アクリル樹脂原料・メチルメタクリレート業界の世界市場シェアの分析

アクリル樹脂原料(メチルメタクリレート(MMA)及びポリメチルメタクリレート(PMMA、MMAポリマー))業界の世界市場シェアと市場規模の情報について分析をしています。三菱レイヨン、アルケマ、エボニック、ダウデュポン、住友化学、CNPCといったアクリル樹脂原料大手メーカーの動向も掲載しています。

アクリル樹脂原料の世界市場シェア(2019年)

住友化学の公開データをもとに、アクリル樹脂原料各社の生産能力を分子に、また世界全体の生産能力を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、1位は三菱ケミカル、2位はローム、3位はダウとなります。

  • 1位     三菱ケミカル    37%
  • 2位     ローム    12%
  • 3位     ダウ    10%
  • 4位     住友化学    9%
  • 5位     吉林化学    4%

市場規模

当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、アクリル樹脂原料業界の2018年の世界市場規模を4618千トンとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。

調査会社のフォーチュンビジネスインサイツによると、2019年の同業界の規模は126億ドルです。2027年にかけて235億ドルへの市場規模の拡大を見込みます。住友化学によると、MMAモノマーの2018年末の世界の生産能力は4618千トンです。

アクリル樹脂原料とは?

アクリル樹脂原料はMMA(メチルメタクリレート)、PMMA(ポリメチルメタクリレート、Polymethylmethacrylate、MMAポリマー)といわれ、透明度及び耐熱性を備えて、プラスチックの女王と言われているアクリルの原料となります。また塗料やコーティング剤の原料にもなります。アクリルは大型水槽等で使われています。

特性比重
アクリル成型加工や研磨が容易1.2
ガラス裁断加工が容易2.5
PPMAとガラスの比較 出所:住友化学の資料をもとに作成

アクリル樹脂原料メーカーの動向

三菱ケミカルホールディングス

三菱ケミカルホールディングスは、日本の最大手の化学メーカーです。三菱レイヨンや大陽日酸を買収し、機能性化学分野の強化を図っています。アクリル樹脂の分野では、ダウケミカルやエボニックといった、大手化学メーカーを抑え、世界最大級の規模となっています。また、炭素繊維分野では、傘下の三菱レイヨンがパイロフィルの商標で炭素繊維を世界展開し、自動車会社とも開発を加速させています。電池材料では、正極材からは撤退し、電解液と負極材を強化しています。

Dow Chemical(ダウ・ケミカル)

米国に本拠を置く世界最大級の総合化学メーカーです。ユニオンカーバイド(Union Carbide)やローム・アンド・ハースの買収を通じて事業を成長しました。2015年に米同業のデュポンと経営統合したのち、機能別の分社化をしております。

Röhm(ローム)

ドイツを代表する機能性化学メーカーであるEvonik(エボニク)からアクリル樹脂原料事業を投資ファンドであるアドベントインターナショナルが買収をし、2019年にロームが誕生しました。なお、エボニクの源流はローム・アンド・ハースにあります。

住友化学

日本を代表する化学メーカーです。国内においては三菱ケミカルと双璧です。

CNPC(中国石油天然気集団公司)

中国を代表する石油・ガス会社です。石油化学分野も展開しています。アクリル樹脂原料は子会社の吉林化学(Jilin Chemical)が担当しております。

Arkema(アルケマ)

フランスを代表する機能性化学メーカーです。石油メジャーのTotalから2004年に分社化して誕生しました。

業界関連書籍

  • 高機能アクリル樹脂の開発と応用
  • 特許情報分析(パテントマップ)から見た「アクリル樹脂」 技術開発実態分析調査報告書 (特許情報調査分析シリーズ/テーマ別)
  • 高機能アクリル樹脂の開発と応用