バイク・オートバイ・二輪車メーカーの2025年の世界市場シェアや市場規模を分析しています。ホンダ、ヤマハ発動機、バジャージ、TVSモーターといった世界大手の二輪車メーカーの概要や動向も掲載しています。
【バイク業界とは】
バイクやスクーターなどの二輪車を開発・製造し、販売するのがバイク業界です。バイクは自動車(四輪車)と比べて、コンパクトかつ低コストというメリットがあり、インドや東南アジアなどでは車に変わる移動手段として広く利用されています。一方で、ツーリングなど趣味や娯楽で楽しむニーズもあります。
世界のバイク市場は、一般的に実用的な低排気量車(125cc未満クラス)と、中・大型の趣味車に大別されます。世界全体の年間販売台数のうち、95%以上はアジア等で需要の高い125cc未満の低排気量車が占めています。(※日本の法律上の「小型二輪」は250cc超を指すため、グローバルな市場区分とは呼称が異なります)
さらに業界に詳しくなるためのお薦め書籍と関連サイト
日本のオートバイの歴史―二輪車メーカー興亡の記録
二輪車産業グローバル化の軌跡―ホンダのケースを中心にして
アジアの二輪車産業―地場企業の勃興と産業発展ダイナミズム
図解入門 よくわかる最新バイクの基本と仕組み
自動車業界の世界市場シェアと販売台数ランキングの分析
電動バイク・スクーター・キックボードのカオスマップ
【外部リンク】より詳細な業界分析レポートをご希望の方は下記リンクもご参照ください。バイク/二輪の市場調査レポート | グローバルインフォメーション (gii.co.jp)
【バイク業界の世界市場シェア】
オートバイ業界の2025年度の売上高⇒⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年のオートバイ業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はホンダ、2位はヤマハ発動機、3位はバジャージとなります。
| 順位 | Company name (English) |
企業名 | 市場シェア |
| 1位 | Honda | ホンダ | 16.34% |
| 2位 | Yamaha Motor | ヤマハ発動機 | 6.42% |
| 3位 | Bajaj Auto | バジャージ | 4.23% |
| 4位 | TVS motor | TVSモーター | 3.30% |
| 5位 | Hero MotoCorp | ヒーロー・モトコープ | 3.27% |
| 6位 | BMW Motorrad | BMWモトラッド | 2.38% |
| 7位 | Harley-Davidson | ハーレー・ダビッドソン | 2.32% |
| 8位 | Suzuki | スズキ | 1.85% |
| 9位 | Kawasaki | 川崎重工業 | 1.48% |
| 10位 | Loncin Motors | ロンシン・モーター | 1.07% |
| 11位 | Piaggio | ピアッジオ | 0.87% |
| 12位 | Piere Mobility | ピエールモビリティ | 0.76% |
| 13位 | Ducati | ドゥカティ | 0.70% |
| 14位 | Lifan | チェンリー・テクノロジー(旧:リーファン・テクノロジー) | 0.24% |
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ホンダが圧倒的なシェアで首位を堅守し、次世代電動バイクやV3エンジン等の新技術を発表、ヤマハ発動機が自動変速機構(Y-AMT)の拡充などで2位に続き、日本勢が強い存在感を示しています。スズキ(8位)、川崎重工業(9位)を加えた4社で依然として高い世界シェアを占めています。
インド勢ではバジャージが3位、大幅な販売増を記録したTVSモーターが4位、欧州への本格参入を果たしたヒーロー・モトコープが5位と健闘しており、旺盛な需要と世界的な輸出急拡大で上位に深く食い込んでいます。
欧米勢ではBMWモトラッドが高級アドベンチャー路線で6位、米国のハーレー・ダビッドソンが電子制御等の大幅刷新で7位と根強い人気を維持。
ロンシン(10位)に続き、2025年2月に力帆科技から社名を変更してAI体制を強めた千里科技(14位)など中国勢も台頭しています。
欧州スポーツ勢(11〜13位)もランクインする中、世界のバイク市場は新たな競争軸に移行しつつあります。
なお、日本・インド・中国・欧州それぞれの主要バイク会社をまとめると次のようになります。
