HP(ヒューレットパッカード)エンタープライズの事業構成と市場シェアの分析

HPエンタープライズは、米国を代表するIT企業です。2015年にサーバー、ネットワーク機器、クラウドコンピューティングに注力するHPエンタープライズ(Hewlett-Packard Enterprise)と個人向けパソコンやプリンターにフォーカスするHPへと会社分割されました。ルーターやスイッチのネットワーク機器事業では、2015年にH3Cテクノロジーズの過半の株式を中国の清華紫光集団を売却し、米中連合での成長戦略を遂行しています。2019年にはゼロックスがHPに買収を提案するものの実現しませんでした。

HPエンタープライズの売上構成

汎用サーバー事業の割合が大きいですが、2019年にスーパーコンピューターのクレイ社を買収し、2020年度からパフォーマンスサーバーがセグメントとして新設されています。

2020年度のHPEの売上構成

2020年度のHPEの売上構成
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セグメント名概要
サーバーマルチワークロード・コンピューティングのための汎用サーバーの提供
ストレージクラウド環境向けに最適化されたストレージを提供
ハイパフォーマンスサーバー特定用途に向けた高性能サーバーの提供
フィナンシャルサービス顧客向けのリースや融資を提供
インテリジェントエッジEdge-to-Cloudソリューションのためのワイヤレスランシステム等を提供
アドバイザリーコンサルティングサービス
HPEの事業の概要
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競合会社

同社によれば、下記の会社がサーバーやストレージ事業で競合しています。
Dell Technologies、Cisco Systems、NetApp、IBM、ファーウェイ・テクノロジーズ、アマゾン、オラクル、富士通株式会社、日立、エクストリームネットワークス、ピュアストレージ、ジュニパーネットワークス、インシュア VMware、Nutanix

主要なM&A

発表年買い手売り手対象会社買収価格通貨単位売上高倍率(倍)
2016HPESilicon Graphics2.4億ドル0.5
2017HPESimpliVity6.5億ドル3.3
2017HPEAccelNimble Storage9.3億ドル2.3
2019HPECray14.4億ドル2.7
2020HPEGreylockSilver Peak Systems9.2億ドル7.0
HPエンタープライズの最近のM&Aとマルチプル
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H3Cテクノロジーズ(H3C)の再編の推移(参照)

2003年 スリーコムとファーウェイがH3C設立
2006年 スリーコムによる完全子会社化
2010年 HPによるスリーコム買収
2015年 HPがH3Cの株式51%を紫光集団へ売却
2015年 HPがHPエンタープライズとHPへ会社分割。H3CはHPエンタープライズが承継

紫光集団について

紫光集団(ユニチンファグループ)は、習国家主席が卒業した中国の理系名門大・清華大学(チンホワ・ユニバ―シティ、Tsinghua University傘下の国有企業です。 紫光集団の呼び方はユニチンファ(Tsinghua Unigroup)です。「しこうしゅうだん」ではありません。1993年に設立されました。米国のインテルや国家IC産業投資ファンド (China National IC Fund)も出資しています。会長は、ユニチンファの株主でもあるCITIC系の北京健坤投資集団(Beijing Jiankun Investment Group、BJIG)を率いるZhao Weiguo(趙偉国)氏です。同氏は、胡錦濤(フー・ジンタオ)前国家主席の息子の胡海峰氏と親しいと言われています。2013年にファブレスのスプレッドトラム(展訊通信)を買収し半導体分野に参入しました。

主要株主は清華大学100%出資のファンド(清華股イ分)が51%、BJIGが49%の株主構成となっています。BJIGはCITIC系の趙氏が組成したファンドです。なお、インテルはユニチンファの子会社に20%を出資し、当該子会社には国家IC産業投資ファンド (China National IC Fund)も資金を提供しています。フラッシュメモリーについては、長江メモリーテクノロジーズ(長江存儲科技、Yangtze River Memory Technologies、YMTG)が武漢と成都に工場を建設し、128層の3次元フラッシュメモリーに乗り出しています。また元エルピーダメモリーの坂本氏を招聘し、DRAM分野への参入をするため、重慶にDRAM工場を建設しています。半導体の設計を行うファブレスメーカーである紫光展鋭(UNISOC)や集積回路基板大手の紫光国芯微電子(Unigroup Guoxin Microelectronics、ユニグループ・グオシン・マイクロエレクトロニクス)、クラウドやITサービスを手掛ける紫光雲技術(ユニクラウド)、紫光股份(ユニスプレンダー)、紫光華山智安科技(ユニインサイト)などがグループ会社です。
過去にマイクロン、ウェスタンデジタル、聯発科技(メディアテック)の買収を目指すも、当局からの承認が得られず、実現には至っておりません。

2020年6月末時点の紫光集団の有利子負債は1500億元超であり、米中貿易摩擦の影響もあり、2020年上半期は33億元の最終赤字となりました。さらに2017年に発行した私募債13億元(期限2020年11月15日)の支払いの延長を要請ました。中国の半導体国産化の肝となる紫光のファイナンスに注目が集まりつつあります。2020年12月には4度目の債務不履行となりました。2021年7月に破産申請をしました。
2021年7月20日に紫光集団のスポンサー公募が開始しました。

市場シェア

企業向けルーター業界の世界市場シェアの分析

企業向けルーター業界の世界市場シェアと市場規模の分析を行っています。ルーター大手であるシスコ、ファーウェイやジュニパーネットワークスといった企業の動向も記載しています。
2021.09.07
市場シェア

サーバー業界の世界市場シェアの分析

サーバー業界の世界市場シェア、市場規模及びサーバー上位大手の概要についての情報について分析をしています。サーバー大手には、デルテクノロジー(Dell Technologies)、ヒュレッドパッカード(HPE/New H3C Group)、インスパー(浪潮集団、Inspur/Inspur Power Systemsb)、レノボ(Lenovo)を含みます。
2021.09.07