日本電産の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ニデック(日本電産)は、1973年に永守重信氏によって設立された日本を代表するモーターメーカーです。精密モーターと言われるHDD用モーターやCD・DVD用モーター等で圧倒的な強みを持ちます。産業用モーターはエマソンエレクトリックから産業用モーター・ドライブ事業を買収し強化しています。精密小型モーター(HDDモーターを含む)、車載モーター、家電・産業用モーター、機器装置、光学品が主軸です。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年度比18.55%増の1,918,174百万円になりました。営業利益は6.63%増の171,700百万円になりました。営業利益率は8.95%になりました。家電向けコンプレッサや空調機器向けモータ、欧米での搬送用ロボット向けモータ及びギアの増収に加え、今年度より参入した工作機械事業を含む機器装置製品が好調でした。

2020年度
家電、IT、ゲーム機、トラクションモータシステム(E-Axle)等の新規需要を次々に取り込み、前期比5.4%増収の1兆6180億円、営業利益は1610億円となり増収増益となりました。

ニデック(日本電産)の業績推移

ニデック(日本電産)の業績推移

業績推移(四半期)

2022年7-9月
売上高は前年同期比27.46%増の590,398百万円になりました。営業利益は15.64%増の51,725百万円になりました。営業利益率は8.76%になりました。為替安の恩恵や継続的なコスト削減効果もあり、前年同期比増収増益になりました。IT用ファンモータ、高効率の家電用モータなどが好調でした。

2022年4-6月
売上高は前年同期比20.76%増の540,369百万円になりました。営業利益は0.24%増の44,660百万円になりました。営業利益率は8.26%になりました。原料高や半導体部材の調達難が営業利益を圧迫しました。

2022年1-3月
売上高は前年同期比17.99%増の510,964百万円になりました。営業利益は-20.87%の36,933百万円になりました。営業利益率は7.23%になりました。

ニデック(日本電産)の四半期業績推移

ニデック(日本電産)の四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性向の推移

2021年度
希薄化後EPSは前年度比12.57%増の234.86円になりました。1株当たりの配当は前年度比8.33%増の65.00円になりました。配当性向は27.68%になりました。

ニデック(日本電産)のEPS・1株配当・配当性向の推移

ニデック(日本電産)のEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

今期の売上高は2,100,000百万円、営業利益は210,000百万円、営業利益率は10.00%、1株配当は70円を見込みます。前期比、増収増益増配予想です。

2022年7-9月
売上高の業績予想に対するの進捗率は53.85%です。営業利益の業績予想に対する進捗率は45.90%です。営業利益率は予想より-1.48%上回っています。

事業構成

主軸はモーター事業ですが、直近では工作機械や産業ロボット用の減速機などの分野を強化しています。

日本電産の事業構成(2021年度)

日本電産の事業構成(2021年度)

精密小型モーター
サーマルモジュール製品、ブラシレスDCモーター、HDD用モーターなどの製造販売を行っています。HDDモータは高容量・高付加価値製品の拡販に注力しています。

車載
電動パワステ用モーター、ブレーキ用モーターや駆動用モーターシステムの製造販売を行っています。

家電・商業・産業用
洗濯機、乾燥機、食洗機用モーターや冷蔵庫用のコンプレッサー及びコンプレッサー用のモーター等を手掛けております。

機器装置
小型ロボット用減速機、半導体検査装置等を手掛けています。

電子・光学部品
カメラ用交換レンズ、カメラ用レンズユニット、カメラのシャッタなどを手掛けています。

M&A(合併・買収)の動向

積極的に買収を行いモーター周りの事業を強化しています。買収後の統合もスムーズに行い、日本で最もM&A巧者とも言っても過言ではありません。

2021年 三菱重工工作機械を買収
2019年 米国ワールプールのコンプレッサ事業を買収
2019年 オムロンの車載事業を買収
2017年 エマソンエレクトリックの産業用モーター・ドライブ事業を買収
2014年 車載ECUを手掛けるホンダエレシスを買収

市場シェア

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