日用品・スキンケア・トイレタリー・ホームケア業界の世界市場シェア分析

石鹸、洗剤、シャンプー、ボディケア、スキンケア、ファブリック等の日用品・トイレタリー業界の世界市場シェアと市場規模の情報について分析をしております。P&G、ユニリーバ、コルゲート、レキット・ベンキザー、バイヤスドルフ、花王等世界大手の日用品メーカーの動向も掲載しております。

世界市場シェア

最新業界別売上高世界ランキング第5巻に記載のトイレタリー各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、1位P&G、2位ユニリーバ、3位ロレアルとなります。

1位 P&G 13.1%
2位 ユニリーバ 8.9%
3位 ロレアル 4.1%
4位 コルゲート・パルモリーブ 3.3%
5位 ヘンケル 2.9%
6位 レキット・ベンキザー 2.1%
7位 エスティ・ローダー 2.0%
8位 バイヤスドルフ 1.7%
9位 花王 1.6%
(参考)ライオン 0.8%

1位は米国のP&Gは、ヘアケアではパンテーン、ヴィダルサスーン、ファブリック&ホームケアではアリエール、レノア、ジョイ、ファブリーズ等の強力なブランドを擁しております。2位の英蘭ユニリーバは、祖業のマーガリン事業を売却するなどトイレタリー事業へ資源を集中しております。3位のロレアルはヘアケアとボディケアに強みを持っています。

市場規模

調査会社のフォーチュンビジネスインサイツによれば、2019年の家庭用洗剤(洗濯、食洗器、トイレ等の洗剤)の世界市場規模は1640億ドルです。2027年にかけて年率約5%での成長を見込みます。一方で調査会社の360リサーチレポートによれば、2020年のトイレタリー(デオドラント、ヘアケア、スキンケア、洗顔、ボディソープ等)の世界の市場規模は2433億ドルです。2026年にかけて4.5%での成長を見込みます。当サイトでは、日用品・トイレタリー業界の市場シェアを算定するにあたり、市場規模を4000億ドルとして計算しております。

世界の主要なトイレタリーメーカーの一覧

Procter & Gamble(P&G)

P&G(プロクター&ギャンブル)は、米国に本拠を置く世界最大級の日用品メーカーで、1837年にウィリアム・プロクター氏とジェームズ・ギャンブル氏によって設立されました。屈指の商品開発力・マーケティング力を誇ります。広範囲の消費財を取扱い、分野はトイレタリー、ファミリーケア、ファブリックケア、ホームケア、ヘアケア、スキンケア、オーラルケアでブランド力のある商品を展開しています。

ベビー・ファミリーケア部門:
おむつ業界では、パンパースブランドを世界的に展開し、業界最大級となっています。製紙・パルプの分野では、ペーパータオル「バウンティ」やティッシュペーパー「パフス」を展開し、クリネックスブランドのキンバリークラーク等と競っています。
ファブリック&ホームケア部門:
洗濯用洗剤のアリエール、柔軟剤のレノア、食器用洗剤のジョイ、エアケアのファブリーズ、柔軟剤のDowny(ダウニー)を展開しています。日用品・トイレタリー分野の世界シェアでは、ユニリーバやコルゲートを抑え、、世界最大級です。
ヘアケア・化粧品部門:
ヘアケアのPantene(パンテーン)、ヴィダルサスーン、h&sを展開しています。化粧品ではSK-II等の強力なブランドを有しています。化粧品業界の世界シェアでも上位に位置しています。香水分野は、ブランド系各社と提携し大手の一角を占めます。主なブランドに、HUGO BOSS(ヒューゴボス)、Lacoste Fragrances(ラコステ・フレグランス)、Puma(ピューマ)、Naomi Campbell(ナオミ・キャンベル)、Escada Fragrances(エスカーダ・フレグランス)、Dolce&Gabbana(ドルチェ&ガッバーナ)等があります。2015年にコティにフレグランスブランドの「Hugo」「Gucci」、カラーコスメティックブランドの「COVERGLRL」「Max Factor」、ヘアカラービジネスの「Wella」「Clairol」を売却しました。
ヘルス部門:
オーラルケアの分野ではOral Bやクレストブランドを展開し、歯磨き粉の世界シェア、マウスウォッシュの世界シェアでは上位に位置します。
電動歯ブラシの業界では、ブラウンがフィリップスの世界シェア1位を争っています。シェーバー・カミソリ業界では、シェーバーではBraun(ブラウン)が、カミソリでは2005年に買収したGillette(ジレット)が世界シェア上位に位置しています。
  • 参考書
    P&Gウェイ: 世界最大の消費財メーカーP&Gのブランディングの軌跡 [単行本]
    P&G 一流の経営者を生み続ける理由 [単行本(ソフトカバー)]

