ペプシコの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ペプシコは、1898年に設立された米国に本拠を置く世界最大手の飲料・菓子メーカーです。飲料分野ではコカコーラと並ぶ世界最大手の一角で、ペプシコーラやゲータレードブランドで展開しています。菓子分野でも世界最大手級です。Lay's、Doritos、Cheetos、SunChips等が代表的なスナックブランドとなっています。近年は高級水のLIFEWTRや買収したソーダストリーム等を通じて無糖飲料分野を強化しています。

業績推移(年次)

2019年度
売上高は67,161百万ドルで、前年度比4%増となりました。営業利益は10,291百万ドルになりました。営業利益率は15%になりました。売上の増加には、米国とカナダのコンビニフード事業とペプシコビバレッジ事業が貢献しました。米国とカナダのコンビニフード事業の売上増加の要因は、販売価格上昇と販売量増加によるものでした。ペプシコビバレッジ事業の売上増加の要因は、販売価格上昇によるものでしたが、販売量の減少により一部相殺されました。

2020年度
売上高は70,372百万ドルで、前年度比5%増となりました。営業利益は10,080百万ドルになりました。営業利益率は14%になりました。売上の増加には、米国とカナダのコンビニフード事業とペプシコビバレッジ事業が貢献しました。米国とカナダのコンビニフード事業の売上増加の要因は、販売価格上昇によるものでした。ペプシコビバレッジ事業の売上増加の要因は、販売価格上昇によるものでしたが、販売量の減少により一部相殺されました。

2021年度
売上高は79,474百万ドルで、前年度比13%増となりました。営業利益は11,162百万ドルになりました。営業利益率は14%になりました。売上の増加には、米国とカナダのコンビニフード事業とペプシコビバレッジ事業が貢献しました。両事業とも売上増加の要因は、販売価格上昇と販売量増加によるものでした。

2022年度
売上高は86,392百万ドルで、前年度比9%増となりました。営業利益は11,512百万ドルになりました。営業利益率は13%になりました。売上の増加には、米国とカナダのコンビニフード事業とペプシコビバレッジ事業が貢献しました。米国とカナダのコンビニフード事業の売上増加の要因は、販売価格上昇によるものでした。ペプシコビバレッジ事業の売上増加の要因は、販売価格上昇と販売量増加によるものでした。

2023年度
売上高は91,471百万ドルで、前年度比6%増となりました。営業利益は11,986百万ドルになりました。営業利益率は13%になりました。売上の増加には、米国とカナダのコンビニフード事業とペプシコビバレッジ事業が貢献しました。両事業とも売上増加の要因は、販売価格の上昇によるものでした。

ペプシコの業績推移

業績推移(四半期)

2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は17,846百万ドルになりました。営業利益は2,629百万ドル、営業利益率は15%になりました。ほとんどの製品カテゴリーと販売地域で、第一四半期を通じて継続した回復力を維持しました。2023年度通期の売上は8%増加し、固定通貨ベースのEPSは9%増加すると予想しています。

2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は22,322百万ドルになりました。営業利益は3,659百万ドル、営業利益率は16%になりました。ビジネスの勢いが継続して良好であり、2023年度通期の売上は10%増加し、固定通貨ベースのEPSは12%増加すると予想しています。

2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は23,453百万ドルになりました。営業利益は4,015百万ドル、営業利益率は17%になりました。ブランド、製造能力、市場投入システム、サプライチェーン、技術、人材に多くの投資を行ってきたため、各製品カテゴリーの成長が正常化しつつあります。

2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は27,850百万ドルになりました。営業利益は1,683百万ドル、営業利益率は6%になりました。消費者行動がパンデミック前の基準にほぼ戻りインフレ圧力が和らぐと予想されるため、売上成長が緩やかになり、各製品カテゴリーの成長率は正常化しつつあります。

2024年第1四半期(1ー3月)
売上高は18,250百万ドルになりました。営業利益は2,717百万ドル、営業利益率は15%になりました。Quaker Foods North Americaにおけるリコールの影響や、前年同期比での売上の伸びが比較的緩やかであったにも関わらず、販売数量の改善を達成し、売上高、営業利益率、EPSの成長を実現しました。

ペプシコの四半期業績推移

ペプシコの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比2%増の6.56ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比7%増の5.42ドルになりました。配当性向は83%になりました。

ペプシコのEPS・配当額・配当性向の推移

ペプシコのEPS・配当額・配当性向の推移

業績予想

2024年4月
2024年度第一四半期のレポートにて、2024年度通期の売上自律成長率は少なくとも4%、為替変動の影響を取り除いたEPSは少なくとも8%の成長を予定していると掲載されています。

売上構成

セグメントは、飲料、スナックに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

ペプシコの売上構成(2021年度)

ペプシコの売上構成(2021年度)

飲料
主要ブランドはペプシ、マウンテンデュー、ゲータレードなどです。

スナック
主要ブランドはドリトス、Lay's、チートス、ラッフルズなどです。米国とカナダでのコンビニエンスフードビジネス(2023年度の売上24,914百万ドル)やシリアル、米、パスタなどの食品事業(2023年度の売上3,101百万ドル)も展開しています。

M&A情報

2005年 ベルギーのスナックメーカーのSnack Ventures Europeの40.5%の株式を米ジェネラルミルズ社より買収
2005年 欧州にてナッツ事業を行うSara Leeを買収
2006年 ポーランドのスナック会社のStar Foodsを買収
2006年 ニュージーランドのスナックメーカーのBluebird Foodsを買収
2007年 米国の飲料メーカーのNaked Juice Companyを買収
2007年 ウクライナの飲料会社のSandora社を買収
2007年 ロシアの飲料会社のLebedyanskyを買収
2011年 ロシアの食品・飲料会社のWimm-Bill-Dannを買収
2011年 ブラジルのクッキー・クラッカー大手のGrupo Mabelを買収
2018年 家庭用炭酸水メーカーを製造するソーダストリームを買収
2021年 ジュースブランドのトロピカーナやNakedをPAIパートナーズへ売却

EN