日用品・スキンケア・トイレタリー・ホームケア業界の世界市場シェアと売上高ランキングの分析
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日用品・スキンケア・トイレタリー・ホームケア業界の世界市場シェアと売上高ランキングの分析

石鹸、洗剤、シャンプー、ボディケア、スキンケア、ファブリックいった日用品・トイレタリー業界の世界シェア・売上高ランキング・市場規模・業界再編について分析をしています。P&G、ユニリーバ、コルゲート、レキット・ベンキザー、バイヤスドルフ、花王といった日用品メーカーの概要や動向も掲載しております。

【市場シェア】

日用品・トイレタリー各社の2021年度の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2021年の日用品・トイレタリー業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位P&G、2位ユニリーバ、3位コルゲート・パルモリーブとなります。⇒参照したデータの詳細情報

日用品・トイレタリーメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2021年)

順位会社名市場シェア
1位P&G8.20%
2位ユニリーバ7.49%
3位コルゲート・パルモリーブ2.88%
4位ロレアル2.81%
5位エスティ・ローダー1.94%
6位レキット・ベンキザー1.63%
7位ヘンケル1.52%
8位バイヤスドルフ1.41%
9位花王1.22%
10位LG生活健康1.11%
11位ライオン0.58%
12位エッジウェルパーソナルケア0.43%
日用品・トイレタリーメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2021年) ©ディールラボ
日用品・トイレタリー業界の世界シェア(2021年)
日用品・トイレタリー業界の世界シェア(2021年)

1位の米国のP&Gは、ヘアケアではパンテーン、ヴィダルサスーン、ファブリック&ホームケアではアリエール、レノア、ジョイ、ファブリーズ等の強力なブランドを擁しております。

2位の英蘭ユニリーバは、祖業のマーガリンや紅茶事業の戦略レビューを行うなどトイレタリー事業へ資源を集中しております。

3位のコルゲート・パルモーティブはオーラルケア製品に強みがあり、4位のロレアルはヘアケアとボディケアに強みを持っています。

【市場規模】

当サイトでは、日用品・トイレタリー業界の2021年の市場規模を4900億ドルとして計算しております。参考にした情報は以下の通りです。

調査会社のフォーチュンビジネスインサイツによれば、2021年の家庭用洗剤(洗濯、食洗器、トイレ等の洗剤)の世界市場規模は2357億ドルです。2029年にかけて年率約4.4%で成長し、同年には3341億ドルへと拡大することを見込みます。

調査会社の360リサーチレポートによれば、2020年のトイレタリー(デオドラント、ヘアケア、スキンケア、洗顔、ボディソープ等)の世界の市場規模は2542億ドルです。2026年にかけて4.5%での成長を見込みます。⇒参照したデータの詳細情報

日用品・トイレタリー領域のイメージ

日用品・トイレタリー業界は非常に広範な商品を含むことが特徴です。海外においても、パーソナルケア、ホームケア、ビューティーケアなど様々な表現がされています。
化粧品はコスメティックスとされ、日用品・トイレタリー業界とは異なる位置づけです。しかし、基礎化粧品はスキンケアの一部ともみなすことができ、日用品と化粧品の定義は各社別々です。
また、日本においては、入浴剤は医薬部外品とされる場合もあり、コンシューマーヘルスケアとも一部重複しています。
口腔衛生(オーラルケア)系の歯ブラシ、歯磨き粉なども、広義のパーソナルケアですが、製薬メーカー系が手掛けることもあり、通常は独立したカテゴリとなっています。
パーソナルケアも、ボディケア(石鹸、ボディーソープなど)、ヘアケア(シャンプーや整髪料など)、スキンケア(日焼け止めなど)、シェービング(シェービングクリームなど)、フェイスケア(洗顔料など)へと細分されます。
ホームケアには、洗濯用洗剤、室内消臭、トイレ用品などが含まれます。

日用品トイレタリーの定義

【売上高ランキング】

2021年度10-12月四半期売上高をベースとしたトイレタリーメーカーのランキングでは、1位P&G、2位ユリーバ、3位ロレアルとなっています。トップ2のP&Gとユニリーバが熾烈な1位争いを演じています。5位ヘンケルと6位エスティ・ローダーの争いにも注目です。⇒参照したデータの詳細情報

日用品・スキンケア・トイレタリー・ホームケアの売上高ランキング(四半期ベース)
日用品・スキンケア・トイレタリー・ホームケアの売上高ランキング(2021年10-12月四半期ベース)


さらに詳しく業界を理解するためにお薦めの書籍と関連サイト

P&Gウェイ: 世界最大の消費財メーカーP&Gのブランディングの軌跡
ロレアル 「美」の戦略
化粧品・香水業界の世界市場シェアの分析
オーラルケア・口腔用品業界の世界市場シェアの分析

【会社の概要】

Procter & Gamble(P&G)

P&G(プロクター&ギャンブル)は、米国に本拠を置く世界最大級の日用品メーカーで、1837年にウィリアム・プロクター氏とジェームズ・ギャンブル氏によって設立されました。日用品業界屈指の商品開発力・マーケティング力を誇っています。取り扱っている分野は、トイレタリー、ファミリーケア、ファブリックケア、ホームケア、ヘアケア、スキンケア、オーラルケアといった広範囲の消費財で、いずれもブランド力のある商品を展開しているのが特徴です。さらに詳しく

