出版業界の世界市場シェアの分析

出版業界の世界市場シェアや市場規模について分析をしています。ピアソン、 レックスグループ、鳳凰出版、ベルテルスマン等の出版社大手の動向も掲載しています。

世界市場シェア

出版会社各社の2020年度の売上高(⇒参照したデータの詳細情報)を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2020年の出版業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はレックス・グループ、2位はベルテルスマン、3位はラガルデールとなります。

出版会社の世界市場シェアと業界ランキング(2020年)

  • 1位 レレックス・グループ 10.67%
  • 2位 ベルテルスマン 6.55%
  • 3位 ラガルデール 3.24%
  • 4位 ピアソン 2.88%
  • 5位 鳳凰出版 2.22%
  • 6位 集英社 2.15%
  • 7位 マグロウヒル・エデュケーション 1.75%
  • 8位 講談社 1.55%
  • 9位 ヴォルタース・クルーワー 1.26%
  • 10位 バイアコムCBS 1.02%
  • 11位 Editis 0.96%
  • 12位 中南出版 0.51%

出版業界の世界シェア(2020年)
出版業界の世界シェア(2020年)

数年前まで1位であったピアソンは、出版事業からオンライン教育への業態変更を図っております。その結果、1位はエルゼビアとリード・ビジネスが経営統合して誕生した専門書に強みを持つレックス・グループです。2位はランダムハウスを擁するベルテルスマン、3位はフランスのラガルデールとなりました。

市場規模

当データベースでは、出版業界の2020年の世界市場規模を879億ドルとして市場シェアを計算しております。参考した各種統計データは以下の通りです。
調査会社のリサーチアンドマーケッツによれば、2019年と2020年の同業界の市場規模は928億ドルと879億ドルです。2021年は5.4%の成長を見込みます。一方調査会社のアイビスワールドによれば2021年の同業界の規模は703億ドルを見込みます。⇒参照したデータの詳細情報

出版業界の推定市場規模成長率見込み
2020年879億ドル5.4%
2019年928億ドルn/a
出版業界の推定市場規模の推移
©ディールラボ

出版の流通経路

出版業界の基本的なビジネスのフローは、作者→出版社→取次店→ 小売り(書店・コンビニ等)→ 消費者という流れです。日本の場合、取次店はトーハンと日販が2大取次店で、取次店の影響力が大きいとされています。楽天は楽天ブックス強化ために取次店準大手の大阪屋を買収しました。一方アマゾンのKindle booksを通じた電子書籍の配信によって、流通の中抜きも始まっています。

M&A動向
2021年 ペンギン・ランダムハウスがSimon & SchusterをバイアコムCBSから買収
2019年 ピアソンがペンギン・ランダムハウスをベルテルスマンに売却
1993年 蘭エルゼビア(Elsevier)と英リード・ビジネス(Reed Business)が合併

世界の主要出版社の動向

ピアソン(Pearson)

英国に本拠を置く世界最大級の出版会社でしたが、紙媒体である出版関連事業については順次売却しており、現在はデジタル教育やアセスメント(オンライン試験)に注力しております。取扱いメディアの中にはエコノミスト(economist)は、イタリアの投資会社であるエクソールへ売却、またM&A情報で有名なMergermarketを投資会社のBC Partnersへ、Penguin Random Houseの持分も独ベルテルスマンへ、世界最大級の経済新聞であるFinancial Times(フィナンシャルタイムズ)は日経新聞へ売却をしました。辞書で有名なロングマンは引き続き保有しております。

レックス・グループ(RELX Group)

1993年に蘭エルゼビア(Elsevier)と英リード・ビジネス(Reed Business)が合併して誕生しました。ビジネス・法律・科学・医学の分野でデータベースや出版事業を展開しています。傘下に法令関連のサービスを提供するレクシスネクシス(LexisNexis)があります。リード・エルゼビア(Reed Elsevier)からレックス・グループへ社名変更しております。

トムソン・ロイター(Thomson Reuters)

2008年にカナダに本拠を置くトムソンと英国に本拠を置くロイターが経営統合をして誕生しました。カナダのトムソン一族の持ち株会社The Woodbridge Companyが主要株主です。金融情報端末分野でも世界大手です。

ヴォルタース・クルーワー(Wolters Kluwer)

オランダに本拠を置く大手メディア・出版会社です。ヘルス、税務・会計、ファイナンス、コンプライアンス、法務に関するメディアや書籍を提供しています。

ベルテルスマン(Bertelsmann)

Bertelsmann(ベルテルスマン)は、1835年にカール・ベルテルスマン氏によって設立されたドイツに本拠をおくメディアコングロマリットです。ベルテルスマン財団と中興の祖であるヨハネス・モーン氏系のモーン家が支配する未上場です。テレビ事業はRTL Group、出版事業はランダムハウス(Random House)とグルナー・ヤール(Gruner + Jahr)、音楽レーベルのBMG、印刷のBertelsmann Printing、オンライン教育を手掛けています。2020年にグルナー・ヤール傘下のPrisma Media(プリズマ・メディア)をビベンディへ売却しました。さらに詳しく

ラガルデール (Lagardère)

フランスに本拠をおく出版とデューティーフリーショップ事業を展開する会社です。元々はラジオ、テレビ等のメディアやスポーツクラブの運営も行っていましたが、事業の選択と集中を図っています。出版の中核はアシェット・リーブル(Hachette Livre)です。

グルーポ・プラネタ(Grupo Planeta)

スペイン・バルセロナに本拠を置くメディア大手です。子会社に大手出版社のEditorial Planetaを有しております。非上場会社です。

バイアコム(Viacom)

ViacomCBS(バイアコムCBS)は米国に本拠をおくメディア大手です。米国のキー局であるCBSテレビ、ケーブルテレビ、映画制作大手のParamount Pictures(パラマウント・ピクチャーズ)、出版のSimon & Schuster(サイモン&シュスター)が主要な事業となります。2020年にベルテルスマン傘下のペンギンランダムハウスへのサイモン&シュスターの売却を発表しました。さらに詳しく

マグロウヒル・エデュケーション(McGraw-Hill Education)

格付け会社のStandard & Poor's や株主指標のS&P Dow Jones Indicesを保有する McGraw-Hill から分社化された出版大手です。創業は1888年となります。投資会社のApollo Global Management傘下に入った後、アダプティブラーニングのALEKSを買収する等してデジタルシフトを図っています。2021年にプラチナエクイティが買収をしました。なお、McGraw-Hillは金融サービスに特化しS&Pグローバルとして上場しました。

鳳凰出版(Phoenix Publishing & Media Group)

1953年に設立された中国を代表する出版会社です。ブックストア及び印刷事業も展開しております。上海証券取引所に上場しています。

中南出版(China South Publishing & Media)

中国湖南省に本拠を置く出版会社です。湖南省政府系です。上海証券取引所に上場しています。

参照したデータの詳細情報について


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