ファストフードや飲食店の世界市場シェアの分析

ファストフードや飲食店の世界市場シェアと市場規模の情報について分析をしています。マクドナルド、ヤム・ブランズ、スターバックス、レストランブランズといった世界大手ファストフード会社の概要や動向も掲載しています。

【市場シェア】

ファストフードや飲食店の各社2023年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2023年のファストフードや飲食店業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はスターバックス、2位はマクドナルド、3位はヤム・ブランズとなります。⇒参照したデータの詳細情報

ファストフードや飲食店の世界市場シェアと業界ランキング(2023年)

順位 Company name(English) 会社名 市場シェア
1位 Starbucks スターバックス 4.17%
2位 McDonald’s マクドナルド 2.95%
3位 Yum! Brands ヤム・ブランズ 0.82%
4位 Restaurant Brands International レストラン・ブランズ・インターナショナル 0.81%
5位 ZENSHO ゼンショー 0.69%
6位 Haidilao ハイディラオ 0.67%
7位 Domino’s Pizza ドミノピザ 0.52%
8位 Jollibee ジョリビー 0.48%
9位 SKYLARK すかいらーく 0.31%
10位 Wendy’s ウェンディーズ 0.25%
11位 Doctor’s Associates ドクター・アソシエイツ 0.11%
12位 Inspire Brands インスパイヤーブランズ 0.07%
ファストフードや飲食店の世界市場シェアと業界ランキング(2023年)©2024 Deallab

ファストフードと飲食店の世界シェア(2023年)©2024 Deallab

1位はスターバックスで、米国事業の好調により全地域セグメントの中で過去最高の売上高を達成しました。全世界の店舗数は38,000店以上となり、海外店舗は20,000店を超えています。ポータブルコールドフォーマーを全米直営店に導入し、生産性を向上させ、従業員の負担を軽減しながら、冷たい飲料の需要に応え続けています。

2位はマクドナルドです。メニューの価格を引き上げ、マーケティングやプロモーションの効果と、デジタルおよびデリバリーでの継続的な成長がシェアを伸ばした要因となりました。

3位はヤム・ブランズで、ケンタッキーフライドチキンやPizzaHatなどのブランドを展開しています。グローバルで4,700を超える新店舗をオープンし、アプリによる注文などデジタル販売の売上を伸ばしています。

5位には日本大手の外食産業グループ、ゼンショーがランクインしました。すき家、なか卯、ココス、ビッグボーイ、ジョリーパスタ、はま寿司などの様々なブランドを展開しています。カテゴリー別では牛丼が好調で、新規出店数は444店舗となり、海外への出店も積極的に推進しています。

【市場規模】

当データベースでは、調査会社等の公表データを参考にし、ファストフードや飲食店業界の2023年の世界市場規模を8,637億ドルとして市場シェアを計算しております。参考にしたデータは以下の通りです。

調査会社のIMARCによると、2023年の同業界の市場規模は8,637億ドルです。2032年にかけて年平均4.45%で成長し、同年には1兆2,776億ドルへと規模が拡大すると予測しています。⇒参照したデータの詳細情報

市場規模 成長率見込み
2023年 8637億ドル
2032年 12,776億ドル 47.92%
ファストフード業界の市場規模 ©2024 Deallab

ファストフード業界の市場規模 ©2024 Deallab

さらに詳しく業界を理解するためのお薦め書籍と関連サイト

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図解入門業界研究 最新外食業界の動向とカラクリがよ~くわかる本
外食業界でM&Aや再編対象となる会社の分析
スーパーマーケット・ハイパーマーケットの世界市場シェアの分析

M&Aの動向

2019年 マクドナルドが顧客体験向上のためDynamicYieldを買収
2019年 マクドナルドが音声AIシステムを手掛けるスタートアップApprenteを買収
2021年 ジョリビーがビーン&ティーリーフを買収
2021年 ジョリビーが添好運を完全買収
2021年 ヤム・ブランズがDragontailを買収
2021年 ヤム・ブランズがTictukTechnologiesを買収
2023年 ゼンショーがロッテリアを買収
2024年 レストラン・ブランズ・インターナショナルがキャロルズ・レストラン・グループを完全買収
2024年 ジョリビーが韓国のコンポーズコーヒーを買収

【会社の概要】

Starbucks(スターバックス)

1971年にシアトルで設立された国際的なコーヒーチェーンで、現在は世界中に30,000以上の店舗を展開しています。店内飲食やテイクアウト、ドライブスルー、デリバリーサービスを提供しています。環境への取り組みとして、持続可能なコーヒー調達や再利用可能なカップの推奨などを行っています。最近では、デジタル戦略としてモバイルアプリやオンライン注文、リワードプログラムの拡充、新製品としてプラントベースドリンクや地域限定のスペシャルティコーヒーを展開しています。さらに詳しく

McDonald’s(マクドナルド)

1995年にアメリカで設立されたファーストフードチェーンの一つです。約120ヵ国で39,000以上の店舗を展開しており、各国の文化や顧客ニーズに合わせたメニューを提供しています。迅速なサービスと手軽に食べられるメニューが特徴で、標準化された品質と味を提供することで、世界中で広く親しまれています。

