Tyson Foods（タイソン・フーズ）は、1935年北米に設立された世界最大手の食肉加工会社です。鶏肉、牛肉、豚肉を万遍なく手掛けています。2001年に当時世界最大手の牛肉加工会社の米IBS（アイビーエス）を買収しました。また、2017年にはアドバンスピエール・フーズを買収し、加工食品事業も強化しています。
2019年度
売上高は42,405百万ドルで、前年度比6%増となりました。営業利益は2,770百万ドルになりました。営業利益率は7%になりました。平均販売価格低下によりマイナスの影響を受けましたが、販売量の増加により増収となりました。
2020年度
売上高は43,185百万ドルで、前年度比2%増となりました。営業利益は3,008百万ドルになりました。営業利益率は7%になりました。売上の増加は主に、平均販売価格の上昇によるものです。営業利益の増加は、牛肉および豚肉部門が好調で、鶏肉および加工食品の減益を相殺した為です。
2021年度
売上高は47,049百万ドルで、前年度比9%増となりました。営業利益は4,396百万ドルになりました。営業利益
メントの平均販売価格の上昇によるものです。牛肉セグメントの好調な業績とペット用おやつ事業の売却益は、鶏肉および豚肉部門の営業利益の減少によって部分的に相殺されました。
2022年度
売上高は53,282百万ドルで、前年度比13%増となりました。営業利益は4,410百万ドルになりました。営業利益率は8%になりました。売上の増加は主に平均販売価格の上昇と、2021年度の売上減少として認識された545万ドルの引当金損失分がプラスとなったためです。平均販売価格の上昇は主に、現在のインフレ環境と、人件費、貨物輸送、家畜、飼料原料、その他の投入コストなどの急速に上昇したコストを回収するためのものです。営業利益は、鶏肉の業績改善が牛肉、豚肉、調理食品部門の営業利益の減少で相殺されたため、若干増加しました。
2023年度
売上高は52,881百万ドルで、前年度比1%減となりました。営業利益は395百万ドルの赤字になりました。売上の減少は主に、牛肉および豚肉部門の販売量の減少と鶏肉および豚肉部門の平均販売価格の低下によるものですが、鶏肉部門の販売量の増加によって部分的に相殺されました。加工食品セグメントを除くすべてのセグメントで営業利益が減少し、さらに、781百万ドルののれん減損、322百万ドルの工場閉鎖費用などにより赤字となりました。
タイソンフーズの業績推移
2024年第1四半期（10ー12月）
売上高は13,319百万ドルになりました。営業利益は231百万ドル、営業利益率は2%になりました。
タイソンフーズの四半期業績推移
希薄化後EPSは前年度比121%減の-1.87ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比5%増の1.94ドルになりました。
タイソンフーズのEPS・１株配当・配当性向の推移（四半期）
セグメントは、牛肉、豚肉、鶏肉、加工食品に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
タイソンフーズの売上構成（2023年度）
食肉の中では、牛肉が最も規模が大きく、鶏肉、豚肉と続きます。
牛肉
飼育された牛の食肉加工を行います。 製品は国内で食品小売業者、食品サービス代理店、レストラン経営者、ホテルチェーン、学校、医療施設、軍やその他の非営利食品サービス施設に販売されているだけでなく、国際輸出市場にも販売されています。 このセグメントには、皮革や各種肉などの特殊製品の販売や、サプライチェーンを通じて製品を運ぶ物流業務も含まれます。
豚肉
飼育された豚の食肉加工を行います。製品は国内で食品小売業者、食品サービス代理店、レストラン経営者、ホテルチェーン、学校、医療施設、軍やその他の非営利食品サービス施設に販売されているだけでなく、国際輸出市場にも販売されています。 このセグメントには、皮革や各種肉などの特殊製品の販売や、サプライチェーンを通じて製品を運ぶ物流業務も含まれます。
鶏肉
鶏の飼育と食肉加工や、生鮮・冷凍・鶏肉の原料仕入れ、特産品の販売などの国内事業が含まれます。鶏肉製品には、主にパン粉をまぶしたチキンストリップ、ナゲット、パティ、その他のすぐに調理できる、または完全に調理された鶏肉の部位が含まれます。製品は国内で食品小売業者、食品サービス代理店、レストラン経営者、ホテルチェーン、学校、医療施設、軍やその他の非営利食品サービス施設に販売されているだけでなく、国際輸出市場にも販売されています。 このセグメントには、皮革や各種肉などの特殊製品の販売や、サプライチェーンを通じて製品を運ぶ物流業務も含まれます。
加工食品
冷凍および冷蔵食品の製造および販売に関連する業務と、サプライチェーンを通じて製品を運ぶ物流業務が含まれます。このセグメントには、Jimmy DeanR、Hillshire FarmR、Ball ParkR、WrightR、State FairR などのブランドが含まれます。
取り扱う食肉の種類拡大や補完性、もしくは下流領域の強化に向けたM＆Aを行っています。
2001年
IBSを買収
2013年
Don Julio Foodsの買収
2014年
総菜を提供するHillshire Brandsの買収
2017年
フードコートや小売店にサンドウィッチを提供する AdvancePierre の買収アドバンスピエール・フーズを買収
2017年
ステーキサンドウィッチを提供する Original Philly Holdings の買収を完了
2018年
オーガニックチキンブランドで有名な Tecumseh Poultry の買収を発表
2018年
鶏肉、牛肉、魚、豚肉をファストフードチェーンのほか、小売店やコンビニエンスストアへ供給する Keystone を買収
2019年
生鮮肉と冷凍肉を提供し、特に鶏肉と豚肉製品に重点を置く食肉加工業者 BRF のタイと欧州の工場の買収を完了
2021年
ペット用おやつ事業を General Mills へ売却
2023年
ソーセージやベーコン、およびサンドウィッチを製造・販売する Williams Sausage の買収を完了