| 日本 | ホンダ、ヤマハ発動機、川崎重工業、スズキ |
| インド | バジャージ、ヒーロー・モトコープ、TVSモーター |
| 中国 | ロンシン、リーファン、グランドリバー |
| 欧米 | ハーレー・ダビットソン、BMWモトラッド、ピアッジオ、ドゥカティ |
日本の4大メーカーはすべてバイク専業ではなく、多角経営の一事業としてバイク製造を手がけています。一方、インドや中国、欧州では専業メーカーが多いのが特徴です。
【バイク業界の世界市場規模】
当データベースでは、2025年のバイク業界の市場規模を1,545億ドルとしております。参照した調査データは次の通りとなります。
調査会社グローバルマーケットインサイツによると、2025年の同業界の市場規模は1,545億ドルです。2026年から2035年にかけて年平均7.6%で成長し、規模1,681億ドルから3,243億ドルへと拡大することを見込んでいます。
調査会社フォーチュンビジネスインサイツによると、2025年の同業界の市場規模は754.6億ドルです。2026年から2035年にかけて年平均5.31%で成長し、規模785.8億ドルから1,189億ドルへと拡大することを見込んでいます。
調査会社グランドビューリサーチによると、2025年の同業界の市場規模は754.6億ドルです。2026年から2033年にかけて年平均13.4%で成長し、規模1,274.4億ドルから3,327.1億ドルへと拡大することを見込んでいます。
| 年 | 市場規模 | 成長率見込み |
| 2025 | 1,545億ドル | – |
| 2026 | 1,681億ドル | – |
| 2035 | 3,243億ドル | 7.6% |

【バイク電動化の動き】
四輪車は電気自動車(EV)へのシフトがトレンドになっており、世界各国でゼロエミッション車への移行が進んでいます。バイク業界でも電動化の流れが起きており、各バイクメーカーが電動バイクの販売を開始しています。日系4社の電動化への取り組みは次のようになります。
バイクの分類
| ホンダ | •2030年に年間350万台レベルの電動二輪車の販売を目指すと発表•二輪車の電動化に向けて2021年間からの10年間で約5000億円の投資を計画していると発表 |
| ヤマハ発動機 | •2050年の二輪車世界販売のうち、90%を電動にする方針を発表•2024年までに10モデル以上の電動バイクを投入予定 |
| 川崎重工業 | •2023年に同社初の電動バイクモデルを発表•2035年までに先進国向けの主要モデルを全電動化予定 |
| スズキ | •日本と欧州で2050年、インドで2070年のカーボンニュートラル達成を計画•2024年に小型・中型バイクにバッテリーEVを投入•2030年までにバッテリーEVを8モデル販売予定 |
電動バイクはCO2を排出しないだけでなく、排出音も発生せず静かに走行できるというメリットがあります。ただし、電動バイクは航続距離が短いというデメリットがあり、長くするためにバッテリーを大きくするとバイクの重量が増え、航続距離が短くなってしまいます。今後は、航続距離を伸ばすためにバッテリーの性能を上げることが課題とされています。
とは言え、全世界でゼロエミッション・カーボンニュートラルの流れが加速化していることを加味すると、今後は四輪車と同様、バイクも電動化が進んでいくことは間違いありません。
なお、調査会社のフォーチュンビジネスインサイツによると、2025年の電動バイク業界の市場規模は536.1億ドルです。2026年から2034年にかけて年平均21.2%で成長し、同年の市場規模は649.7億ドルから3025.1億ドルに達すると見込んでいます。
同社はバイク業界そのものの年平均成長率は2026年から2035年にかけて年平均5.31%としており、電動バイクのみでは成長率が4倍近くにまで上がることがわかります。
【M&Aの動向】
2011年 ヒーローがホンダより合弁会社ヒーローホンダの持分株式26%を384.2億ルピーで買収2012年 アウディがドゥカティを投資ファンドから8.6億ユーロで買収
2022年 ハーレー・ダビッドソンがEVバイクをライブワイヤーとして分社化上場を発表
2020年 TVSモーターは1,600万英ポンド≒22億1914万円でノートンを買収
2024年 KTM(ピエラー・モビリティAG)、 MVアグスタの過半数株式の早期取得
2025年 KTM(ピエラー・モビリティAG)、MVアグスタに株式の過半数を売却(MVアグスタ再独立)
2025年 インド・バジャージ(Bajaj Auto)、KTMの救済・買収
【会社の概要】
