航空機エンジン業界

航空エンジンの世界市場シェアと市場規模の情報を分析しています。航空エンジン御三家のGE、ロールス・ロイス、プラット・アンド・ホイットニー等世界大手航空エンジンメーカーの動向も掲載しています。

世界市場シェア

最新業界別売上高世界ランキング第2巻」に記載の航空機エンジンメーカー各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、以下の順位となります。

  • 1位     GE    41%
  • 2位     プラット・アンド・ホイットニー    26%
  • 3位     サフラン    16%
  • 4位    ロールスロイス    9%
  • 5位    ハネウェル・インターナショナル    4%

ターボジェットエンジン系の航空機エンジンの分野では、GEが世界1位となっています。GEは、ワイドボディー機のエンジンに強く、ナローボディ機のエンジンでは、GEとフランスのサフラン傘下のスネクマとの合弁会社である、CFMインターナショナルが担っています。世界2位は、ユナイテッド・テクノロジー傘下の、プラット・アンド・ホイットニーとなっています。こちらもワイドボディ機のエンジンに強く、ナローボディー機のエンジンは、ドイツのMTUエアロ・エンジンズ ドイツ と、日本連合の合弁会社であるIAEインターナショナルがあります。世界3位は、フランスのサフランとなります世界4位は英国のロールス・ロイスとなっています。2014年には、電力業界向けのガスタービンおよびコンプレッサー事業を、ドイツにシーメンスに売却をして、航空機エンジンへ事業を集中しています。第5位は、米国のハネウェルとなっています。

レシプロエンジンの分野では、テキストロン子会社のライカミング・エンジンズと中国AVICインターナショナル傘下の米コンチネンタルモーターズが市場を2分しています。

市場規模

調査会社のフォーチュンビジネスインサイツによれば、航空機エンジンの2019年の市場規模は799億ドルです。2027年までに年平均11.3%で成長での成長を見込みます。調査会社のT4によれば、2019年の同業界の規模は730億ドルです。2025年までに年平均1%での成長を見込みます。当サイトでは、航空機エンジンの市場規模を800億ドルとして、世界シェアを計算しております。

航空機エンジンは、航空機1機につき2もしくは4基の航空エンジンは搭載されます。航空機は今後も需要が増えると予想されており、航空機エンジンの市場の拡大も見込まれます。また、航空機エンジンは、定期的な交換を含めた継続的なアフターサービスが必要となりますので、補修部品やサービスは、リカーリングインカムとして航空機エンジン会社の収益源となります。反面、高い耐久性や安全性が求められるため、開発や生産には長期にわたり、資金的な負担も大きく、寡占的な市場構造が続くものと考えられます。

主要な航空機エンジンメーカー

General Electric(GE)

米国に本拠を置く世界最大級のコングロマリットです。航空機エンジン分野でも世界最大級です。軍事用も手掛けています。ワイドボディー機向けのエンジンに強みを持ちます。ナローボディ機では、フランスのスネクマとCFM Internationalを展開しています。

Raytheon Technologies(レイセオン・テクノロジーズ)

米国に本拠を置く複合企業体です。航空機エンジン、エレベーター、空調機の分野でそれぞれ強力な製品群を揃えていたユナイテッド・テクノロジーズとレイセオンが経営統合をして、レイセオン・テクノロジーズが誕生しました。傘下のPratt & Whitney(プラット・アンド・ホイットニー)が民間航空機用や戦闘機エンジンなどを手がけています。ナローボディ機向けのエンジンでは、MTUエアロ・エンジンズ、日本連合(三菱重工、川崎重工、IHI)とともにIAEインターナショナル・エアロ・エンジンズを展開しています。

Safran S.A (サフラン)

フランスに本拠を置く防衛・通信大手企業です。傘下のSnecma(スネクマ)にて民間及び軍用の航空機エンジンの製造を行っています。ナローボディー機ではGEと手を組んでいます。

Honeywell International(ハネウェル・インターナショナル)

米国に本拠を置く防衛・航空宇宙関連事業を手掛ける大手複合メーカーです。ハネウェル・エアロスペースが航空機用エンジンを担当しています。

Rolls-Royce(ロールス・ロイス)

  1. Rolls-Royce(ロールス・ロイス)は英国に本拠を置く航空機・船舶エンジンメーカーです。自動車のロールス・ロイスとは同根です。一時は英政府により国有化されましたが、ドイツのBMWとの航空機エンジン事業を子会社する等、積極的な買収により成長しました。民間航空、防衛、パワーシステムが3本柱(下図参照)です。産業用ディーゼルエンジンでは、発電所、建機、鉄道、船舶向けのエンジンを製造・販売し、キャタピラー、カミンズ、GE等と競っています。船舶用エンジンではMTUブランドの高速エンジンとBergenブランドの中速エンジンがメインとなっていますが、2020年にBergenへのストラテジックレビューを開始しました。
ロールスロイスの売上構成

ロールスロイスの売上構成
出所:同社AR

民間船舶部門が低調であり、2018年以降リストラを加速しています。燃料噴射装置を手掛けるロランジュ(L’Orange)を米航空機部品メーカーのウッドワードへの売却しました。

日本勢

航空機エンジンは、IHI、三菱重工業、川崎重工業が手掛けています。戦後の航空禁止令の影響が大きく、大手航空機エンジンメーカーの下請け的な位置づけであすが、IHIはXF9―1で、三菱重工はMRJで巻き返しを図ります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました