サーバー業界の世界市場シェアの分析

サーバー業界の世界市場シェア、市場規模及びサーバー上位大手の概要についての情報について分析をしています。サーバー大手には、デルテクノロジー(Dell Technologies)、ヒュレッドパッカード(HPE/New H3C Group)、インスパー(浪潮集団、Inspur/Inspur Power Systemsb)、レノボ(Lenovo)を含みます。

サーバー業界の世界市場シェア(2019年)

2019年の台数ベースの市場シェアは、1位は米国デルテクノロジー、2位は米国ヒューレッドパッカード、3位は中国のインスパーとなります。

1位 デル(Dell Technologies) 17.4%
2位 ヒューレットパッカード(HPE/New H3C Group) 15.4%
3位 インスパー(浪潮集団、Inspur/Inspur Power Systemsb) 8.7%
4位 レノボ(Lenovo) 6.4%
5位 ファーウェイ(Huawei) 5.2%
6位 スーパーマイクロ(Super Micro) 3.6%
出所:IDCの情報より作成

データ通信量の増大という市場規模拡大の追い風を受け、各社ともにシェアの拡大と高付加価値化を目指しています。一方でサーバー自体の性能はコモディティ化が進む中、コスト競争力を持つ中国勢が、米GAFAに対抗する中BATからの旺盛な需要を取り込む形でシェアを拡大させつつあります。
1位はデルです。2013年の非公開後、サーバー事業強化の一貫でデータストレージ、クラウドコンピューティングとプラットフォーム仮想化のソフトウエアベンダーに強みを持つEMC /VMwarを買収し、ハードウェア+ソフトウェアによる差別化をすることで、首位を維持しています。
2位はヒューレットパッカード/H3Cテクノロジーズです。H3Cテクノロジーズの主要株主は清華紫光集団です。
3位のインスパーはアリババ集団やテンセント等への販売を大きく延ばし、レノボを抜き世界3位に入りました。
4位は中国のレノボ、5位は中国のファーウェイ、6位は米国のスーパーマイクロと、上位陣を米国と中国の企業で分け合っています。

サーバーの市場規模

IDCによれば、サーバーの市場規模は年間12百万台と推計されています。

サーバー大手の動向

デル


米国に本拠をおくITソリューションプロバイダーです。元々は個人向けPCの直販会社として成長を遂げていましたが、2013年に投資ファンドのシルバーレイクとMBOを実施しました。データストレージや仮想化技術に強みを持つEMC等を買収し、サーバー等のハードウェアとソフトウェアの総合ITベンダーとして2018年に再上場を果たしました。

ヒューレットパッカードエンタープライズ(HPE)

HP(ヒューレット・パッカード)は、1939年にウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードによって設立された米国が誇るIT業界の巨人です。パソコン、プリンター、コピー機、ストレージの分野では世界最大級です。2015年にエンタープライズ事業が中心の「Hewlett Packard Enterprise」と、PCやプリンティング事業が中心の「HP Inc.」へと分社化されました。


インスパー(浪潮集団、Inspur/Inspur Power Systemsb)

中国に本拠をおくサーバー大手です。アリババ集団やテンセントのデータセンター向けにサーバーを納入して成長しています。近年はマイクロソフトやインテルと共同でサーバーを開発し、コスト競争力に定評があります。

レノボ(Lenovo)

2014年IBMからパソコン・サーバー事業を買収し、レノボブランドで世界展開しています。

ファーウェイ(Huawei)

1987年に任 正非(Ren Zhengfei、レン・ツェンフェイ)によって設立された中国シンセンに本拠を置く世界最大級の通信機器メーカーです。通信基地向け機器、スマホ、タブレット、ルータ等の分野で存在感を示します。通信基地局では、ノキアやアノキアと並ぶ大手です。スマートフォン(スマホ)業界やタブレット業界でも、アップルやサムスンと並ぶ大手です。通信用の海底ケーブル業界では、アルカテルルーセント、タイコ、NEC、富士通と並ぶ大手の一角を占めています。一方、次世代通信「5G」では、米国勢に先駆けて通信基地局を展開し、米中におけるハイテク戦争の渦中に巻き込まれています。

特に、米国商務省産業安全保障局(BIS)から、2019年5月にエンティティ―リストに記載され、2020年8月には、半導体等の米国からの輸出が制限されました。オーストラリア政府からも、サイバー安全保障の観点から、ZTEとともに5Gの参入を禁止されています。またイギリスも5Gでファーウェイの入札参加を禁止しています。住友電気工業が5G対応携帯基地局向けの窒化ガリウム(GaN)デバイスをファーウェイに提供するなど、日本部品メーカーがファーウェイとの取引を行っており、今後の影響が危惧されます。


スーパーマイクロ(Super Micro)

米国に本拠をおく台湾系のサーバー会社。マザーボード、サーバケース等にも強みを有する。

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