モーター業界の世界市場シェアの分析

モーター業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。ABB、シーメンス、ニデック(日本電産)、WEG、ジョンソンエレクトリック、ウーロンエレクトリックドライブ、東元電気等の大手モーターメーカーの動向も掲載しています。

市場シェア

モーター製造会社各社の2021年度の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2021年のモーター業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はニデック(日本電産)となります。⇒参照したデータの詳細情報

モーターメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2021年)

順位会社名市場シェア
1位ニデック(日本電産)12.9%
2位ABB6.9%
3位ジョンソンエレクトリック3.1%
4位ロックウェルオートメーション3.0%
5位WEG2.2%
6位ミネベアミツミ2.1%
7位ウーロンエレクトリックドライブ1.7%
8位東元電気0.9%
モーターメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2021年)©ディールラボ

モーター業界の世界シェア(2021年)
モーター業界の世界シェア(2021年)

2020年も日本電産が世界1位となりました。モーター事業の多くは、重電や電機メーカー等が内製している場合も多く売上高などの情報が得られないのが特徴です。今後自動車のEV化によって、モーターの供給先の更なる多様化が予想されます。

市場規模

当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、モーター業界の2021年の世界市場規模を1100億ドルとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。

調査会社のアイマークによると、2021年の同業界の市場規模は1088億ドルです。2027年にかけて4.25%で成長し、同年には1408億ドルへと拡大することを見込みます。
調査会社のフォーチュンビジネスインサイツによると、2020年の同業界の市場規模は1064億ドルです。2021年には1131億ドルへ拡大し、2028年にかけて年平均7%の成長を見込みます。
調査会社のグランドビューリサーチによると、2020年の同業界の規模は1427億ドルです。2028年にかけて6.4%での成長を見込みます。
調査会社のアライドマーケットリサーチでは、2017年の同業界の規模を969億ドルとしております。2025年にかけて4.5%での成長を見込みます。⇒参照したデータの詳細情報

市場規模成長率見込み
2021年1088億ドル4.25%
2020年1064~1427億ドル6.4%~7%
モーター業界の市場規模の推移 ©ディールラボ

モーターの種類と構造

モーターの種類は大きく分けて、DC型であるブラシ付きのモーター(ブラシ付き、コアレス)、ブラシなしのモーター(コアレス、ステッピング、ファン)とAC型であるACモーター(インジェクション、シンクロナス、ユニバーサル等)があります。モーターの主要な部品は、電線、鉄心、絶縁体、永久磁石の4種類あります。最近では電気自動車向けのモーター(EVモーター)開発競争が過熱して、電磁石型や永久磁石型の特性を組み合わせることで、鉄心に用いられる電磁鋼板の改良が行われています。

モーターの種類
モーターの種類
©ディールラボ

モーター業界のM&A動向

2018年 日本電産がCimaを買収
2017年 日本電産がエマソンエレクトリックのモーター事業を買収
2014年 WEGがKATTを買収

主要モーターメーカーの動向

ABB

ABB(エービービー)は、スイスに本拠を置く重電・重工業大手です。ABBはAsea Brown Boveri(アセア・ブラウン・ボベリ)の略です。1988年にスウェーデンのアセアとスイスのブラウン・ボベリが経営統合して誕生しました。アセアとブラウン・ボベリは1890年代に創業された両国を代表する老舗重電メーカーです。発電・送変電機器と自動化機器やソフトウェア事業に強みを持ちます。原子力発電と火力発電における発電機器事業は、それぞれWestinghouse(ウェスティングハウス)とAlstom(アルストム)に売却し撤退しました。2018年にGEよりエレクトリフィケーション事業を行うGEインダストリアルソリューションを買収しました。2020年は電力システムやパワーグリッド事業を日立に売却し、事業ポートフォリオの入れ替えを行っています。さらに詳しく

Siemens(シーメンス)