Honda Motor Co., Ltd. (本田技研工業株式会社)
1948年に本田宗一郎氏によって設立された日本の誇る自動車・オートバイメーカーです。乗用車では世界大手、オートバイでは世界最大手です。船外機、芝刈り機などのガーデニング機器、高級エアクラフト機であるホンダジェット、販売金融、人型のロボット開発(ASIMO)といった事業も手掛けています。さらに詳しく
Yamaha Motor(ヤマハ発動機株式会社)
1955年に設立された日本を代表する輸送機メーカーです。楽器を手掛けるヤマハとは源流が同じ兄弟会社です。バイク、プレジャーボート、オフロード車、スノービークル、電動アシスト自転車、ゴルフカートなど幅広い輸送機を手掛けていることが特徴です。さらに詳しく
Harley-Davidson(ハーレー・ダビッドソン)
米国に本拠を置く大型バイクメーカーです。ハーレーの愛称で呼ばれています。2021年12月に電動バイク部門を分割し、ライブワイヤー(LiveWire)としてSPAC上場させると発表しました。さらに詳しく
Bajaj Auto Limited (バジャージ・オート)
バジャージ財閥の中核です。日本の川崎重工業からの技術供与を受け成長しました。さらに詳しく
BMW Motorrad(BMWモトラッド)
1916年に航空機エンジンメーカーとして設立されたBMWは、現在はドイツの高級自動車メーカーです。BMW、MINI、ロールスロイス、オートバイのBMWのモトラッドブランドで世界展開しています。ロールスロイスは1998年、MINIは1994年にBMWの傘下に入りました。モトラッドは1923年から展開している大型バイクメーカーです。自動車リースも手掛け、Alphabet(アルファベット)で展開しています。電気自動車(EV)でも上位に位置します。さらに詳しく
Hero MotoCorp(ヒーロー・モトコープ株式会社)
1984年に設立されたインド最大手の二輪車メーカーです。ホンダからの技術供与を受け成長しましたが、ホンダとの合弁会社を2010年に解消しました。さらに詳しく
Suzuki Motor Corporation(スズキ株式会社)
スズキは、1909年に鈴木式織機として設立された自動車、二輪車および船外機メーカーです。特に、軽自動車、小型車やオートバイに強みを有しております。海外ではインド4輪市場で圧倒的な存在感を示しています。さらに詳しく
Kawasaki Heavy Industries, Ltd.(川崎重工業株式会社)
1896年に松方正義の支援によって川崎正蔵氏によって設立された川崎築地造船所を源流とする日本を代表する宇宙防衛・重電大手メーカーです。戦前の神戸川崎財閥には、川崎造船(川崎重工)の他に、川崎汽船、川崎製鉄(JFE)が属していました。技術者の育成には定評があります。現在は、防衛、航空エンジン、鉄道車両、プラント、油圧機器、溶接やシリコンウエハの搬送等の産業用ロボット、造船、中大型バイク、オフロード四輪車、パーソナルウォータークラフト(ジェットスキーの商標で展開しています)、汎用エンジンを開発製造しています。さらに詳しく
TVS motor(TVSモーター)
1982年にスンダラム・アイアンガー氏によって設立されたインド大手のオートバイメーカーです。スズキからの技術供与で成長しました。BMWとも親密です。さらに詳しく
KTM Sportmotorcycle AG(KTM、ケーティーエム・スポーツモーターサイクル・アーゲー)
オーストリアに本拠を置くバイクメーカーです。オフロードバイクに強みを持っています。
Piaggio & C. SpA(ピアッジオ)
イタリアに本拠を置くオートバイメーカーです。「ベスパ」シリーズは有名です。地域別売上高を見ますと、2019年度の売上高の約5割は欧米ですが、約3割をインドで売り上げております。さらに詳しく
Ducati Motor Holding S.p.A(ドゥカティ・モーター・ホールディング)
イタリアに本拠を置く高級バイクメーカーです。Audi(アウディ)が買収し、現在はフォルクスワーゲングループに属しています。さらに詳しく
Loncin Motors(ロンシン・モーター)
重慶に本拠を置くオートバイメーカーです。BMWのオートバイのOEM生産やLoncinブランドのバイクの生産を行っています。オートバイ・エンジンや農機、造園機器も手掛けています。さらに詳しく
Lifan Industry Co., Ltd.(リーファン、力帆実業股份有限公司)
重慶に本拠を置く自動車・オートバイメーカーです。Lifanブランドにて展開しています。さらに詳しく
