川崎重工の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

川崎重工業は、1896年に松方正義の支援によって川崎正蔵氏によって設立された川崎築地造船所を源流とする日本を代表する宇宙防衛・重電大手メーカーです。戦前の神戸川崎財閥には、川崎造船(川崎重工)の他に、川崎汽船、川崎製鉄(JFE)が属していました。技術者の育成には定評があります。現在は、防衛、航空エンジン、鉄道車両、プラント、油圧機器、産業用ロボット、造船、中大型バイク、オフロード四輪車、パーソナルウォータークラフト(水上ボート、ジェットスキーの商標で展開しています)、汎用エンジンを開発製造しています。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年同期比0.83%増の1,500,879百万円になりました。当期利益は21,803百万円になりました。当期利益率は1.45%になりました。

2020年度
売上高は前期比1,528億円減収の1兆4,884億円、当期損益は、航空宇宙システム事業での損失が響き、193億円の損失となりました。

川崎重工業の業績推移

川崎重工業の業績推移

業績推移(四半期)

2022年(7ー9月)
売上高は前年同期比25.79%増の409,401百万円になりました。当期利益は18,306百万円になりました。当期利益率は4.47%になりました。

2022年(4ー6月)
売上高は前年同期比-1.47%の350,344百万円になりました。当期利益は-52.37%の5,459百万円になりました。当期利益率は1.56%になりました。

2022年(1ー3月)
売上高は前年同期比1.35%増の462,148百万円になりました。当期利益は14,505百万円になりました。当期利益率は3.14%になりました。

2021年(10ー12月)
前年同期比減収増益となりました。モーターサイクル&エンジン事業や航空宇宙システム事業が好調でした。

川崎重工業の四半期業績推移

川崎重工業の四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比-212.56%増の130.26円になりました。配当性向は30.71%になりました。

川崎重工業のEPS・1株配当・配当性向の推移

川崎重工業のEPS・1株配当・配当性向の推移

売上構成

防衛関連事業である航空宇宙事業の割合が大きくなっています。一方、祖業でもある造船事業は7%弱と相対的に小さくなっています。

川崎重工の2021年度売上構成

川崎重工の2021年度売上構成

航空宇宙:
防衛庁向けにP-1固定翼哨戒機及びC-2輸送機、ヘリコプターのBK117等を開発販売しています。

二輪車事業:
日本を代表する総合重工業メーカーです。Ninjaブランドなどの中大型バイクに注力をしています。二輪車・バイク事業の売上高と販売台数推移は以下の通りです。2018年以降、売上及び販売台数が減少傾向にありましたが、2021年度に増加へ転じました。

川崎重工のバイク事業の売上高と販売台数

川崎重工のバイク事業の売上高と販売台数

オフロード四輪車・ボート事業:
レクリエーション・ユーティリティ・ビークルやパーソナルウォータークラフトを展開しています。水上スキーはジェットスキーの商標で展開しています。

鉄道車両事業:
かつては中国南車へ技術供与を行っておりました。日本では日立に次ぐ鉄道車両大手です。国内JR、私鉄、公営鉄道向けがメインです。2018年度以降営業赤字が続いていましたが、2021年度には黒字化に成功しました。

川崎重工の鉄道車両事業の業績推移

川崎重工の鉄道車両事業の業績推移

産業用ロボット事業:
溶接やシリコンウェアの搬送等の産業用ロボットに強みを持ちます。累積販売台数ではドイツのクーカに匹敵します。

市場シェア

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