ジョンソン&ジョンソンの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Johnson & Johnson(ジョンソン&ジョンソン)は、1887年にジョンソン三兄弟によって創設された米国に本拠を置く世界最大級の日用品・医療機器メーカーです。医療・衛生用品のバンドエイドや綿棒、スキンケア用のベビーローション、オーラルケアのリステリン、一般医薬品、整形外科のインプラント、外科関連の手術器具では圧倒的な強みを有しています。

業績推移(年次)

2021年度
売上高が前年同期比10%増の248億ドル(約2兆8000億円)と増収増益でした。がん治療薬の処方薬の事業が伸びました。

2020年度
増収減益でした。増収の背景には販売数量が2019年に比べて3.5%増加したことがあります。減益の背景は、販売価格は前期比マイナス2.3%となったこと、為替の影響が挙げられます。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの業績推移

ジョンソン・エンド・ジョンソンの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第3四半期(7-9月)
売上高は前年同期比1.94%増の23,791百万ドルになりました。営業利益は前年同期比51.26%増の5,822百万ドルになりました。営業利益率は24.47%になりました。

2022年第2四半期(4-6月)
売上高は前年同期比3.04%増の24,020百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-12.34%の5,840百万ドルになりました。営業利益率は24.31%になりました。医療部門が好調でしたが、ドル高や原材料高の影響もあり減益となりました。

2022年第1四半期(1-3月)
売上高は前年同期比4.95%増の23,426百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-21.09%の5,862百万ドルになりました。がん治療薬、手術用医療器具が伸びた一方で、化粧品では供給制約による原料不足などが響き、伸び悩みました。インフレに伴う原材料や輸送コスト、人件費などの高騰が減益の主因です。

2021年第4四半期(10-12月)
前年同期比増収増益となりました。がん治療薬や手術用医療器具などの事業が好調でした。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期業績推移

ジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期業績推移

EPS成長

好調な業績に支えられ、2021年度の希薄化後EPSは増加しました。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの希薄化後EPSの推移

ジョンソン・エンド・ジョンソンの希薄化後EPSの推移

売上構成

2021年度の売上構成

ジョンソン&ジョンソンの売上構成(直前期末時点)

ジョンソン&ジョンソンの売上構成(直前期末時点)

2021年度のコンシューマ部門売上構成

コンシューマープロダクトの売上内訳

コンシューマープロダクトの売上内訳

オーラルケア:
マウスウォッシュの世界シェアではファイザーより買収したリステリンで独走しています。2012年にDr.FreshにReachブランドの歯ブラシを売却しています。
医療機器:
コンタクトレンズ、整形外科向け機器、手術向け機器が3本柱です。コンタクトレンズ業界の世界シェアでは、アキュビューブランドを世界展開し上位に位置します。2016年にアボット・メディカル・オプティクスを買収して、眼科治療分野に参入をしました。バンドエイドや綿棒でも有力な企業です。血糖測定器業界の世界シェアでは世界首位級です。整形外科向けのインプラントはDepuy Synthes(デピューシンセス)が展開しています。医療機器・ヘルスケア機器業界全体の世界シェアも世界首位級です。
スキンケア:
ジョンソンベビーやジョンソンボディケアとして展開し、ベビーローション等の有力な商品を揃えます。2018年に日本のドクターシーラボを買収しスキンケア事業を強化しております。

主なM&A

2006年 ファイザーの一般医薬品部門を買収
2015年 カーディナル・ヘルスに心臓・血管系機器部門コーディスを売却
2016年 アボットの眼科治療子会社を買収
2017年 スイスのアクテリオンを買収
2018年 ドクターシーラボを買収
2021年 コンシューマーヘルスケア部門のスピンオフを発表

市場シェア

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