レキットの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

1999年に英レキット&コールマン社とオランダのベンキーザー社が経営統合して誕生した英国に本拠を置く日用品・トイレタリー用品大手です。レキット&コールマン社とベンキーザー社はともに1800年後半に創業された老舗メーカーです。石鹸のミューズ、食器洗い機専用洗剤のフィニッシュ等のブランドを有します。コンドームではDurexブランドで世界展開しています。2017年にベビーフード大手のミード・ジョンソンの買収をしました。

業績推移(年次)

2021年度は、中国粉ミルク事業売却での損失計上などが響き、減収減益となりました。

レキット・ベンキーザーの業績推移
レキット・ベンキーザーの業績推移

業績推移(半期)

2022年1-6月
売上高は前年同期比4.40%増の6,888百万ポンドになりました。営業利益は1,724百万ポンドになりました。営業利益率は25.03%になりました。

レキット・ベンキーザーの半期業績推移

レキット・ベンキーザーの半期業績推移

EPS成長

2021年はマイナスとなりました。

レキット・ベンキーザーの希薄化後EPSの推移
レキット・ベンキーザーの希薄化後EPSの推移

売上構成

レキット・ベンキーザ―の売上構成(2021年度)
レキット・ベンキーザ―の売上構成(2021年度)

レキットベンキーザーは、日用品・トイレタリー用品業界、マウスウォッシュ・洗口液などのオーラルケアや一般医薬品業界、コンドーム業界、ベビーフード業界の大手です。

日用品・トイレタリー用品の主要ブランドには家庭用殺虫剤のMortein、洗剤のライゾール、エアフレッシュナーのAir Wick、消毒液のデットル、食洗機専用洗剤のFinish(フィニッシュ)、洗顔フォームのクレアラシル、石鹸のミューズ等があります。

レキットベンキーザのfinish

レキットベンキーザのfinish(2022年8月 ディールラボ撮影)

OTCでは胃薬のガビスコン(Gaviscon)を展開しています。

マウスウォッシュ・洗口液の分野ではCepacolブランドのマウスウォッシュを展開しています。

コンドーム分野ではDurexブランドで世界展開しています。

ベビーフード分野では米国ベビーフード大手のミード・ジョンソンの買収を買収して強化を図っています。

ケーススタディ

レキットベンキーザーによるミード・ジョンソンの買収2017年にレキットベンキーザーが乳幼児向け食品メーカーのミード・ジョンソン・ニュートリションを買収しました。
買収総額は166億ドルです。同社の前日終値に対して8.4%のプレミアムを乗せた水準です。
粉ミルク等のベビーフードは、一人っ子政策の方針が変更された中国市場が今後伸びる見込みです
ミード・ジョンソンは、粉ミルクのエンファ(Enfa)ブランドを持ち、また中国市場に強く、レキットベンキーザーとの地域補完性も期待できます。

直近のM&A(合併買収)

積極的なM&Aを行い事業ポートフォリオの拡充を図っています。

1938年 レキット&コールマンがマスタード大手のJ. & J. Colmanと経営統合
1994年 レキット&コールマンがヘルスケア大手Sterling Drugを買収
1999年 レキット&コールマンとベンキーザーが経営統合し、レキットベンキーザーが誕生
2005年 ブーツからブーツヘルスケア事業(クレアラシルやのど飴のStrepsils等)を買収
2010年 SSL Internationalからコンドーム業界のDurexを買収
2010年 せき止め薬のムチネックス等で有名なRespiratory Therapeuticsを買収
2012年 ニュートリション・サプリメント大手の米Schiff Nutritionを買収
2014年 大衆薬事業をIndiviorとして分社化
2017年 ベビーフード大手のミード・ジョンソンの買収
2017年 食品事業をマコーミックに売却
2021年 ミード・ジョンソンの中国事業を売却

株主構成

レキットベンキーザー株主構成は、機関投資家及び個人の株主に幅広く保有されています。創業者ファミリーの運用会社あるJABホールディングが長らく大株主でしたら、2019年に保有株式を売却しております。

レキット・ベンキーザーの株主構成(直前期末時点)
レキット・ベンキーザーの株主構成(直前期末時点)出所:マーケットスクリーナー

市場シェア

EN