業務用厨房機器業界の世界市場シェアと市場規模についての情報を分析しております。ミドルビー、ホシザキ、イリノイツールワークス、ウェルビルト等の世界大手の業務用厨房機器メーカーの動向も掲載しております。
【市場シェア】
業務用厨房機器メーカー各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、以下の順位となります。
- 1位 ミドルビー 3.6%
- 2位 ホシザキ 3.4%
- 3位 パナソニック 3.3%
- 4位 イリノイ・ツール・ワークス 2.8%
- 5位 ウェルビルト 2.0%
- 6位 ドーバーコーポレーション 1.8%
- 7位 アリグループ 1.5%
- 8位 ラショナル 1.1%
- 9位 ブレマ 0.7%
業務用厨房機器メーカーの世界1位は米国のミドルビーとなります。加熱から冷蔵機器を全て取り扱っている点が強みとなります。世界2位は日本のホシザキです。製氷機に特に強みを持ちます。3位はパナソニックです。個人向け家電に加え業務用は食品流通のカテゴリで展開しています。米国の冷凍ケースのハスマンを買収しお、同国内での事業拡大に注力しています。4位は米国の複合企業のイリノイツールワークスです。
【市場規模】
調査会社のグランビューリサーチによれば、2019年の業務用厨房機器業界の世界市場規模は797億ドルです。2020年から2027年に年平均6.7%での成長を見込みます。調査会社のアイマークグループによれば、製氷機の市場規模は46億ドルです。一方調査会社社のグローバルマーケットインサイツによれば、2018年の同業界の規模は15億ドルになります。近年は、食品業界からの冷凍ニーズに加えて、医療機関やバイオ業界からの生体器官や生体試料の保存ニーズが高まりつつあり、市場規模の拡大が見込まれます。当サイトでは、市場シェアの計算にあたり、市場規模を800億ドルとしております。
業界関連図書
おもしろサイエンス冷凍技術の科学 (B&Tブックス) [単行本]
【会社の概要】
Welbilt(ウェルビルト)
米国に本拠を置くクレーン大手であるマニトウォックから2016年分社化して誕生した業務用厨房機器等の業務用調理機製造メーカーです。2017年にManitowoc Foodservice(マニトウォック・フードサービス)から社名変更しました。NYSE証券取引所に上場しています。業務用厨房機器の分野では世界最大手級の一角です。
ホシザキ電機
日本を代表する業務用の厨房関連の機器メーカーです。業務用厨房機器の分野では日本で圧倒的な存在感を示します。業務用冷蔵庫や食洗機にも強みを持ちます。
イリノイツールワークス(ITW)
イリノイツールワークスは、1912年に設立された米国に本拠を置く複合企業です。ニューヨーク証券取引所に上場しています。溶接機ではアーク溶接機器に強みを持ちます。溶接機以外にも、自動車部品(ネジやキャップ)、調理器具(業務用食洗器など)、試験計測機器、締結機器、産業包装製品、ポリマー、接着剤・シーリング剤・潤滑剤・台所カウンター用ラミネート材を製造販売しています。さらに詳しく
Ali Group(アリ・グループ)
イタリアに本拠を置く業務用調理機器メーカーです。製パン機、アイスクリーム製造機、飲料ディスペンサー、業務用厨房機器、コーヒーマシン、冷蔵庫、調理機器等を70以上のブランドで製造しています。飲食店に対して全ての厨房機材の提供を目指すターンキーソリューションを標ぼうしています。製氷機は、Scotsman Ice(スコットマンアイス)やIce-O-Matic(アイスオーマチック)ブランドで展開しています。
Middleby(ミドルビー)
米国に本拠を置く業務用調理機器及び家電メーカーです。Anets、APW Wyott、Bakers Pride、Beech、BKI、Blodgettなどのブランドで、オーブン、フライヤー、コーヒーメーカー、空調換気機器、冷蔵庫、ディスペンサー、製パン機などの製品を販売しています。
Dover Corporation(ドーバーコーポレーション)
米国に本拠をおくコングロマリットです。ゴミ収集車、業務用冷凍庫・キッチン、コーディング装置を製造しています。
Rational(ラショナル)
1973年に創業したドイツに本拠をコンビスチーマー大手です。コンビスチーマーの分野では大手メーカーの1社です。1台で、焼く、炒める、揚げる、焼成といった加熱調理が1台でできる点が特徴です。
パナソニック
パナソニックは、1917年に松下幸之助氏によって設立された日本を代表する電機メーカーです。松下電工や三洋電機と統合し、総合電機メーカーとして世界的なプレゼンスを有します。アプライアンス(家電、空調、AV機器、累計2000億個を売り上げた約90年の歴史を持つ電池等)、オートモーティブ(蓄電池、音響機器等)、インダストリアル(電池やモーター等)、ライフソリューション(照明や水まわり等)、コネクティッドソリューションズ(フライトエンターテイメント、航空機向け電子機器、監視カメラ等)といった事業部制に特徴がありましたが、2022年にパナソニックホールディングスを設立し、事業部はホールディング傘下の独立した子会社となりました。さらに詳しく
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