バイヤスドルフの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

バイヤスドルフは、1882年に設立されたドイツに本拠を置く化粧品・スキンケアメーカーです。日焼け止めのコパトーン、制汗剤のエイトフォー(8×4)、Nivea(ニベア)、Eucerin(ユーセリン)、Hansaplasなどのボディケア商品に強みを持ちます。Tesa(テサ)ブランドで産業用の粘着テープも電機・自動車やヘルスケア向けに展開しております。コーヒー大手のチボーも保有するMichael Herz氏の資産運営会社であるMaxingest傘下にあります。

業績推移(年次)

2018年度
売上高は72.3億ユーロで、前年度比2.5%増となりました。営業利益は11.1億ユーロになりました。営業利益率は15%になりました。

2019年度
売上高は76.5億ユーロで、前年度比5.8%増となりました。同社が内部に蓄積した資源を活用して自律的に成長させた成長率であるオーガニック成長率は4.1%です。営業利益は10.9億ユーロになりました。営業利益率は14%で、前年度の15%を下回りました。これは販管費が増加したためです。

2020年度
売上高は70.2億ユーロで、前年度比8.2%減となりました。これはCovid-19による市場の縮小が原因です。営業利益は9億ユーロになりました。営業利益率は13%で、前年度の14%より減少しました。

2021年度
売上高は76.2億ユーロで、前年度比8.5%増となりました。Covid-19による打撃からの市場回復が売上増加の理由です。営業利益は9.9億ユーロになりました。営業利益率は13%で、前年度と同じ値になりました。

2022年度
売上高は87.9億ユーロで、前年度比15%増となりました。為替変動はプラス側に影響し、売上を4.3%増加させました。企業買収による売上の増加率は0.9%です。同社が内部に蓄積した資源を活用して自律的に成長させた成長率であるオーガニック成長率は10.2%です。営業利益は11.5億ユーロになりました。営業利益率は13%で、前年度と同じ値になりました。

バイヤスドルフの業績推移
バイヤスドルフの業績推移

業績推移(四半期)

2021年上半期(01ー06月)
売上高は38.7億ユーロになりました。営業利益は5.9億ユーロ、営業利益率は15%になりました。

2021年下半期(07ー12月)
売上高は37.5億ユーロになりました。営業利益は3.9億ユーロ、営業利益率は11%になりました。

2022年上半期(01ー06月)
売上高は44.7億ユーロになりました。営業利益は7.1億ユーロ、営業利益率は16%になりました。

2022年下半期(07ー12月)
売上高は43.2億ユーロになりました。営業利益は4.4億ユーロ、営業利益率は10%になりました。

2023年上半期(01ー06月)
売上高は49.3億ユーロになりました。営業利益は8.5億ユーロ、営業利益率は17%になりました。

バイヤスドルフの四半期業績推移

バイヤスドルフの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移


希薄化後EPSは前年度比18.5%増の3.33ユーロになりました。1株当たりの配当は例年通り0.70ユーロになりました。配当性向は21%になりました。

バイヤスドルフの希薄化後EPSの推移
バイヤスドルフのEPS・配当額・配当性向の推移

業績予想

2023年07月
今期の売上高は前年度比10%前後を予定しています。

売上構成

セグメントは、コンシューマービジネスとTESAに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

バイヤスドルフの売上構成(2022年度)
バイヤスドルフの売上構成(2022年度)

コンシューマービジネス
スキンケア製品(Nivea Labello、8x4、SBT、La Prairie、Slek、Florena)、ヘアケア製品(Nivea)、日焼け止め(Coppertone)、絆創膏(主にHansaplastとElastoplast)、皮膚科製品(Eucerin)などを展開しています。2022年度の営業利益率は11.6%でした。

TESA
バンドエイド、粘着テープ、サージカルテープ、スコッチテープなどを展開しています。2022年度の営業利益率は15.8%でした。

M&A情報

2019年 バイエルからCoppertoneを買収
2022年 北米のスキンケアメーカーであるChantecailleを買収
2022年 皮膚上に存在する微生物のコミュニティに焦点を当てた研究をしているS-Biomedic(ベルギー)を買収

株主構成

2000年初頭のP&Gとの買収合戦以降、Tchiboを創業したHerz家が筆頭株主となっています。

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