整形外科用インプラント業界の世界市場シェアや市場規模について分析を行っています。
整形外科用インプラントの大手であるジョンソンエンドジョンソン、ストライカー、ジンマーバイオメット、スミスアンドネフュー、メデトロニック、グローバス・メディカルについても概要や動向を掲載しています。
ロボティクス手術支援、AI 術前計画、デジタル統合プラットフォームなど、近年の技術革新が競争環境を大きく変えつつあります。
【整形外科用インプラントとは】
整形外科用インプラントとは、人工関節(膝・股・肩)、脊椎固定具、骨接合プレート・スクリュー、外傷治療用インプラント、頭蓋顎顔面(CMF)インプラント、歯科インプラント など、体内に埋め込んで骨や関節の機能を補う医療機器の総称です。
使用される材質には、生体適合性と耐食性が求められ、チタン合金、ステンレス鋼、コバルトクロム、セラミック などが用いられます。患者ごとに骨形状や損傷部位が異なるため、多様なサイズ・形状の製品ラインナップが必要とされます。
主な使用部位は以下の通りです:
- 脊椎(Spine):椎体間スペーサー、スクリュー、ロッド
- 関節(Knee/Hip/Shoulder):人工関節置換
- 外傷(Trauma):骨折固定プレート・スクリュー
- 頭蓋顎顔面(CMF):プレート・メッシュ
- 歯科(Dental):人工歯根(デンタルインプラント)
近年は、ロボティクス手術支援、AI 術前計画、3D プリント個別化インプラント、ナビゲーションシステム の普及が進み、従来の金属インプラント中心の市場から、デジタル統合型の手術エコシステム市場へと進化 しています。
【整形外科用インプラント業界の世界市場シェア+ランキング】
整形外科用インプラント業界の2025年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年の整形外科用インプラント業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はジョンソン・エンド・ジョンソン、2位はストライカー、3位はジンマーバイオメットとなります。
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*推計値
| 順位 | Company name (English) |
企業名(日本語) | 市場シェア |
| 1位 | Johnson & Johnson(DePuy Synthes) | ジョンソン・エンド・ジョンソン | 15.91% |
| 2位 | Stryker | ストライカー | 15.60% |
| 3位 | Zimmer Biomet | ジンマーバイオメット | 14.14% |
| 4位 | Smith & Nephew | スミスアンドネフュー | 7.51% |
| 5位 | Medtronic* | メデトロニック* | 6.77% |
| 6位 | Arthrex Inc. | アートレックス | 5.50% |
| 7位 | Globus Medical | グローバス・メディカル | 5.05% |
| 8位 | B. Braun SE | ビーブラウン | 4.77% |
| 9位 | CONMED Corporation | コンメッド | 2.41% |
| 10位 | Enovis Corporation | エノビス | 1.91% |
*推計値
1位は、米国に本拠を置くジョンソン・エンド・ジョンソン(DePuy Synthes)です。
世界最大の医療機器メーカーで、整形外科領域でも圧倒的首位にたっています。
人工関節・外傷・脊椎の全領域を網羅し、ロボティクスやデジタル手術支援にも積極投資。近年は AI手術支援・デジタル統合プラットフォーム を強化し、包括的な手術エコシステムを構築しています。
2位は、ストライカー(Stryker)です。急成長を続ける整形外科のリーディング企業です。
ロボティック手術支援「Mako」に加え、2023年に導入した次世代型手術用ナビゲーションシステム『Q Guidance(キューガイダンス) 』が脊椎手術で高評価を受けています。医療従事者向けの働きがいランキングでも上位常連で、人材・技術の両面で競争力が高い企業です。
3位は、ジンマーバイオメット(Zimmer Biomet)です。人工関節の世界的リーダーで、整形外科に特化した純粋プレイヤーです。
ロボティクス(Rosa)やAI術前計画などデジタル領域を強化しつつ、M&A と製品ライン拡張で事業を拡大。2025年も安定した市場シェアを維持しています。
4位以下では、脊椎インプラントやスポーツ整形など成長領域で存在感を高める企業が台頭しています。特にグローバス・メディカルは NuVasive 買収で規模を急拡大し、アートレックスはスポーツ整形で世界最大手として高い技術力を維持、エノビスは人工関節とロボティクスを軸に急成長しており、いずれも今後の市場を牽引する注目企業です。
【整形外科用インプラント業界の世界市場規模】
