ニデック(日本電産)の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ニデック(日本電産)は、1973年に永守重信氏によって設立された日本を代表するモーターメーカーです。2023年4月1日に日本電産からニデックへ社名変更しています。精密モーターと言われるHDD用モーターやCD・DVD用モーター等で圧倒的な強みを持ちます。産業用モーターはエマソンエレクトリックから産業用モーター・ドライブ事業を買収し強化しています。精密小型モーター(HDDモーターを含む)、車載モーター、家電・産業用モーター、機器装置、光学品が主軸です。

業績推移(年次)

2018年度
売上高は1,488,090百万円で、前年度比24%増となりました。これは車載用モーターの売上が241,917百万円増加したことが主な要因です。営業利益は167,637百万円になりました。営業利益率は11%になりました。

2019年度
売上高は1,534,800百万円で、前年度比3%増となりました。営業利益は108,558百万円になりました。営業利益率は7%になりました。

2020年度
売上高は1,618,064百万円で、前年度比5%増となりました。営業利益は160,011百万円になりました。営業利益率は10%になりました。

2021年度
売上高は1,918,174百万円で、前年度比19%増となりました。家電・商業・産業用モーターの売上が184,977百万円増加したことが主な要因です。営業利益は170,374百万円になりました。営業利益率は9%になりました。

2022年度
売上高は2,242,824百万円で、前年度比17%増となりました。車載用モーターの売上が102,011百万円の増加、家電・商業・産業用モーターの売上が127,398百万円の増加、機器装置用モーターの売上が80,894百万円の増加となりました。営業利益は100,081百万円になりました。営業利益率は4%で、前年度の9%から減少しました。売上原価が120%増加したことと、販管費が150%増加したことが要因です。

ニデック(日本電産)の業績推移

ニデック(日本電産)の業績推移

業績推移(四半期)

2023年度第1四半期(4ー6月)
売上高は540,369百万円になりました。営業利益は44,660百万円、営業利益率は8%になりました。

2023年度第2四半期(7ー9月)
売上高は590,398百万円になりました。営業利益は51,708百万円、営業利益率は9%になりました。

2023年度第3四半期(10ー12月)
売上高は568,980百万円になりました。営業利益は28,036百万円、営業利益率は5%になりました。

2023年度第4四半期(1ー3月)
売上高は543,077百万円になりました。営業利益は24,323百万円の赤字になりました。

2024年度第1四半期(4ー6月)
売上高は566,055百万円になりました。営業利益は60,152百万円、営業利益率は11%になりました。

ニデック(日本電産)の四半期業績推移

ニデック(日本電産)の四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比66%減の78.19円になりました。1株当たりの配当は前年度比8%増の70円になりました。配当性向は90%になりました。

ニデック(日本電産)のEPS・1株配当・配当性向の推移

ニデック(日本電産)のEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

2023年07月
2023年度第一四半期の決算短信にて、2023年度通年の売上は2,200,000百万円、営業利益は220,000百万円、税引前純利益は210,000百万円、1株あたり当期利益は287.16円を予定しています。

売上構成

セグメントは、精密小型モータ、車載、家電・商業・産業用、機器装置、電子・光学部品に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

日本電産の事業構成(2021年度)

日本電産の事業構成(2022年度)

精密小型モーター
サーマルモジュール製品、ブラシレスDCモーター、HDD用モーターなどの製造販売を行っています。HDDモータは高容量・高付加価値製品の拡販に注力しています。

車載
電動パワステ用モーター、ブレーキ用モーターや駆動用モーターシステムの製造販売を行っています。

家電・商業・産業用
洗濯機、乾燥機、食洗機用モーターや冷蔵庫用のコンプレッサー及びコンプレッサー用のモーター等を手掛けております。

機器装置
小型ロボット用減速機、半導体検査装置等を手掛けています。

電子・光学部品
カメラ用交換レンズ、カメラ用レンズユニット、カメラのシャッタなどを手掛けています。

M&A情報

プレス機の周辺機器を開発・製造するアメリカ企業Automatic Feed、Lasercoil Technologies、Automatic Leasingの3社を買収

2014年 車載ECUを手掛けるホンダエレシスを買収
2017年 エマソンエレクトリックの産業用モータ・ドライブ事業を買収
2019年 オムロンの車載事業を買収
2019年 米国ワールプールのコンプレッサ事業を買収
2021年 三菱重工工作機械を買収
2022年 国内工作機械メーカーOKKを買収
2023年 イタリアの工作機械メーカーPAMAを買収
2023年 ポテンショメータやエンコーダの開発・製造をする日本企業である緑測器を買収
2023年 モータ・発電機関連のサービス企業である Houma Armature Works (米)を買収

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