Unilever(ユニリーバ)

Unilever(ユニリーバ)は、イギリスに本拠を置く世界を代表する消費財大手メーカーです。イギリスの石鹸会社のリーバ・ブラザーズとオランダのマーガリン会社のマーガリン・ユニが1930年に合併して誕生しました。紅茶、アイスクリーム、食品、化粧品やパーソナルケア分野において強力なブランドを保有しています。紅茶事業は2021年11月に売却を発表しました。さらに詳しく

Colgate-Palmolive(コルゲート・パルモリーブ)

コルゲート・パルモリーブは、1806年に設立された米国に本拠を置くトイレタリー用品大手です。コルゲートブランドは歯磨き粉の代名詞となっています。オーラルケアの歯ブラシ、マウスウォッシュに加え、パーソナルケア、ホームケア、ペットニュートリションの分野でも強いです。パーソナルケアの分野では液体石鹸、石鹸、ボディウォッシュが、ホームケアの分野では柔軟剤、食器用洗剤は世界トップクラスです。ペットニュートリションはヒルズ(Hill’s)ブランドで展開し、主に動物病院で販売されています。さらに詳しく

L’Oréal(ロレアル)

1909年に設立世界最大級の仏総合化粧品メーカーです。祖業の事業はヘアカラーです。日本のShu Uemuraを初めとして、高級ブランドが手掛ける化粧品や香水事業の買収を通じて成長をしています。仏小売り大手PPR(現ケリング)からイブ・サン・ローラン・ボーテ(YSLボーテ)、ランコム、ラルフローレン、アルマーニ等の香水事業を買収しています。他にブシュロン(Boucheron)、元ビートルズのポールマッカートニーの次女ステラ・マッカートニー(Stella Nina McCartney)等のブランドを有しています。さらに詳しく

Estée Lauder(エスティ・ローダー)

Estee Lauder(エスティローダー)は、1946年に設立された米国に本拠を置く世界的な化粧品会社です。スキンケア、メーキャップ、香水、ヘアケアの分野に強みを持ちます。特殊株式を保有し過半数の議決権をおさえるローダー家の影響力は絶大です。さらに詳しく

Reckitt Benckiser(レキット・ベンキザー)

1999年に英レキット&コールマン社とオランダのベンキーザー社が経営統合して誕生した英国に本拠を置く日用品・トイレタリー用品大手です。レキット&コールマン社とベンキーザー社はともに1800年後半に創業された老舗メーカーです。石鹸のミューズ、食器洗い機専用洗剤のフィニッシュ等のブランドを有します。コンドームではDurexブランドで世界展開しています。2017年にベビーフード大手のミード・ジョンソンの買収をしました。さらに詳しく

Henkel(ヘンケル)

ヘンケルは、1876年に設立されたドイツに本拠を置く化学・トイレタリーメーカーです。接着剤、粘着剤、スキンケア、トイレタリー、洗剤、石鹸等のボディケア、シャンプー等ヘアケアの事業を展開しています。世界初の合成洗剤のPersilを開発しました。接着剤はBonderite、Technomelt、Loctiteといったブランドで展開をしています。さらに詳しく

Beiersdorf(バイヤスドルフ)

バイヤスドルフは、1882年に設立されたドイツに本拠を置く化粧品・スキンケアメーカーです。日焼け止めのコパトーン、制汗剤のエイトフォー(8×4)、Nivea(ニベア)、Eucerin(ユーセリン)、Hansaplasなどのボディケア商品に強みを持ちます。Tesa(テサ)ブランドで産業用の粘着テープも電機・自動車やヘルスケア向けに展開しております。コーヒー大手のチボーも保有するMichael Herz氏の資産運営会社であるMaxingest傘下にあります。さらに詳しく

花王

花王は、1940年に日本有機として設立された日本を代表する化粧品・日用品メーカーです。ビューティケア、ファブリック&ホームケア、ケミカルとヒューマンヘルスケアの4事業を柱に展開しています。アタック、ハイター、ビオレ、メリーズブランドなどのブランドを有しています。2005年にカネボウから化粧品事業を買収しています。さらに詳しく

ライオン

1918年に小林富次郎氏が設立した小林商店が源流です。祖業は石鹸で、現在でも液体石鹸のキレイキレイをはじめとしてトイレタリーは同社の事業の柱となっております。オーラルケアもクリニカ、システマ、デンターといった有力ブランドで事業を展開しています。

LG生活環境

LG生活環境(LG H&H)は、1947に設立された化粧品、日用品と飲料メーカーです。2001年にLG化学から分社化上場しました。化粧品はThe History of Whoo、O Huiなどを手掛けています。日用品はオーラルケア、ボディケアやホームケアを手掛けています。米国事業強化の一環で、2019年にニューエイボン、2021年にボインカを買収しました。飲料はコカコーラのボトラー事業を運営しています。

参照したデータの詳細情報について


参照したデータは以下の通りです。リンク切れなどありましたら、お問い合わせのページからご連絡頂けますと大変有難く存じます。

日用品・トイレタリー会社の売上高ランキング

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