シーメンス(Siemens AG)は、ドイツのミュンヘンに本拠を置く大手総合電機メーカーです。1847年に、ヴェルナー・フォン・ジーメンス (Werner von Siemens) によって設立されました。世界初の電車を製造したことでも有名です。事業範囲は電力、交通システム、家電、医療等と社会インフラ全般に及びます。事業のポートフォリオを組み替えながら、モノ作りのデジタル化や産業機器のIoT化を含むインダストリー4.0を提唱し、強力に推進しています。米国のライバルであったGEと同じように再編を通じて、その時々の社会ニーズに即した組織体を作り上げる柔軟性のある経営を行っています。鉄道車両はグループ内のモビリティ事業本部が担当しています。ICEで知られるドイツの高速鉄道も手掛けています。2017年には鉄道車両部門でアルストムと経営統合を発表しましたが、2019年に欧州委員会がアルストムとの経営統合を承認せず遂行されませんでした。鉄道信号にも強みを持ち、上位株主には、象徴としてのシーメンス家が引き続き残っています。さらに詳しく

ニデック(日本電産)

ニデック(日本電産)は、1973年に永守重信氏によって設立された日本を代表するモーターメーカーです。精密モーターと言われるHDD用モーターやCD・DVD用モーター等で圧倒的な強みを持ちます。産業用モーターはエマソンエレクトリックから産業用モーター・ドライブ事業を買収し強化しています。精密小型モーター(HDDモーターを含む)、車載モーター、家電・産業用モーター、機器装置、光学品が主軸です。さらに詳しく

エマソンエレクトリックについて

Emerson Electric(エマソンエレクトリック)は、1890年創業の米国を代表するコングロマリット企業です。交流モーターが祖業ですが、モーター事業は日本電産に売却しております。現在は自動制御装置、計測・分析機器や精密空調、配管工具といった分野で事業を展開しています。プラント向けのプロセスオートメーションにも強みを持ちます。オートメーション分野の更なる強化に向け、選択と集中を図っています。さらに詳しく

2016年 モーター・ドライブ、発電事業であるLeroy-SomerとControl Techniquesを日本電産へ売却
2016年 データセンター向けの電源やスイッチ等を手掛けるNetwork Power事業を投資ファンドのプラチナムエクイティへ売却
2016年 制御弁に強いPentair Valves & Controlsを買収
2016年 コールドチェーンマネジメントに強いPakSense&Locus Traxxを買収
2018年 プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)に強いIntelligent PlatformsをGEから買収
2020年 IoTプロバイダーのProgea Groupを買収

WEG

1961年に設立されたブラジルに本拠を置く電動機会社です。モーター、オートメーションプロセス、トランスミッション、発電機、コーティング等の分野を手掛けています。地域では中南米に強みを持ちます。

TECO Electric and Machinery(東元電気)

台湾に本拠を置く産業用モーターメーカーです。ウェスティンハウスのモーター事業を買収しています。

Rockwell Automation(ロックウェルオートメーション)

1903年に創業された米国のプロセス&ファクトリーオートメーション大手です。2001年にアビオニクス事業とオートメーション事業に分社化されました。アビオニクス事業はロックウェルコリンズとして、その後ユナイテッドテクノロジーズ社と経営統合をしております。
クレーンのモーターコントロールなどの分野ではAllen-Bradleyブランドで展開しています。また、分散制御システムやPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)の分野にも強みを持ちます。2021年に製造実行(MES)、ERP、品質、サプライチェーンの管理、産業用IoT、アナリティクスなどのソリューションをSaaS型で提供するPlex Systemsをフランシスコパートナーズから22.2億ドルで買収しました。さらに詳しく

Regal Beloit(リーガルベロイト)

米国に本拠を置く産業用モーター会社です。

Johnson Electric(ジョンソンエレクトリック)

1959年に香港で設立された産業用モーター&アクチュエーター大手です。ジョンソンモーターで展開しています。自動車向けのアクチュエーターも手掛けています。

Wolong Electric Drive(ウーロンエレクトリックドライブ)

中国に本拠をおくモーターメーカーです。2002年6月に上海証券取引所に上場しています。モーターが主力ですが、送電機器やバッテリー等の製造も行っています。産業用モーターの分野では、オーストリアのATBグループ、イタリアSIRやOLI、GEのモーター事業等を買収しています。

参照したデータの詳細情報について


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