Unilever(ユニリーバ)

Unilever(ユニリーバ)は英蘭系の世界を代表する消費財世界大手メーカーです。英石鹸会社のリーバ・ブラザーズと蘭マーガリン会社のマーガリン・ユニが1930年に合併して誕生しました。紅茶、アイスクリーム、食品、化粧品やパーソナルケア分野において強力なブランドを保有しています。

紅茶:プトンとブルックボンドの二大ブランドを擁しています。2019年の紅茶事業の売上高は31億ユーロです。

食品:日本でも有名なクノールやマーマイトといったブランドで世界展開しています。スープ業界と調味料業界では上位に位置します。

スキンケア・日用品:Axe、LUX、Dove、モッズ・ヘア、レセナ、ヴァセリン、クレンザーのジフ、ドメスト等のブランドを擁して、日用品・トイレタリー業界の世界シェアではP&Gと世界首位の座を争っています。化粧品・香水業界でもロレアルやコティ等と世界上位を争っています。

アイスクリーム:ウォールズ・アイスクリーム、マグナム(Magnum)、ポプシクル、ベン&ジェリーズ(Ben & Jerry's)、Breyers、Cornetto、Carte d'3等のブランドを世界展開しています。アイスクリームの分野では世界シェア首位級です。

オーラルケア:Mentadent、Close Up、Pepsodent等の世界的なブランドを有していて、歯磨き粉業界では上位に位置しています。

ユニリーバはアムステルダム証券取引所とロンドン・ニューヨーク証券取引所にそれぞれユニリーバNVとユニリーバPLCを上場させていることから、ユニークな株主構成となっています。

事業再編・買収
2010年 イタリアの冷凍食品をIglo Foodsへ売却
2010年 米国の調味料メーカーのAlberto-Culverの買収
2011年 ボディケアブランドのSanexをコルゲート・パーモリーブへ売却
2011年 ロシアの化粧品会社のOJSC Concern Kalinaを買収
2011年 北米の調味料会社(Culver Speciality Brands)をB&G Foodsへ売却
2013年 米国のドレッシング事業をPinnacle Foodsへ売却
2014年 パスタソースのRagu(ラグー)及びBertolli(ベルトーリ)をミツカンへ売却
2016年 大豆飲料をコカコーラへ売却

Colgate-Palmolive(コルゲート・パルモリーブ)

コルゲートは米国に本拠を置くトイレタリー用品大手です。コルゲートブランドは歯磨き粉の代名詞ともなっています。口腔ケア(オーラルケア)の歯ブラシ、マウスウォッシュに加え、トイレタリー、パーソナルケア、ホームケア、ペットニュートリションの分野でも強いです。パーソナルケアの分野ではProtexブランドで有名な液体石鹸、石鹸、ボディウォッシュが、ホームケアの分野では柔軟剤、食器用洗剤は世界トップクラスです。ペットニュートリションはヒルズ(Hill’s)ブランドで展開し、主に動物病院で販売されています。

L’Oréal(ロレアル)
フランスを代表する大手化粧品メーカーです。トイレタリーの分野ではボディケア、スキンケア商品が充実しています。

Estée Lauder(エスティ・ローダー)
米国に本拠を置く世界的な化粧品会社です。ボディケア、スキンケアの分野に強みを持ちます。ローダー家の影響力は絶大です。

