万州国際(WHグループ)は、中国で生鮮豚肉の卸売りのほか、ソーセージなどの加工品を製造・販売する食肉加工会社です。2013年にアーマーやファームランドといったブランドで有名な米国大手豚肉加工会社のSmithfield Foods(スミスフィールド・フーズ) を買収、2019年にはポーランドのピニ・ポロニアに出資、2021年にはスロバキアとハンガリーに加工拠点などを持つメコムグループを買収し、欧米でのグローバル展開を加速しています。2014年に香港証券取引所に上場しました。
業績推移(年次)
2021年度
売上高は前年度比6.66%増の27,293百万ドルになりました。営業利益は前年度比25.87%増の1,805百万ドルになりました。ハムやソーセージなど加工品の販売が中国と米国で好調だったことが主因です。

業績推移(四半期)
2022年前期(1-6月)
売上高は前年同期比0.50%増の13,398百万ドルになりました。営業利益は前年同期比20.68%増の1,237百万ドルになりました。営業利益率は9.23%になりました。
2021年後期(7-12月)
売上高は前年同期比6.52%増の13,962百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-5.34%の780百万ドルになりました。需要は増加していますが、物流費や飼料価格の増加によって減益になりました。

万州国際の半期業績推移
EPS成長
業績の回復を反映して、2021年度の希薄化後EPSは増加しています。

売上構成
豚肉と食肉加工が主要セグメントになっています。
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M&A(合併買収)
- 2013年 米国のスミスフィールド・フーズの買収
- 2019年 ポーランドピニ・ポロニアに出資
- 2021年 スロバキアのメコムグループを買収
双匯国際のスミスフィールド・フーズ買収について
- 2013年、中国の大手食肉加工メーカーの双匯国際(Shuanghui International、現WH Group(万洲国際))が、米国の大手食肉加工メーカーのスミスフィールド・フーズを買収
- 買収総額は47億ドル。株価終値に対して約31%のプレミアム
- 双匯国際は筆頭株主がシンガポールのソブリンファンドのテマセクやその他投資ファンドが投資するCDH Investment
- 双匯国際の買収におけるシナジーは以下の通り
- スミスフィールドの高品質な食肉の中国での流通拡大
- スミスフィールドの品質管理ノウハウ獲得による米国・中国以外の国際展開
- スミスフィールドの買収直前の業績は売上高132億ドル、営業利益5億ドルと堅調でしたが、営業利益は前年比で30%減少
株主構成
職職員の持株会であるRise Grand Groupが筆頭株主になっています。