当データベースでは、2025年の整形外科用インプラント業界の市場規模を582億ドルとしております。参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社imarcグループによると、2025年の同業界の市場規模は582億ドルです。2034年にかけて年平均3.82%で成長し、規模は824億ドルへと拡大することを見込んでいます。
| 年 | 市場規模 | 成長率見込み |
| 2025 | 582億ドル | – |
| 2034 | 824億ドル | 年平均3.82% |

【M&Aの動向】
2011年 Johnson and Johnsonが 世界的なヘルスケアメーカーであるSynthes, Inc.を買収
2013年 Strykerが医療機器メーカーであるMako Surgicalを16億5000万ドルで買収
2020年 Medtronicが、脊椎インプラントメーカーであるMedicreaを買収
2020年 Smith & Nephew が、Integra LifeSciencesの四肢整形外科事業を2億4000万ドルで買収
2022年 メドトロニックがキャスワークスとの共同プロモーション契約を発表、買収に向けた道筋も明らかに
2022年 B. Braun が Starboard Medical から Clik-FIX® カテーテル固定デバイスを買収 2023年 Zimmer Biometが、3Dプリントインプラント企業であるOSSISを買収
2023年 Zimmer Biometが、医療機器会社であるEmbodyを1億5500万ドルで買収
2023年 Globus MedicalがNuVasiveを買収
2024年 ジョンソン・エンド・ジョンソン、V-Waveの買収を完了
2025年 ストライカー、Inari Medical, Inc.を買収し、高成長の末梢血管分野への参入を実現する最終合意を発表
【会社の概要】
Johnson & Johnson (ジョンソン・エンド・ジョンソン)
ジョンソン・エンド・ジョンソンは1887年創業の米国本社を置く世界最大級のヘルスケア企業で、医療機器部門 DePuy Synthes を通じて整形外科領域をリードしています。人工関節、外傷、脊椎など幅広い製品群を持ち、ロボティクスやデジタル手術支援にも積極投資しています。さらに詳しく
Stryker(ストライカー)
ストライカーは1941年に米国で設立された医療機器メーカーで、人工関節、脊椎インプラント、手術器具、内視鏡など幅広い製品を展開しています。ロボティック手術支援システム「Mako」をはじめ、整形外科領域で革新的技術を提供する世界的リーディング企業です。
Zimmer Biomet(ジンマーバイオメット)
ジンマーバイオメットは、1927年に設立された脊椎・頭蓋顎顔面・胸郭用製品、歯科用インプラント、および関連する外科用製品の設計、製造、販売を行う会社です。骨や関節、軟部組織の障害や損傷向けのソリューションを提供しています。
Smith & Nephew(スミスアンドネフュー)
スミスアンドネフューは1856年に設立されたイギリスに本拠を置く内視鏡・整形外科機器に強みを持つ医療機器メーカーです。2014年に同業のArthroCare Corporationを買収しました。
Medtronic(メドトロニック)
メドトロニックは米国に本拠を置く世界最大級の医療機器メーカーで、心血管、神経、外科領域など幅広い製品を展開しています。整形外科領域では脊椎インプラントとロボティクス(Mazor X)、ナビゲーション(StealthStation)を中心に事業を展開し、脊椎手術のデジタル化を推進しています。
Globus Medical(グローバス・メディカル)
グローバス・メディカルは2003年に米国で設立された脊椎インプラントメーカーで、脊椎固定具、人工椎間板、ロボティクス(ExcelsiusGPS)などを提供しています。2023年の NuVasive 買収により規模が拡大し、脊椎領域で世界トップクラスの企業となりました。
Arthrex(アートレックス)
アートレックスは米国に本拠を置くスポーツ整形領域の世界的リーダーで、軟部組織修復や関節鏡手術器具に特化した製品を展開しています。教育プログラムや臨床現場との連携を重視し、研究開発投資を積極的に行うことで高い技術力を維持しています。
B. Braun(ビーブラウン)
ビーブラウンは1839年にドイツで創業した医療機器メーカーで、外科治療用具、縫合糸、麻酔、整形外科インプラントなど幅広い事業を展開しています。整形外科領域は1996年に買収した Aesculap ブランドを中心に強化され、人工関節・脊椎・外傷製品を提供しています。
CONMED(コンメッド)
コンメッドは1970年に米国で設立された医療機器メーカーで、スポーツ整形および関節鏡手術機器を中心に事業を展開しています。軟部組織修復や鏡視下手術向けの製品に強みを持ち、整形外科領域で安定した成長を続けています。
Enovis(エノビス)
エノビスは米国の医療機器メーカーで、人工関節(Reconstructive)、足首関節、ロボティクス(Arvis)などを中心に事業を展開しています。M&A と技術投資を積極的に進めており、整形外科領域で急成長している新興企業の一つです。
