スマートフォン業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。サムスン電子、アップル、Huawei (華為技術、ファーウェイ) 、Xiaomi(シャオミ、小米) 、OPPO、vivoといった大手スマホメーカーの動向も掲載しています。
【スマートフォン業界の世界市場シェア】
調査会社カナリス(⇒⇒参照したデータの詳細情報)が公表したスマホメーカー各社の2022年の市場シェア(出荷台数ベース)は以下の順位となります。
スマートフォンメーカーの世界市場シェア(台数ベース、2022年)
台数ベースでは、1位はサムスン電子です。2位はアップルです。3位、4位、5位は中国のシャオミ、OPPO、vivoです。上位5社のうち、中国勢が上位3社を占めます。
スマートフォンの世界ランキングの定点観測(2008年、2012年、2016年、2020年)
順位 | 2008年 | 2012年 | 2016年 | 2020年 |
---|---|---|---|---|
1位 | ノキア | サムスン電子 | サムスン電子 | サムスン電子 |
2位 | サムスン電子 | アップル | アップル | アップル |
3位 | LG | ノキア | ファーウェイ | ファーウェイ |
4位 | ソニーエリクソン | ブラックベリー | OPPO | シャオミ |
5位 | モトローラ | HTC | vivo | OPPO |
【スマートフォン業界の世界市場規模】
IDCの調査では、世界のスマートフォン市場の出荷台数は、2022年に13.8億台となり、2021年の13.6億台から1.6%増加する見込みです。その後、予測期間の最終年となる2026年には15.3億台の出荷を見込んでいます。
年 | 推定市場規模(金額) | 推定市場規模(台数) |
---|---|---|
2022年 | 4848億ドル | 13億8000万台 |
2021年 | 4480億ドル | 13億6000万台 |
【M&Aの動向】
2001年 ソニーとエリクソンの携帯事業を統合してソニーエリクソンを設立
2004年 カシオ計算機と日立が携帯事業を統合し、カシオ日立モバイルコミュニケーションズを設立。
2008年 三洋電機が携帯事業を京セラへ譲渡
2008年 三菱電機が携帯事業から撤退
2010年 NECとカシオ日立モバイルコミュニケーションズが経営統合し、NECモバイルコミュニケーションズが誕生
2010年 富士通と東芝が携帯事業を統合し、富士通東芝モバイルを設立
2011年 Googleがモトローラからモビリティ事業を買収
2012年 富士通東芝モバイルを富士通が完全子会社化
2012年 ソニーエリクソンをソニーが完全子会社化
2013年 マイクロソフトがノキアのモバイルデバイス事業を買収
2014年 レノボがモトローラ・モビリティを買収
2016年 マイクロソフトがモバイルデバイス事業の一部を台湾FIH MobileとフィンランドのHMD globalへ売却
2018年 富士通が富士通コネクテッドテクノロジーズ(携帯端末事業)をポラリス・キャピタルに譲渡
2018年 GoogleはHTCのスマートフォンチームを11億米ドルで買収
さらに業界に詳しくなるための書籍と関連サイト
スマートフォンは誰を豊かにしたのか
ファーウェイの技術と経営
パソコン業界の世界市場シェアの分析
半導体業界の世界市場シェアと市場規模の分析
【会社の概要】
Samsung Electronics(サムスン電子)
Samsung(サムスン電子)は、韓国を代表する総合電機メーカーです。スマホ、半導体、テレビ、白物家電など、最終商品まで手掛けていることが強みです。垂直統合型の半導体チップメーカーとして、DRAM、NAND型フラッシュメモリ、SSDの自社製造を手掛けています。また半導体受託生産も行っております。最終製品のスマホやテレビにも強みを持ちます。OLEDや液晶パネルの製造はサムスンディスプレイ、リチウムイオン電池はサムスンSDI、電子部品はサムスン電気、造船はサムスン重工、バイオ製薬の製造はサムスンバイオロジックスで手掛けています。2016年には車載音響機器大手のハーマンを買収しました。さらに詳しく
Apple Inc.(アップル)
Apple(アップル)は、故スティーブ・ジョブズ氏が設立した米国を代表するメーカーです。Mac、iPhone、iPad、アップルウォッチといった革新的なハードウェア、独自のCPU、iTunesやiOSといった洗練されたソフトウェアが高度に融合させる独創的なビジネスモデルが特徴です。アップルペイで金融決済も手掛けることでアップル経済圏を構築しつつあります。さらに詳しく
Huawei Technologies(華為技術、ファーウェイ・テクノロジーズ)
1987年に任 正非(Ren Zhengfei、レン・ツェンフェイ)によって設立された中国シンセンに本拠を置く世界最大級の通信機器メーカーです。通信基地向け機器、スマホ、タブレット、ルータ等の分野で存在感を示します。通信基地局では、ノキアやアノキアと並ぶ大手です。スマートフォン(スマホ)業界やタブレット業界でも、アップルやサムスンと並ぶ大手です。通信用の海底ケーブル業界では、アルカテルルーセント、タイコ、NEC、富士通と並ぶ大手の一角を占めています。従業員持株制度を通じて株式を保有する従業員が取締役を選任するガバナンス体制を取っている非上場会社です。さらに詳しく
Xiaomi Corporation(シャオミ、小米)
シャオミは、2010年に雷軍氏によって設立された中国に本拠を置くスマホメーカーです。中国版アップルとも評され、急成長をしています。スマートテレビ、パソコン、スピーカーなども手掛けています。
OPPO(オッポ、欧珀)
中国に本拠を置く電機メーカーです。オーディオ関係に強みを持ちます。スマホ分野も注力しています。CPU等の半導体はクアルコムより調達し、親会社のBBK電機は、Vivoブランでスマホを展開しています。
ZTE(中興通訊)
中国に本拠を置く通信設備大手です。スマホ端末にも注力しています。日本ではBladeシリーズや上位ブランドのnubiaシリーズで展開しています。
vivo(ヴィーヴォ、维沃移动通信有限公司)
BBKエレクトロニクス(ブーブーガオ・エレクトロニクス)参加の子会社として2009年に設立された中国のスマホメーカーです。ファーウェイ、OPPO、シャミオ等の中国大手スマホメーカーと並ぶ大手へと成長しました。OPPOとは兄弟会社にあたります。
Lenobo(レノボ)
レノボ(Lenobo)は、1984年に柳伝志(リュウ・チュアンジ)氏が設立した中国を代表するパソコンメーカーです。旧IBMのPC事業(thinkpad)を買収し、一躍有名になりました。日本でもNECや富士通のパソコン事業を買収しています。さらに詳しく
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