タイヤ業界

タイヤメーカーの世界市場シェア、タイヤ業界の市場規模、再編についての分析をしています。ブリジストン、ミシュラン、グッドイヤー、コンチネンタル、ピレリ等の世界大手タイヤメーカーの動向も掲載しています。

世界市場シェア

「タイヤメーカーの世界売上高ランキング(2020年版)」の売上高の情報を分子に、タイヤ業界の市場規模を分母に世界市場シェアを計算すると、タイヤ会社の1位はフランスのミシュラン、2位は日本のブリジストン、3位は米国のグッドイヤーとなります。

1位 Michelin(ミシュラン) 12.8%
2位 ブリジストン 12.7%
3位 The Goodyear Tire(グッドイヤー) 6.9%
4位 Continental(コンチネンタル) 6.1%
5位 住友ゴム工業 3.8%
6位 Pirelli(ピレリ) 2.8%
7位 横浜ゴム 2.8%
8位 Hankook tire(ハンコック) 2.7%
9位 ZC Rubber(杭州中策) 1.9%
10位 Cheng Shin Rubber(正新ゴム工業) 1.7%
11位 トーヨータイヤ 1.6%
12位 Cooper Tire & Rubber(クーパー・タイヤ・アンド・ラバー) 1.3%
13位 Kumho Tire(クムホタイヤ) 1.0%
14位 MRFタイヤ 1.0%

1位はフランスの名門企業のミシュランです。2位のブリジストンが世界1位の座を競っています。3位は米国のグッドイヤーです。住友ゴムとの提携を解消して、グローバル展開を推し進めています。
4位はドイツの名門コンチネンタルです。ドイツのベアリング大手シェフラーグループはタイヤ以外にも自動車部品事業も展開しています。
ブリジストン、ミシュラン、グッドイヤーの3社でタイヤ業界の御三家、コンチネンタルの4社を含めてタイヤ業界の四天王と言われており、5位以下とは圧倒的な規模の差をつけています。
6位はイタリアのピレリですが、中国の大手化学メーカーの中国化工集団(ケムチャイナ)傘下にあります。9位のZC Rubber(杭州中策)とあわせて中国のメーカーが上位を狙っています。

市場規模


Freedonia Groupによれば、2019年のタイヤの売上高は2580億ドルとなっています。(World demand for tires is projected to rise 4.1 percent per year to 3.0 billion units in 2019. In value terms, sales of tires are forecast to advance 7.0 percent per annum to $258 billion.)

360 Research Reportsによれば、2020年の自動車タイヤの売上高は1696億ドルとなっています。(The global Auto Tyre market is valued at 169.6bn USD in 2020)
本ページでは、世界のタイヤ市場の規模を2138億ドルと推計しています。

タイヤの販売本数の推移2008年〜2018年は下記の図の通りとなります。2018年は約19億本のタイヤが販売されています。

出所:東海カーボン

タイヤ業界の再編

1988年 ブリジストンによる米ファイヤストンの買収

2005年 GoodyearによるSouth Pacific Tyresの買収

2007年 ブリジストンによる更生タイヤメーカーの米バンダグの買収

2008年 Schaefflerによる独Continental買収→→ケーススタディ

2009年 インドのApollo TyresによるオランダのVredestein Bauden買収

2010年 東洋タイヤによるSilverstoneの買収

2013年 投資ファンドのKKRによるAlliance Tire Groupの買収

2013年 投資ファンドによるCarlisle Transportation Productsの買収

2015年 中国のケムチャイナによるイタリアのピレリタイヤの買収

2016年 横浜ゴムによるオランダのAlliance Tire Groupの買収

2017年 中国の双星による韓国クムホタイヤへの出資

タイヤの構造

外側から見ると単なる黒いゴムで単純そうに見えるタイヤですが、内側は高度な設計になっています。タイヤの構造は、一番外側のトレッドゴム(黒いゴムの部分)に始まり、カーカス、インナーライナー、ビードワイヤー等が組み合わさりできています。原材料は、ゴム(天然・合成)、配合剤(シリカ、カーボンブラック等)、タイヤコード(ナイロン等)、ワイヤー(ピアノ線のようなもの)となります。

