偏光板業界の世界市場シェアの分析

偏光板業界の世界シェアと市場規模の情報について分析をしています。日東電工、住友化学、LG化学等の大手偏光板メーカーの動向も掲載しています。

偏光板業界の世界市場シェア

調査会社テクノ・システム・リサーチによれば、2019年の生産量ベースの同業界の市場規模は、1位住友化学、2位LG化学、3位日東電工、4位サムスンSDIです。

市場規模

また市場シェア2位のLG化学の偏光板売上高から、全体の2019年の偏光板市場規模を逆算すると、66億ドルとなります。また、矢野経済研究所によれば、2020年の同業界の生産量は56,260万㎡です。

偏光板の部材
偏光板の部材には、TACフィルム(保護フィルム)、PVAフィルム、位相違フィルムがあります。TACフィルムは、元々は写真フィルム向けに使われたフィルムです。PVA偏光フィルムの吸湿性や強度を保護・支持する用途で活躍しました。富士フィルムとコニカミノルタが大手です。PVAはポリビニルアルコールの略で、水溶性の樹脂。この樹脂をヨウ素で加工することで、偏光板の主要素材であるPVAフィルムとなります。クラレと日本合成化学(三菱ケミカル傘下の化学会社です。)が大手です。位相違フィルムは、波長分散特性を利用して偏光性を調整します。JSRと日本ゼオンが大手です。

業界関連書籍
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偏光板業界の動向

日東電工
日本を代表する液晶用光学フィルムメーカーです。偏光板だけでなく、半導体ウエハ保護フィルムや熱剥離シート等の分野でも強みがあります。

住友化学
日本を代表する総合化学メーカーです。偏光板では日東電工と並ぶ2強です。

LG化学
韓国最大級の総合化学メーカー。中国での偏光板分野の大型投資を行っていましたが、2020年に中国の杉杉集団とLG化学が設立した合弁会社(杉杉集団70%、LG化学30%)へ事業を売却しました。液晶パネルの上流工程である部材でも中国の影響力が強まりつつあります。2018年度の偏光板の売上高は1兆6000億ウォンです。

杉杉集団について

杉杉集団(シャンシャン)は、1989年に設立された繊維を発祥とする中国のコングロマリットです。2009年に伊藤忠商事が出資を行い、正極材については戸田工業との合弁事業で展開しています。電池材料分野では、正極材以外にも負極材、電解液を手掛けています。2020年にLGから偏光板事業を買収しました。アウトレット、太陽光や病院事業も展開しています。

サムスンSDI

Samsung(サムスン電子)は、韓国を代表する総合家電メーカーです。スマホ、半導体、テレビ、白物家電など、最終商品まで手掛けていることが強みです。垂直統合型の半導体チップメーカーとして、DRAM、NANDフラッシュメモリ、SSDの自社製造を手掛けています。最終製品のスマホやテレビにも強みを持ちます。OLEDや液晶パネルの製造はサムスンディスプレイ、リチウムイオン電池はサムスンSDI、電子部品はサムスン電気、造船はサムスン重工、バイオ製薬の製造はサムスンバイオロジックスで手掛けています。2016年には車載音響機器大手のハーマンを買収しました。

ベンキューマテリアルズ(BenQ Materials)
1998年に設立された台湾に本拠をおく偏光フィルムメーカーです。