ブリヂストンの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ブリジストンは、1930年に石橋氏が福岡にて創業した日本を代表するタイヤメーカーです。世界ビッグ3の一角です。幅広い輸送機(乗用車用、トラック・バス用、二輪車用、航空機用、建設・鉱山車両用、農業機械用)の新車及び補修用タイヤを手掛けています。米ファイアストンを傘下に保有しています。
テニス(2020年に撤退を発表)・ゴルフ・自転車等の分野でも事業を展開しています。2019年にオランダの地図大手TomTomからテレマティックス事業を約10億ドルで買収し、タイヤを通じたビッグデータの解析の強化を図っています。従来のタイヤ製造販売事業から、TaaS(タイヤアズアサービス)とよばれる事業モデルへの変革をすすめています。ゴルフボールは、1935年に国産ボールを販売して以降、現在はTOURSTAGE、Newing、Reygrande、ツアーB等のブランドで展開しています。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年度比20.44%増の3,246,057百万円になりました。営業利益は750.72%増の376,799百万円になりました。各国での経済活動が復活するにつれて、特に中古車市場での需要が堅調に推移しました。

2020年度
非タイヤ事業の再編や原材料高の影響もあり減収減益となりました。

ブリジストンの業績推移

ブリジストンの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第3四半期(7-9月)
売上高は前年同期比35.10%増の1,090,583百万円になりました。営業利益は33.03%増の133,237百万円になりました。営業利益率は12.2%になりました。原材料価格高騰やインフレ進行によるコストの増加の影響も受けましたが、円安や堅調な需要に支えられ、前年同期比増収増益になりました。

2022年第2四半期(4-6月)
売上高は前年同期比27.08%増の995,329百万円になりました。営業利益は-7.33%の86,359百万円になりました。営業利益率は8.7%になりました。

2022年第1四半期(1-3月)
売上高は前年同期比22.52%増の891,011百万円になりました。営業利益は5.13%増の87,632百万円になりました。営業利益率は9.8%になりました。

2021年第4四半期(10-12月)
リストラ費用も一巡し、増収傾向が続きます。大口径やトラック用の高付加価値タイヤが堅調です。一方、原油価格の上昇や物流コストの増加によって、営業利益率は減少しています。

ブリジストンの四半期業績推移

ブリジストンの四半期業績推移

EPS成長

2021年度は堅調な業績を反映し、希薄化後EPSが前年度比増加しました。

ブリジストンの希薄化後EPSの推移

ブリジストンの希薄化後EPSの推移

売上構成

タイヤ事業が売上高の90%超となっています。北米建材事業はスイスのセメント大手であるラファージュホルシムへ2021年に売却をしましたが、

ブリジストンのセグメント別売上構成(2021年度)

ブリジストンのセグメント別売上構成(2021年度)

タイヤ事業では、タイヤの空気圧や温度を遠隔モニタリングするシステム、モニタリングをベースにしたサブスクリプション型タイヤ販売、リトレッドタイヤ(タイヤの溝の部分のみを交換できるタイヤ)の展開、ドライバーの運行状況をリアルタイムでモニターし、最適な運行管理サービス提供するサービスを今後の成長戦略としております。

非タイヤ事業について、利益率を高めるための戦略レビューを行っています。多角化事業はスポーツ自転車、加工品、建材事業が3本柱です。

スポーツ自転車

ゴルフボール、ゴルフクラブ、ゴルフ用品、自転車、自転車用品

加工品

コンベヤベルト、ホース、防振ゴム、空気ばね、免震ゴム、エラストマー

建材事業

 屋根材事業

最近のM&A

タイヤデータの解析分野を強化しつつ、ノンコア事業の売却を行っています。

2022年 ブリジストンアリーナをナガセに売却
2021年 防振ゴム事業を安徽中鼎に売却
2021年 化成品事業を投資ファンドに売却
2021年 タイのテニスボール事業をヨネックスに売却
2021年 車両運行管理サービスのアズーカHDを買収
2021年 ラファージュフォルシムにブリジストンの北米建材事業を売却
2019年 ブリジストンガTomTomテレマティクス事業をTomTomから買収

市場シェア

EN