世界のタイヤメーカーの動向

ブリジストン(Bridgestone)

1930年に石橋氏が福岡にて創業した日本を代表するタイヤメーカーです。世界ビッグ3の一角。米ファイアストンを傘下に保有しています。ゴルフ・テニス・自転車等の分野でも事業を展開しています。2019年にオランダの地図大手TomTomからテレマティックス事業を約10億ドルで買収し、タイヤを通じたビッグデータの解析の強化を図っています。

Michelin(ミシュラン)


フランスに本拠を置く世界的なタイヤメーカーです。世界ビッグ3の一角。世界で初めてラジアルタイヤを開発したことでも有名でs。レストランガイドのミシュランガイド事業も展開しています。

The Goodyear Tire(グッドイヤー)


1898年に創業をした米国に本拠を置く世界的なタイヤメーカーです。世界ビッグ3の一角で、日本の住友ゴム工業と提携をしていましたが、解消しています。

Continental(コンチネンタル)


ドイツのタイヤメーカーです。シーメンスやモトローラより買収した自動車制御関連の事業も展開しています。ドイツのベアリング大手シェフラーが支配株主となっています。

Pirelli(ピレリ)


イタリアを代表するタイヤメーカーです。高級車向けのタイヤに強みを持ちます。2015年に中国の政府系化学メーカーの中国化工集団(ケムチャイナ)が買収しました。ケムチャイナ傘下のタイヤメーカー風神輪胎とピレリの組み合わせで上位4社を追い上げます。

住友ゴム工業


国内大手のタイヤメーカーです。ダンロップ、ファルカンブランドで展開しています。グッドイヤーとの包括提携解消しました。

横浜ゴム


国内大手のタイヤメーカーです。2016年にKKRから農業機械・建設機械用タイヤメーカーのAlliance Tire Groupを買収しました。韓国クムホタイヤと提携しています。

Hankook tire(ハンコック)

韓国最大のタイヤメーカーです。新興国を中心に売上を延ばしています。

Cheng Shin Rubber(正新ゴム工業)

台湾大手のタイヤメーカーです。アジアを中心に事業を展開しています。

Cooper Tire & Rubber(クーパー・タイヤ・アンド・ラバー)

米国の大手タイヤメーカーです。

Kumho Tire(クムホタイヤ)

韓国の錦湖アシアナグループに属する大手タイヤメーカーです。過剰投資が裏目に出て2009年以降に銀行管理下に置かれましたが、2017年に中国のタイヤ・運動靴大手青島双星グループが買収しました。青島双星は、中国政府系の会社で、運動靴の双星ブランドが有名です。

ZC Rubber(杭州中策)

中国の大手タイヤメーカーです。ADVANCEブランドでタイヤを販売しています。

トーヨータイヤ

国内大手のタイヤメーカーです。ブリジストンと資本提携しています。

MRFタイヤ

インドのチェンナイに本拠を置くインド最大のタイヤメーカーです。

アポロタイヤ

インドに本拠を置くタイヤメーカーです。

主要業界団体
ETRMA-European Tyre & Rubber Manufacturers’ Association

参考書籍
このページを作成するにあたり以下の書籍を参考にしております。


ブリヂストンがグッドイヤーを抜き去った日 [単行本]
イノベーター、ミッシェランを追い越すブリヂストン ―3強から2強へと進む世界のタイヤ業界― グローバル経営シリーズ [Kindle版]
タイヤ業界を5分でマスターするための一問一答問題集 [Kindle版]
ブリヂストンの会社研究 2016年度版―JOB HUNTING BOOK (会社別就職試験対策シリーズ) [単行本]

コメント

タイトルとURLをコピーしました