美的集団は、1968年に何亮健(He Xiangjian)氏によって設立された中国に本拠を置く家電メーカーです。1993年に深セン証券取引所に上場しています。家庭用エアコンや洗濯機等に強みを持ち、2016年には東芝の家電部門とドイツの産業ロボット大手のKUKAを買収して事業規模を拡大しています。創業者の何享健が持ち株会社を通じて大株主となっています。
業績推移(年次)
2021年度
売上高は前年度比20.18%増の343,361百万元になりました。営業利益は前年度比5.68%増の33,281百万元になりました。営業利益率は9.69%になりました。
2020年度
業績は増収増益と堅調に推移しました。買収した東芝の家電部門の業績も改善しつつあります。

美的集団の業績推移
業績推移(四半期)
2022年度第3四半期(7-9月)
売上高は前年同期比0.02%増の88,112百万元になりました。営業利益は前年同期比4.38%増の9,939百万元になりました。営業利益率は11.28%になりました。
2022年度第2四半期(4-6月)
売上高は前年同期比0.97%増の92,725百万元になりました。営業利益は前年同期比2.64%増の10,408百万元になりました。営業利益率は11.22%になりました。
2022年度第1四半期(1-3月)
売上高は前年同期比9.54%増の90,939百万元になりました。営業利益は前年同期比12.18%増の8,316百万元になりました。営業利益率は9.14%になりました。

美的集団の四半期業績推移
EPS・1株配当・配当性向
希薄化後EPSは前年度比58.33%増の4.18元になりました。1株当たりの配当は前年度比6.25%増の1.70元になりました。配当性向は40.67%になりました。

美的集団のEPS・1株配当・配当性向の推移
事業構成
空調エアコン、白門家電、産業用ロボットが事業の3本柱となります。
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美的集団の事業構成(2021年度)
主なM&A(合併・買収)
2016年 ドイツのKUKA(クーカ)を買収
2016年 東芝の家電部門を買収
2016年 イタリアの業務用空調機のClivet社を買収
クーカ買収のケーススタディ
- 2016年に中国の大手家電会社の美的集団による独産業用ロボットのクーカ買収
- 美的集団の買収価格はクーカの前日終値に対して36%のプレミアムを乗せた水準(クーカの株式価値を46億ユーロを判断)
- 美的集団は世界的な家電メーカーだが、中国国内の人件費上昇により、製造コストも増加。クーカのロボット技術を用いて家電製造の自動化を目指す
- クーカは美的集団のネットワークを活用し、同様の悩みを抱える中国企業との取引拡大を狙う
クーカは、ファナック、ABB、安川電機と並ぶ産業用ロボット大手