Reckitt Benckiser(レキット・ベンキザー)

1999年に英レキット&コールマン社とオランダのベンキーザー社が経営統合して誕生した英国に本拠を置く日用品・トイレタリー用品大手。レキット&コールマン社とベンキーザー社はともに1800年後半に創業された老舗メーカー。石鹸のミューズ、食器洗い機専用洗剤のフィニッシュ等のブランドを有する。コンドームではDurexブランドで世界展開。2017年にベビーフード大手のミード・ジョンソンの買収しました。

レキットベンキーザーは、日用品・トイレタリー用品業界、マウスウォッシュ・洗口液業界、コンドーム業界、ベビーフード業界の大手です。
日用品・トイレタリー用品の主要ブランドには家庭用殺虫剤のMortein、洗剤のライゾール、エアフレッシュナーのAir Wick、消毒液のデットル、食洗機専用洗剤のFinish(フィニッシュ)、洗顔フォームのクレアラシル、石鹸のミューズ等があります。
OTCでは胃薬のガビスコン(Gaviscon)を展開しています。
マウスウォッシュ・洗口液の分野ではCepacolブランドのマウスウォッシュを展開しています。
コンドーム分野ではDurexブランドで世界展開しています。
ベビーフード分野では米国のベビーフード大手のミード・ジョンソンの買収を買収して強化を図っています。
2017年にレキットベンキーザーが乳幼児向け食品メーカーのミード・ジョンソン・ニュートリションを買収しました。
買収総額は166億ドルです。同社の前日終値に対して8.4%のプレミアムを乗せた水準です。
粉ミルク等のベビーフードは、一人っ子政策の方針が変更された中国市場が今後伸びる見込みです
ミード・ジョンソンは、粉ミルクのエンファ(Enfa)ブランドを持ち、また中国市場に強く、レキットベンキーザーとの地域補完性も期待できます。

株主構成
レキットベンキーザー株主構成は、機関投資家及び個人の株主に幅広く保有されています。JABホールディングは大株主です。

事業再編・買収
1938年 レキット&コールマンがマスタード大手のJ. & J. Colmanと経営統合
1994年 レキット&コールマンがヘルスケア大手Sterling Drugを買収
1999年 レキット&コールマンとベンキーザーが経営統合し、レキットベンキーザーが誕生
2005年 ブーツからブーツヘルスケア事業(クレアラシルやのど飴のStrepsils等)を買収
2010年 SSL Internationalからコンドーム業界のDurexを買収
2010年 せき止め薬のムチネックス等で有名なRespiratory Therapeuticsを買収
2012年 ニュートリション・サプリメント大手の米Schiff Nutritionを買収
2014年 大衆薬事業をIndiviorとして分社化
2017年 ベビーフード大手のミード・ジョンソンの買収

  • 関連図書
    P&Gウェイ: 世界最大の消費財メーカーP&Gのブランディングの軌跡 [単行本]
    今、企業がブランド力を上げる理由 [単行本]

Henkel(ヘンケル)
ドイツに本拠を置く化学・トイレタリーメーカーです。洗剤、石鹸、シャンプー等の分野で有力ブランドを有します。接着剤の大手企業でもあります。

Beiersdorf(バイヤスドルフ)
ドイツに本拠を置く化粧品メーカーです。日焼け止めのコパトーン、制汗剤のエイトフォー(8×4)、ニベア等のボディーケア商品に強みを持ちます。Tesa(テサ)ブランドで産業用の粘着テープも展開しております。

花王
日本を代表するトイレタリーメーカーです。アタック、ハイター、ビオレ等の有力ブランドを有して、国内では不動の地位を築いています。

主要な業界団体
中国洗涤用品行业信息网 – 中国洗涤用品工业协会
日本石鹸洗剤工業会

業界関連図書
P&Gウェイ: 世界最大の消費財メーカーP&Gのブランディングの軌跡
花王の会社研究 2017年度版―JOB HUNTING BOOK (会社別就職試験対策シリーズ)

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