Yum! Brands(ヤム・ブランズ)

Yum! Brands(ヤム・ブランズ)は、1997年にアメリカで設立された世界有数の外食チェーンを運営する企業です。ケンタッキーフライドチキン、PizzaHut、TacoBellなどの主要ブランドを通じて、多様なファストフードメニューを提供し、世界中で広く愛されています。

Restaurant Brands International(レストラン・ブランズ・インターナショナル)

2014年にBurgerKingとTimHortonsの合併により設立された、複数の大手ファストフードチェーンを傘下に持つカナダの多国籍企業です。世界中に約27,000以上の店舗を展開しており、多くの店舗がフランチャイズによって運営されています。地域ごとのニーズに応じた新メニューの開発や、近年ではオンライン注文、モバイルアプリの導入などに力を入れています。

ZENSHO(ゼンショー)

日本を拠点とする大手外食産業グループです。すき家、なか卯、ココス、ビッグボーイ、ジョリーパスタ、はま寿司などの多様な飲食ブランドを運営し、国内外に広く展開しています。こうした多様なブランドポートフォリオを持つことで、幅広い顧客層に対応し、アジアを中心に海外展開も積極的に行っています。

Haidilao(海底捞、ハイディラオ)

1994に設立された中国を拠点とする国際的な火鍋チェーンで、顧客が自分で食材を鍋で煮て食べる形式で、スープの種類や具材の選択肢が豊富です。丁寧な接客や無料のネイルサービスや靴磨き、待ち時間中のスナック提供など、卓越したサービスを提供しています。中国国内に多くの店舗を持ち、アジア、ヨーロッパ、北アメリカなどにも進出しています。

Domino’s Pizza(ドミノピザ)

1960年に設立されたアメリカのピザチェーンで、宅配ピザ市場において主要な地位を確立しています。です。デリバリーとテイクアウトを主な事業内容とし、約90ヵ国で17,000以上の店舗を展開しています。近年では、AIと機械学習を活用した注文予測や、ドローンによるデリバリー実験などのデジタルイノベーションに注力しています。

Jollibee(ジョリビー)

Jollibee(ジョリビー)は、フィリピン発祥の国際的なファストフードチェーンで、特にフラインドチキンとハンバーガーが人気です。フィリピンの文化を味に取り入れ、子供向けメニューとプレイエリアを備えた店内により、ファミリーに愛されています。M&Aにも積極的で、新たな事業領域への拡大を推進しています。

SKYLARK(すかいらーく)

日本を中心に展開する大手外食産業グループです。ガスト、バーミヤン、ジョナサン、Denny’sといったブランドを日本国内で展開しています。幅広いブランドポートフォリオを持つことで、和食や洋食、中華などの多彩な料理を提供しています。価格帯が手頃で、ファミリーに人気です。日本国内において強い店舗網を持ち、特に都市部や道路沿いに集中して展開しています。

Wendy’s(ウェンディーズ)

Wendy’s(ウェンディーズ)は、アメリカを拠点とするファストフードチェーンで、特にハンバーガーとチキンサンドイッチで知られています。アメリカ国内を中心に、約30ヵ国で6,500以上の店舗を展開しています。高品質な料理と多様性、持続可能な経営に焦点を当てたファストフードチェーンとして、世界的に認知されています。

Doctor’s Associates(ドクター・アソシエイツ)

Doctor’s Associates Inc. は、サンドイッチチェーン「Subway(サブウェイ)」の運営会社であり、1965年にフレッド・デリュカ氏と物理学博士であるピーター・バック氏によって設立されました。当初、デリュカ氏が学費を稼ぐためのサンドイッチショップとして「Pete’s Super Submarines」という名称でスタートしましたが、その後「Subway」にブランド名を変更し、1974年からフランチャイズ展開を始めました​
本社はアメリカのコネチカット州ミルフォードに位置しており、世界100カ国以上で営業しているSubwayの各店舗は、低価格でカスタマイズ可能なサンドイッチやサラダ、朝食アイテムなどを提供しています。また、オンライン注文やケータリングサービスも提供し、フランチャイズの成長を支援するためのトレーニングやサポートも行っています
2023年、Doctor’s Associates Inc. はプライベートエクイティ会社Roark Capitalによって買収され、新たな戦略のもとで成長を目指しています。

Inspire Brands(インスパイヤーブランズ)

Inspire Brands(インスパイヤーブランズ)は、2018年にアメリカで設立され、Arby’s、Buffalo Wild Wings、Sonic Drive-Inn複などの数の人気ファストフードブランドを保有しています。その多くのブランドが国際的に認知されていますが、主にアメリカ国内に焦点を当てており、店舗の展開はまだ北米市場に集中しています。

Dunkin’ Brands(ダンキンブランズ)

米国の蒸留酒メーカーのアライドドメクが仏ペルノリカードに買収された後、アライドドメク傘下のダンキン・ブランズを投資ファンドのべインキャピタル等が買収して独立しました。現在は上場会社としてドーナツチェーンのダンキン・ドーナツとアイスクリームチェーンのBaskin-Robbins(バスキン・ロビンズ、日本だとサーティーワンアイスクリーム)を展開しています。

参照したデータの詳細情報について


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