ロックウェルオートメーションの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ロックウェルオートメーションは、1903年に創業された米国のプロセス&ファクトリーオートメーション大手です。2001年にアビオニクス事業とオートメーション事業に分社化されました。アビオニクス事業はロックウェルコリンズとして、その後ユナイテッドテクノロジーズ社と経営統合をしております。
クレーンのモーターコントロールなどの分野ではAllen-Bradleyブランドで展開しています。また、分散制御システムやPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)の分野にも強みを持ちます。2021年に製造実行(MES)、ERP、品質、サプライチェーンの管理、産業用IoT、アナリティクスなどのソリューションをSaaS型で提供するPlex Systemsをフランシスコパートナーズから22.2億ドルで買収しました。

業績推移(年次)

2021年度は前年度比増収増益となりました。M&Aを除くオーガニックな売上は6.7%増加し、そのうち約1%は価格によるものです。

ロックウェルオートメーションの業績推移
ロックウェルオートメーションの業績推移

業績推移(四半期)

2022年7-9月
売上高は前年同期比17.62%増の2,126百万ドルになりました。営業利益は前年同期比9337.21%増の406百万ドルになりました。営業利益率は19.08%になりました。

2022年4-6月
売上高は前年同期比6.52%増の1,969百万ドルになりました。営業利益は前年同期比9.79%増の344百万ドルになりました。営業利益率は17.48%になりました。

2022年1-3月
売上高は前年同期比1.80%増の1,808百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-91.90%の41百万ドルになりました。営業利益率は2.27%になりました。

2022年10-12月
売上高は前年同期比18.65%増の1,857百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-59.68%の283百万ドルになりました。買収もあり増収となりましたが、買収に伴う統合費用の計上などが減益の主因です。

2021年7ー9月
売上高は18億780万ドルで、2020年度第4四半期の15億7000万ドルと比較して15.1%増となりました。オーガニック売上が12.6%増、為替変動が1.5%増、買収が1.0%増となりました。営業利益はグループ会社への投資評価損を計上したことで減益となりました。

ロックウェルオートメーションの四半期業績推移

ロックウェルオートメーションの四半期業績推移

EPS成長率

2019年度以降希薄化後EPSは順調に増加しています。

希薄化後EPSの推移
希薄化後EPSの推移

売上構成

サーボモーターやサーボドライブを中心としたドライブ事業、オートメーションや制御ソフトウェアを中心としたコントロール事業、生産プロセス効率化のためのライフサイクル事業の3事業体制となっています。

ロックウェルオートメーションの市場シェア(2021年度)
ロックウェルオートメーションの市場シェア(2021年度)

ドライブ事業
低・中電圧可変周波数ドライブ、低・中電圧モータ制御、サーボドライブ、ロータリーサーボモーター、リニアアクチュエータ、独立型カート、安全装置、センシング装置、モータ制御および回路保護装置、オペレータ装置、信号装置、リレー、電気制御アクセサリ、マイクロプログラマブルロジックコントローラなどの開発製造を行っています。

コントロール事業
プログラマブルオートメーションコントローラ、設計・視覚化・シミュレーションソフトウェア、ヒューマンマシンインターフェース製品の開発販売を行っています。

ライフサイクルサービス
自動化、情報プログラム、プロジェクト管理などのコンサルティングサービスを提供しています。

直近のM&A(合併買収)

オートメンション関連のソリューションプロバイダーを中心にM&Aを行っています。

2019年 システムインテグレーションに強いMestechの買収
2019年 エンジニアリングソフトウェアのEmulate3Dを買収
2020年 サイバーセキュリティ大手のAvnet Data Securityを買収
2021年 設備メンテナンスの自動化を行うPlexを買収

市場シェア

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