ダイキンは、1924年に山田晁氏によって設立された日本を代表する空調機メーカーです。旧社名は大阪金属工業所で、飛行機向けのラジエーターチューブが祖業です。現在は、産業用の冷暖房空調機では世界トップ級です。ダクト方式に強い米グッドマンやマレーシアのエアコン大手OYL社を買収し、世界的に事業を展開しています。国内ではパナソニックと家庭用エアコンの分野で競っています。フッ素化合物などの化学品事業も行っています。
業績推移(年次)
2021年度
売上高は前年度比24.69%増の3,109,106百万円になりました。営業利益は32.57%増の316,350百万円になりました。営業利益率は10.17%になりました。海外の住宅用空調やヒートポンプ式温水暖房機器が好調で、原材料や物流費の高騰をコスト削減で緩和させた結果、前年度比増収増益になりました。

ダイキンの業績推移
業績推移(四半期)
2022年第2四半期(7-9月)
売上高は前年同期比38.45%増の1,052,035百万円になりました。営業利益は36.36%増の113,794百万円になりました。営業利益率は10.82%になりました。米国事業や公衆でのヒートポンプ式暖房機が好調となり、前年同期比増収増益になりました。
2022年第1四半期(4-6月)
売上高は前年同期比21.12%増の967,755百万円になりました。営業利益は-1.28%の107,860百万円になりました。営業利益率は11.15%になりました。米州の空調やフッ素化学製品などの化学品事業が好調でしたが、原料高の影響も大きく、前年同期比増収減益になりました。
2021年第4四半期(1-3月)
売上高は前年同期比23.86%増の807,167百万円になりました。営業利益は28.86%増の56,849百万円になりました。営業利益率は7.04%になりました。化学事業で半導体、自動車向けに伸びています。空調は家庭用向けの上位機種が好調です。

ダイキンの四半期業績推移
EPS・配当額・配当性向の推移
希薄化後EPSは前年度比15.07%増の743.46円になりました。1株当たりの配当は前年度比25.00%増の200.00円になりました。配当性向は26.90%になりました。
業績予想
2022年11月8日
通期の業績を上方修正しました。今期の売上高は3,760,000百万円、営業利益は363,000百万円、営業利益率は9.65%、1株配当は220円を見込みます。
2022年第2四半期(7-9月)
売上高の業績予想に対するの進捗率は53.72%です。営業利益の業績予想に対する進捗率は61.06%です。営業利益率は予想より1.32%上回っています。
売上構成
主力事業は空調事業となりますが、化学事業では冷媒ガスの製造もおこなっています。
.png)
ダイキンの売上構成(2021年度)
空調・冷凍機事業
ルームエアコン、空気清浄機、ヒートポンプ式給湯機、遠赤外線暖房機、ヒートポンプ式温水床暖房、パッケージエアコン、スポットエアコン、空気清浄機、脱臭機、遠赤外線暖房機、全熱交換器、換気扇、ウォーターチリングユニット、アンモニアブラインチリングユニット、ターボ冷凍機、スクリュー冷凍機、ファンコイルユニット、エアハンドリング、ユニット、ルーフトップ、低温用エアコン、フリーザー、冷凍・冷蔵ショーケース、エアフィルタ、工業用集塵装置、海上コンテナ冷凍装置、舶用エアコン、舶用冷凍機などの製造販売を行っています。
化学品事業
冷媒、四フッ化エチレン樹脂、溶融タイプ樹脂、フッ素ゴム、フッ素、塗料、フッ素コーティング剤、半導体用エッチング剤、撥水撥油剤、離型剤、界面活性剤、フッ化カーボン、フッ素オイル、医農薬中間体、溶剤脱臭装置、ドライエア供給装置などの製造販売を行っています。
直近のM&A(合併買収)
空調や化学品分野での地域や技術補完的なM&Aを行っています。
2007年 マレーシアの大手空調メーカーOYLを買収
2008年 ドイツの暖房機器メーカーであるテックスを買収
2011年 トルコの空調機器メーカーであるエアフェルを買収
2012年 米国の大手空調メーカー グッドマンを買収
2015年 化学メーカーソルベイから欧州の冷媒事業を買収
2016年 米国のエアフィルターメーカーフランダースを買収
2017年 イタリアのフッ素樹脂コンパウンドメーカーヘロフロンを買収
2018年 商業用冷凍器メーカーのAHTを買収
2020年 ダイキンによる空調販売店のアブコ、ロビンソン、スティーブンスの買収
2021年 ダイキンによる空調卸のサーマルサプライや業務用空調販売のエアレップスの買収
2022年 イタリアの総合油圧機器メーカー デュプロマティックMS社