シリコーン業界の世界市場シェアの分析

シリコーン業界の世界市場シェアと市場規模の情報について分析をしています。ダウ・シリコーン、ワッカーケミー、信越化学、モメンティブ (KKCコポーレーション) 、エルケム(ブルースター)といったシリコーン業界大手企業の概要や動向も掲載しています。

世界市場シェア

シリコーンメーカー各社の2020年度の売上高(⇒参照したデータの詳細情報)を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2020年のシリコーン業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はワッカーケミー、2位はモメンティブ、3位ダウシリコーンはとなります。

シリコーンメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2020年)

  • 1位 ワッカーケミー 18.7%
  • 2位 モメンティブ(KKCコポーレーション) 16.7%
  • 3位 ダウシリコーン 16.3%
  • 4位 信越化学 13.6%
  • 5位 エルケム 10.6%

シリコーン業界の世界シェア(2020年)
シリコーン業界の世界シェア(2020年)

シリコーン業界のトップ3位は、2019年と変わらず、米国のダウケミカル傘下のダウシリコーン、旧GEのシリコーン事業であるモメンティブ、ドイツのワッカーケミーです。日本では信越化学が大手となります。

市場規模

当データベースでは、2020年のシリコーン業界の市場規模を144億ドルとしています。参照にした各種統計データは次の通りです。
調査会社のマーケッツアンドマーケッツによれば、2021年と2020年のシリコーン業界の市場規模は167億ドルと140億ドルです。2026年までに年平均7.0%での成長を見込みます。
調査会社のグランビューリサーチによれば、2020年の同業界の市場規模は144億ドルです。2021年から2028年にかけて年平均4.3%での成長を見込みます。⇒参照したデータの詳細情報

シリコーン推定市場規模成長率見込み
2021年167億ドル7%
2020年144億ドル4.3%
シリコーン業界の推定市場規模の推移
©業界再編の動向

シリコーンとシリコン

シリコン( silicon)とは、ケイ素(Si)の事を指す。半導体の主原料です。酸化シリコン(シリカ)は、土中に大量にある(珪砂・珪石といった砂の主成分)です。石英(水晶)の主成分もシリカです。シリコーン(silicone)は、天然には存在しない合成された有機化合物(ケイ素樹脂)です。接着剤やコーティング・塗料の主原料となっています。

シリコーンとシリコンの作り方の違い

シリコーンとシリコンの作り方

クオーツ石英から金属シリコンを製造するまでの仮定は同じです。その後ハロゲン化アルキルと化学反応させ得られたシラン化合物を加水分解してシリコーンポリマーを製造します。

シリコーンの用途

シリコーンは、水槽の水漏れ防止用のシーラント、建築用ガスケット、コーティング剤、シール材、電気絶縁樹脂ワニス、ウレタンフォーム、自動車のワックス、化粧品、ラジエーターホース、接着剤、眼鏡用プラスチックス・レンズ等に使われています。

シリコーン業界の動向

ワッカーケミー(Wacker Chemie)

1914年に創業したドイツに本拠を置く化学メーカーです。アセトアルデヒドの合成においてワッカー法を生み出しました。多結晶シリコン以外にもシリコーンの分野に強みを持ちます。日本では旭化成と旭化成ワッカ-シリコーンで事業を展開しています。シリコンウエハを手掛けていたシルトロニックは2021年にグローバルウェーハズに売却しました。さらに詳しく

Dow (ダウシリコーン)

米国に本拠を置くシリコーン技術に強みを持つ化学メーカーです。米国の化学大手ダウケミカルとガラス材メーカーのコーニング社による合弁企業(ダウコーニング)でしたが、集団訴訟により1995年に破産しました。その後2016年にダウが合弁会社の持ち分をコーニングより買収し、現在はダウケミカルの完全子会社となりました。

ダウについて

1897年にHerbert Henry Dow氏によって設立された米国に本拠を置く世界最大級の総合化学メーカーです。祖業は漂白剤と臭化カリウムです。その後、ユニオンカーバイド(Union Carbide)やローム・アンド・ハースの買収を通じて事業を成長しました。2015年に米同業のデュポンと経営統合しましたが、2019年に素材事業を担う新生ダウ、特殊産業材のデュポン、農薬のコルテバアグリサイエンスへと分社化されました。シリコーンはダウシリコーンが展開しています。アクリル樹脂原料・メチルメタクリレートにも強みを持ちます。さらに詳しく

モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ(Momentive Performance Materials)

GEのシリコーン事業GE Advanced Materialsが分社化して誕生しました。2014年にチャプター11を申請後、アポロマネジメントが組成したMPM Holdings傘下となりましたが、2018年に韓国系のコンソーシアムであるWonik QNC、KCC Corporation、SJL Partnersが31億ドルで買収しました。

信越化学

信越化学は1926年に創業された日本を代表する化学メーカーです。旭化成、積水化学、積水ハウスと同じ源流である日本窒素肥料(現チッソ)の関連会社として誕生しました。同社のアニュアルレポートによれば、塩化ビニル樹脂、シリコンウエハ、先端品フォトマスクブランクス、フェロモン製剤では世界1位です。セルロース、シリコーンでも世界大手となっています。半導体ウエハはSUMCOと二強体制となっています。さらに詳しく

Elkem

ノルウェーに本拠をおくシリコン大手Elkem傘下のシリコーン会社です。中国の政府系大手化学メーカーのケムチャイナ(China National Chemical Corporation)グループのBluestar(ブルースター)傘下に入っています。

ケムチャイナ

中国化工集団(ケムチャイナ、ChemChina、China National Chemical Corporation )はRen Jianxin(任建新)氏によって設立されたChina National Blue Star Corp(藍星) と China Haohua Chemical Industrial Corp(昊華)が2004年に経営統合して誕生した中国政府系の化学メーカーです。中国政府が100%株式を保有しています。農薬、ゴム、シリコーンや機能性化学等の分野で事業展開しています。2016年から寧高寧氏がシノケムとケムチャイナのCEOとなり、2021年に国営化学会社のシノケムと経営統合、中国中化(シノケム)ホールディングス傘下になりました。続きを読む

参照したデータの詳細情報について


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