塩化ビニル(塩ビ)業界の世界市場シェアの分析

塩化ビニル(塩ビ)業界の世界シェアと市場規模の情報について分析をしています。信越化学、台湾プラスチック、オキシビニール、イノビン等の塩ビ大手メーカーの動向も掲載しています。

市場シェア

調査会社アイエイチケミカル等の各社の生産量を参照にして、2019年の塩化ビニル(塩ビ)業界の世界市場シェアを計算すると、1位は信越化学、2位は台湾プラスチック、3位はイノビンとなります。

1位 信越化学 9%
2位 台湾プラスチック 7.3%
3位 イノビン 5.5%
4位 ケムチャイナ 4.3%
5位 メキシケム 4.0%
6位 ウェストレイク 4.0%
7位 オキシビニール 3.7%

市場規模

当サイトでは、2019年の塩化ビニル(塩ビ)業界の市場規模を数量ベースで5000万トンとして、市場シェアを計算しております。調査会社のポラリスマーケットリサーチによれば、2018年の同業界の世界市場規模は626億ドルです。2019年から2026年で年平均7.2%の成長を見込みます。また、調査会社のスタティスタによれば、2018年の同業界の世界市場規模は生産量で年間約4430万トンです。2025年に6000万トンまで市場が拡大すると見込まれます。一方調査会社のアイエイチエスケミカルによれば、2015年の同業界の生産キャパシティは6240万トンです。

塩化ビニル(塩ビ)業界の動向

信越化学

信越化学は1926年に創業された日本を代表する化学メーカーです。旭化成、積水化学、積水ハウスと同じ源流である日本窒素肥料(現チッソ)の関連会社として誕生しました。同社のアニュアルレポートによれば、塩化ビニル樹脂、シリコンウエハ、先端品フォトマスクブランクス、フェロモン製剤では世界1位です。セルロース、シリコーンでも世界大手となっています。半導体ウエハはSUMCOと二強体制となっています。さらに詳しく

台湾プラスチック(Formosa Plastics、FPG、台湾プラスチックグループ)
1954年に設立された台湾最大の総合化学メーカーです。創業者は王永慶(Y. C. Wang)氏で、「台湾の松下幸之助」とも称される名経営者です。

Inovyn(イノビン)
2015年に欧州の化学大手Solvay(ソルベイ)とINEOS(イネオス)が経営統合して誕生した塩ビメーカーです。BASFとの合弁のSolVinも吸収しています。

OxyVinyls(オキシビニール)
米国に本拠を置く塩ビメーカーです。独立系石油大手のオキシデンタル石油の傘下にあります。

Westlake Chemical(ウェストレイク・ケミカル)
米国に本拠を置く化学大手です。2016年に塩ビ大手のAxiall(旧PPGの汎用化学とGeorgia Gulfが合併して誕生した汎用化学大手)を買収して、塩ビ事業を強化しています。

Kem One
フランスに本拠を置く塩ビメーカーです。2012年に仏アルケマがKlesch Groupに売却し誕生しました。現在は投資ファンドが所有しています。

アルケマについて

フランスを代表する機能性化学メーカーです。石油メジャーのTotalから2004年に分社化して誕生しました。接着剤、パフォーマンスマテリアル、コーティング事業が3分柱です。2021年にPMMA事業を合成ゴム大手メーカーであるTrinseoへ売却しました。さらに詳しく

ケムチャイナ

中国化工集団(ケムチャイナ、ChemChina、China National Chemical Corporation )はRen Jianxin(任建新)氏によって設立されたChina National Blue Star Corp(藍星) と China Haohua Chemical Industrial Corp(昊華)が2004年に経営統合して誕生した中国政府系の化学メーカーです。中国政府が100%株式を保有しています。農薬、ゴム、シリコーンや機能性化学等の分野で事業展開しています。2016年から寧高寧氏がシノケムとケムチャイナのCEOとなり、2021年に国営化学会社のシノケムと経営統合、中国中化(シノケム)ホールディングス傘下になりました。続きを読む

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