偏光板・光学フィルム業界の世界市場シェアの分析

偏光板・光学フィルムメーカーの世界シェアと市場規模について分析をしています。日東電工、住友化学、杉杉集団、サムスンSDIといった大手偏光板メーカーの概要や動向も掲載しています。

市場シェア

偏光板・光学フィルムメーカーの2021年度の売上高を分子に、後述する市場規模を分母にして、2021年の偏光板・光学フィルム業界の世界市場シェアを簡易に計算すると、1位は日東電工となります。⇒参照したデータの詳細情報

偏光板・光学フィルムメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2021年)

順位会社名市場シェア
1位日東電工22.9%
2位住友化学19.7%
3位サムスンSDI15.8%
4位3M14.5%
5位杉杉集団11.5%
6位富士フイルム6.0%
7位BenQマテリアルズ3.8%
8位誠美材料2.8%
偏光板・光学フィルムメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2021年) ©ディールラボ

偏光板・光学フィルム業界の世界シェア(2021年)
偏光板・光学フィルム業界の世界シェア(2021年)

市場規模

当データベースでは、2021年の偏光板業界の市場規模を138億ドルとしております。参照にした各種調査データは以下の通りです。

調査会社のルシンテルによると、2021年の同業界の市場規模は138億ドルです。2027年にかけて年平均4%で成長し、同年には174億ドルへと規模が拡大する見込みです。

調査会社リポーツアンドデータによると、2020年の同業界の市場規模は124億ドルです。2028年にかけて年平均6.05%での成長し、同年には197億ドルへと規模が拡大する見込みです。

調査会社マーケットスタディレポートによると、2019年の同市場規模は132億ドルです。2025年にかけて年平均1.4%での成長を見込み、同年の市場規模は140億ドルとなります。

矢野経済研究所によれば、2020年の同業界の生産量は57,390万㎡です。⇒参照したデータの詳細情報

市場規模成長率見込み
2021年138億ドル4%
2020年124億ドル6%
2019年132億ドル1.4%
偏光板業界の市場規模の推移 ©ディールラボ
成長率は発表時点の見込み数値

偏光板の部材

偏光板は、光線を通過させる、反射させる、吸収させるといった作用をを持つ光学フィルムの一種です。偏光板の部材には、TACフィルム(保護フィルム)、PVAフィルム、位相差フィルムがあります。

偏光板の仕組み

位相差フィルムは、波長分散特性を利用して偏光性を調整します。JSRと日本ゼオンが大手です。

TACフィルムは、元々は写真フィルム向けに使われたフィルムです。PVA偏光フィルムの吸湿性や強度を保護・支持する用途で活躍しました。富士フイルムとコニカミノルタが大手です。

PVAはポリビニルアルコールの略で、水溶性の樹脂。この樹脂をヨウ素で加工することで、偏光板の主要素材であるPVAフィルムとなります。クラレと日本合成化学(三菱ケミカル傘下の化学会社です。)が大手です。

M&Aの動向
2020年 LG化学が液晶向けの偏光板事業を中国の杉杉集団へ売却

偏光板業界の動向

日東電工

日本を代表する液晶用光学フィルムメーカーです。偏光板だけでなく、半導体ウエハ保護フィルムや熱剥離シート等の分野でも強みがあります。

住友化学

住友化学は、1913年に別子銅山の煙害解消のために銅鉱石中の硫黄を取り出して肥料を製造する住友肥料製造所として設立されました。石油化学、機能材料、情報電子化学、農薬、医薬品が主軸です。サウジ・アラムコと組んで世界最大級の石油コンビナート(ラービグプロジェクト)を運営しています。機能性化学の分野では、偏光板で日東電工と並び、世界大手の1角となっています。また、メチオニンにも強みがあります。農薬の分野では、バイエル、BASF、コルテバ、シンジェンタのビッグ4に次ぐ準大手のポジションです。アクリル樹脂原料(MMA)は三菱ケミカルと双璧です。持分法子会社の住友精化で高吸水性樹脂事業を行っています。さらに詳しく

LGグループ

LGグループは1952年にク・インフェ氏によって設立された韓国を代表する財閥グループです。1958年にLuckyとGoldStarが経営統合をして設立されました。電機事業、化学事業、通信事業が3本柱です。子会社は、家電メーカーのLGエレクトロニクス、電子部品の製造を手掛けるLGイノテック、液晶ディスプレイを手掛けるLGディスプレイ、総合化学メーカーのLG化学など多岐にわたります。さらに詳しく

杉杉集団について

杉杉集団(シャンシャン)は、1992年に設立された繊維を発祥とする中国のコングロマリットです。2009年に伊藤忠商事が出資を行いました。正極材については戸田工業との合弁事業で展開しています。電池材料分野では、正極材以外にも負極材、電解液を手掛けています。2020年にLGから偏光板事業を買収しました。アウトレット、太陽光や病院事業も展開しています。さらに詳しく

サムスンSDI

Samsung(サムスン電子)は、韓国を代表する総合電機メーカーです。スマホ、半導体、テレビ、白物家電など、最終商品まで手掛けていることが強みです。垂直統合型の半導体チップメーカーとして、DRAM、NAND型フラッシュメモリ、SSDの自社製造を手掛けています。また半導体受託生産も行っております。最終製品のスマホやテレビにも強みを持ちます。OLEDや液晶パネルの製造はサムスンディスプレイ、リチウムイオン電池はサムスンSDI、電子部品はサムスン電気、造船はサムスン重工、バイオ製薬の製造はサムスンバイオロジックスで手掛けています。2016年には車載音響機器大手のハーマンを買収しました。さらに詳しく

ベンキューマテリアルズ(BenQ Materials)

1998年に設立された台湾に本拠をおく偏光フィルムメーカーです。

誠美材料(Cheng Mei Materials Tech、チェンメイマテリアルズテック)

台湾の化学大手奇美グループに属する偏光板メーカーです。液晶ディスプレイ(TFT-LCD)パネルを製造しています。

3M

1902年に設立された米国に本拠を置く世界的な化学素材メーカーです。3MとはMinnesota Mining & Manufacturing Co.の略です。事業は大きく工業用品(研磨剤や接着剤、電気製品)、輸送機向け部品(テープやフィルム類)、ヘルスケア(呼吸器、聴診器)、消費財(文房具など)に分かれます。
個別製品では、セロハンテープを発明し、Scotchブランドで展開しています。付箋はポストイット(Post It)ブランドで展開しています。接着剤分野にも強みを持ちます。聴診器ではLittmannブランドに強みを持ちます。さらに詳しく

富士フイルム

富士フイルムは、1934年に大日本セルロイドの写真フイルム事業がスピンオフして誕生した会社です。写真フイルムでは長らく世界最大級の会社でしたが、カメラのデジタル化やスマホ化が加速度的に進展した結果、フイルム技術を転用することが可能な医薬品・医療機器・ドキュメンテーションといった分野へ事業転換を進めています。デジタルカメラはコンパクトカメラやインスタントカメラに注力しています。
かつての世界を席巻した写真フイルムという成功の罠にはまらず、事業構造の転換を果たしつつあることは、大企業の成長戦略の成功事例として数多くケーススタディ化されています。さらに詳しく

参照したデータの詳細情報について


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