セパレータ業界の世界市場シェアの分析

セパレータ・絶縁体業界の世界市場シェア、市場規模や業界動向について分析をしています。上海エナジー、旭化成、東レ、韓国SKイノベーション等世界大手のセパレータメーカーの動向も掲載しています。

セパレータ・絶縁体業界の世界シェア(2019年)

最新業界別売上高世界ランキング第8巻」に記載のセパレータメーカー各社の生産能力を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、1位は上海エナジー、2位は旭化成、3位は東レとなります。

1位 上海エナジー 55%
2位 旭化成 12%
3位 東レ 11%
4位 宇部マクセル 5%
5位 ダブル・スコープ 5%
6位 Mingzhu 4%

市場規模

当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、セパレータ業界の2019年の世界市場規模を生産キャパシティベースで60億㎡として市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。調査会社のベリファイドマーケットリサーチによると、2018年の同業界の金額ベースの市場規模は31億ドルです。2026年にかけて約12.6%での成長を見込みます。テクノシステムリサーチによると2019年の出荷量は約39億㎡です。2019年の上海エナジー、2018年の旭化成、東レ、宇部マクセル、2016年のダブル・スコープの生産キャパシティの合算は約53億㎡となります。

リチウムイオン電池の材料とバリューチェーン

リチウムイオン電池の材料には、原料のリチウムのほかに、大きく、正極材、負極材、セパレータ、電解液があります。正極材の材料は、さらに、コバルト系、ニッケル系、マンガン系、リン酸系やその組み合わせがあります。負極材の材料は、主に炭素が用いられます。電解液の材料は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどがあります。セパレータの材料は、ポリエチレンやポリプロピレンがあります。リチウムイオン電池のバリューチェーンを考えると、まずリチウム、コバルト、ニッケルなどを生産する原材料生産会社があります。原料のリチウムですと、豪州のタリソンや米国のアルベマールが大手です。原材料生産会社が、リチウムイオン電池の材料メーカーに原料を販売します。材料メーカーは、例えば、正極材でしたら日亜化学が大手です。そして、材料メーカー各社が、リチウムイオン電池のメーカーに、材料を販売します。リチウムイオン電池のメーカーの大手は、パナソニックやサムスンです。使い終わったリチウムイオン電池は、回収され、リサイクルメーカーによってリサイクルされます。
セパレータの製法には、乾式と湿式があります。乾式は製造工程が簡易であり、湿式は孔の大きさ制御がより細かくできることが特徴です。

セパレータ会社の動向

上海エナジー(上海恩捷新材料科技)
中国のセパレータメーカーです。包装紙・プラスチックメーカーの雲南恩捷の子会社です。テスラ向けや中国のEVバッテリー向けに出荷を増やしています。

宇部興産
日本を代表する素材メーカーです。石油化学やセメント分野等にも強みを持ちます。セパレータはユーポアブランドで展開しています。宇部マクセルにセパレータ事業を譲渡しています。

ダブル・スコープ
2005年に設立されたリチウムイオン電池用のセパレータ専業メーカーです。韓国の工場でセパレータを生産しています。

星源材質(Senior)
2003年9月に設立されたリチウムイオン電池向けのセパレータメーカーです。

滄州明珠塑料(Mingzhu)
1995年に設立された中国のリチウムイオン電池向けのセパレータメーカーです。二軸配向フィルムやプラスチックパイプ等も手掛けています。

旭化成
日本を代表する化学メーカーです。繊維発祥ですが多角化に成功しています。セパレータは2015年に米国ポリポアを買収し、車載向け分野を強化しています。

東レ
日本を代表する化学メーカーです。繊維発祥です。炭素繊維に強みを持ちます。セパレータはセティーラブランドで展開しています。

SKイノベーション
韓国の石油・通信コングロマリットSKのグループの企業です。

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