テキストロンの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Textron Aviation(テキストロン)は、1923年にスペシャル・ヤーン・カンパニーとして設立された米国に本拠を置く航空機メーカーです。ヘリコプター、ビジネスジェット、ゴルフカートや芝刈り機等を手掛けています。ビジネスジェットの分野ではビーチクラフトやセスナを相次ぎ買収し規模を拡大しました。
ヘリコプター事業では、エアバス・ヘリコプターズ、シコルスキー・エアクラフト、アグスタウェストランド等と並ぶ大手ヘリコプターメーカーのベル・ヘリコプター(Bell Helicopter )を展開しており、ヘリコプター業界の世界シェアでは上位に位置します。
ビジネスジェットの分野では、競合のガルフストリーム・エアロスペースやダッソーファルコンと並ぶ大手です。ゴルフカートでは、E-Z-GOブランドを展開し、インガソール・ランドやヤマハ発動機と並ぶゴルフカート御三家の一角です。ヤコブセン(Jacobsen)ブランドで芝刈り機を展開しています。そのほか、在庫金融や自動車部品等も手掛けています。

業績推移

2021年度
売上高は前年度比6.27%増の12,382百万ドルになりました。営業利益は前年度比134.52%増の856百万ドルになりました。営業利益率は6.91%になりました。

2020年度
売上は、2019年と比較して20億ドル(15%)減少しました。特にテクトロン・アビエーション事業の12億ドル減収が大きな要因です。新型コロナウィルスに関連した需要の減少を反映したサイテーション・ジェットおよび商用ターボプロップの販売台数の減少(9億1,600万ドル)と、航空機の稼働率低下を反映したアフターマーケットの販売台数の減少(3億3,700万ドル)によるものです。

テキストロンの業績推移

テキストロンの業績推移

売上構成

テキストロンの売上構成

テキストロンの売上構成

航空機:
Beechcraft、Cessna、Hawkerのといった航空機ブランドでビジネスジェット機、ターボプロップ機、ピストン機を販売しています。
軍用・民間ヘリ:
ベルブランドで商用及び軍用のヘリコプターを展開しています。ティルトロートル航空機のパイオニアです。
プラスチック燃料システム:
Kautexブランドで自動車や小型トラック用のプラスチック燃料システムを設計・製造しています。
スペシャルビークル:
ゴルフカー、オフロードユーティリティービークル、レクリエーション用サイドバイサイドおよびオールテレインビークル、スノーモービル、軽輸送車両、航空地上支援機器、プロ用芝整備機器、および芝の手入れ用特殊車両の設計、製造、販売を行っています。取扱いブランドは「E-Z-GO」、「Arctic Cat」、「TUG Technologies」、「Douglas Equipment」、「Premier」、「Safeaero」、「Ransomes」、「Jacobsen」、「Cushman」です。
防衛事業:
無人システム、軍用船、装甲車などを製造販売しています。

主要なM&A

1992年 セスナを買収
2001年 車載音響機器事業を売却
2006年 留め具事業を売却
2006年 在庫融資を手掛けるElectrolux Financialを買収
2007年 防衛関連事業を手掛けるUnited Industrialを買収
2008年 流体動力システム機器を投資ファンドに売却
2013年 ホーカー等のビジネスジェット機を手掛けるビーチクラフトを買収
2017年 オールテレーンタイヤを手掛けるArtic Carを買収

テクストロンの市場シェア

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