクトロニクスは、三菱電機、日立製作所とNECの半導体事業に源流を持つ半導体メーカーです。マイクロコントローラ、システムオンチップ(SoC)、アナログ半導体、特に車載向け半導体に強みを持ちます。2016年にアナログ半導体大手インターシル、2018年には米Integrated Device Technology、2021年にはダイアログを買収しました。

2024年、米Transphorm社を買収し、パワー半導体に用いられる重要な次世代素材であるGaNを自社技術として獲得しました。今後更に、EV、コンピューティング(データセンター、AI、インフラ)、再生可能エネルギー、産業用電力変換、急速充電・アダプター等の成長著しい市場機会が広がりそうです。

ソニーは、日本を代表する総合電機メーカーです。ソフトウェアとハードウェアが融合したエコシステム構築を目指しています。ゲーム機器、音楽、金融、映画、音響やテレビ等のエレクトロニクス、イメージセンサーで事業を展開しています。

イメージセンサー分野では、ルネサンスの山形工場を買収する等圧倒的な強みを持ちます。2015年には東芝の大分工場の一部を買収しました。競合他社を引き離すために、2019年以降3年間で約6000億円の設備投資を実施し、現状強みを発揮するスマホ更なる需要(複眼化)に対応しつつ、今後の主戦場になると考えられる車載や産業機器向けの分野を伸ばす予定です。日米欧の3極での拠点構築に積極的です。

テレビでは、ブラウン管の時代からテレビ事業の競争力を保っております。液晶パネルの製造はしておらず、EMSの台湾ホンハイ(Hon Hai Precision)へのOEM比率を高めています。

ゲーム機では、プレイステーション・シリーズを展開し、ハードと課金の両面で成長しております。

ビデオカメラでは、ハンディカムで一世風靡しました。スマホでのビデオ利用に押され同市場も縮小しているなか、デジタルカメラはミノルタの一眼レフを買収しています。ミラーレスやプロ向けの機種に注力をしています。さらに詳しく

東芝が経営危機に陥った際に東芝メモリとして分社化独立しました。その後キオクシアへと社名を変更しています。NAND型のフラッシュメモリに強みを持っています。

東芝について

東芝は、日本を代表する重電メーカーです。重電5社(日立、三菱電機、富士電機、明電舎)の一角です。芝浦製作所と東京電気が経営統合して、東京芝浦電気(現東芝)が1939年に誕生しました。経団連会長を輩出するなど日本を代表するメーカーの1社でもあります。2016年のウエスチングハウスの減損問題発覚以降は、事業の再編を行い、ビジネスモデルを大きく転換しています。インフラサービス、インフラシステム、デバイスプロダクトが事業の柱となっています。さらに詳しく

米国に本拠を置く半導体大手です。モトローラの半導体部門が発祥です。旧三洋電機の半導体部門を買収しました。2015年には汎用チップに強いフェアチャイルド・セミコンダクターを買収しています。

米国を代表する半導体メーカーです。インテルやAMD等の創業者を輩出した名門企業です。世界最大手の石油検層会社のシュルンベルジェ(Schlumberger)やナショナルセミコンダクター傘下を経て、現在はNYSE証券取引所に上場しています。2015年モトローラ発祥のオン・セミコンダクターが買収しました。

参照したデータの詳細情報について


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