鉄道会社の世界市場シェアの分析

鉄道会社の世界シェアと業界ランキングや鉄道業界の市場規模について分析をしています。ドイツ鉄道、フランス国鉄、ユニオン・パシフィック、JR、中国鉄路、ロシア鉄道、インド国鉄といった鉄道会社の概要や動向も掲載しています。

市場シェア

鉄道会社の2020年度の売上高(⇒参照したデータの詳細情報)を分子に、後述する市場規模を分母にして、2020年の鉄道運行業界の市場シェアを簡易に算出すると、1位は中国国家鉄路集団、2位はドイツ鉄道、3位はフランス国鉄となります。

2020年の鉄道会社の市場シェアと業界ランキング

  • 1位 中国国家鉄路集団 36.33%
  • 2位 ドイツ鉄道 10.22%
  • 3位 フランス国鉄 7.68%
  • 4位 ロシア国鉄 6.81%
  • 5位 インド国鉄 5.67%
  • 6位 BNSF電鉄 4.46%
  • 7位 ユニオンパシフィック 4.16%
  • 8位 JR東日本 3.54%
  • 9位 ファーストグループ 2.33%
  • 10位 CSX 2.24%
  • 11位 ノーフォークサザーン 2.09%
  • 12位 東急 1.88%
  • 13位 JR西日本 1.80%
  • 14位 トランスデブ 1.74%
  • 15位 JR東海 1.65%
  • 16位 ニューヨーク州都市交通 0.92%

鉄道会社の市場シェア(2020年)
鉄道会社の市場シェア(2020年)

鉄道会社の売上高世界1位は、中国国家鉄路集団です。中国の旧鉄道省の流れを組みます。高速鉄道網拡充に向け積極的に設備を行なっていますが、負債額も膨らんでいます。2位はドイツ鉄道です。鉄道旅客及び貨物でドイツ国内を独走します。3位にはフランスの国鉄であるSNCFがランクインしています。旅客輸送や貨物輸送などに加え、フランス国外での公共交通機関の運行も担っています。

8位には日本からJR東日本が入っています。旅客輸送の割合が大きいJR東日本は新型コロナウィルスによる移動制限が影響し、前年4位から大幅にランクダウンです。4位と5位は、それぞれ国営のロシア鉄道とインド国鉄が入っています。旅客輸送よりは貨物輸送の割合が大きく、伝統的に鉄道輸送が強い両国の傾向を反映しています。6位と7位は米国の貨物輸送大手であるBNSF電鉄とユニオンパシフィックになっています。

1位 中国国家鉄路集団/China State Railway Group Company
2位 ドイツ鉄道/Deutsche Bahn
3位 フランス国鉄/SNCF
4位 JR東日本/JR East
5位 ロシア国鉄/Russian Railways
6位 インド国鉄/Indian Railways
7位 BNSF電鉄/BNSF Railway
8位 ユニオンパシフィック/Union Pacific
9位 JR東海 /JR Central
10位  ニューヨーク州都市交通/Metropolitan Transportation Authority
11位  JR西日本
12位  CSX
13位  ノーフォークサザーン/Norfolk Southern
14位  ファーストグループ/FirstGroup
15位  ヴェオリア輸送/Veolia Transdev

市場規模

当サイトでは、2020年の鉄道輸送業界(旅客輸送と鉄道貨物運輸の合計)の市場規模を4686 億ドルとしています。参照した情報は以下の通りです。調査会社のリサーチアンドマーケットによると2020年の同業界の市場規模は4686億ドルです。2025年にかけて5.1%の成長を見込みます。⇒参照したデータの詳細情報

世界の主要な鉄道会社の動向

Deutsche Bahn(ドイツ鉄道、DB、ドイチェ・バーン)

1994年に西ドイツ鉄道と東ドイツ鉄道が経営統合して誕生したドイツ政府傘下の鉄道会社です。子会社に運輸大手のDBシェンカーやバス事業を中心に海外での輸送事業を行う英Arriva (アリヴァ)を所有しています。

ドイツ鉄道の事業構成
出所:同社アニュアルレポート

SNCF (フランス国有鉄道、Société Nationale des Chemins de fer Français)

フランス政府傘下の国有鉄道です。子会社のKeolis(ケオリス)を通じ海外での輸送事業の展開も行っています。

SNCFのグループストラクチャー
出所:同社公表資料

Union Pacific(ユニオン・パシフィック)

米国の西部を地盤とする米国最大級の民間鉄道会社です。米国は旅客輸送を政府傘下のアムトラック(Amtrak)が独占をしており、主に鉱物や農作物等の貨物輸送事業を展開しています。同地域を地盤とする競合鉄道会社にはバフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ傘下のBNSF電鉄もあります。

バークシャー・ハサウェイとは

バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)は、オマハの賢人ウォーレン・バフェット氏率いるコングロマリットです。元々は1888年に設立された綿紡績業の会社でした。1960年代にウォーレン・バフェット氏が支配権を獲得、現在は保険(GEICO)・再保険事業(ジェネラル・リー )、鉄道、ガス電力、各種製造業等を幅広く展開しています。同社の株式は、ウォーレン・バフェット氏が議決権の30%程度を保有しています。
保険事業は、1996年に買収をしたGEICO(Government Employees Insurance Company、公務員保険会社)を軸に損害保険を展開しています。保険業界の世界シェアでは世界最大級の規模を誇ります。再保険事業は1998年に買収をしたジェネラル・リー を軸に損害再保険、生命再保険の事業を展開しています。再保険業界の世界シェアでは上位に位置づけられています。鉄道事業は2009年に買収をしたBNSF鉄道(バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道)にて、米国大陸横断鉄道事業を展開しています。米国最大の鉄道会社であるUnion Pacific(ユニオン・パシフィック)と競合をしていますが、鉄道業界の世界シェアランキングでみると、BNSF鉄道は上位には位置しておりません。同分野では、貨車リース大手のユニオン・タンク・カー(Union Tank Car)も傘下に保有し、世界市場シェアでは上位に位置します。建材事業は2001年に買収したJohns Manville(ジョンズ・マンビル)を中心に建材事業を展開しています。特に不織布業界では世界シェアランキングの上位に位置します。食品事業は2013年に3Gキャピタルと共同買収をしたケチャップ・缶詰大手の現クラフト・ハインツを軸に展開しています。2015年に流転の運命を背負ったクラフトフーズと経営統合は、食品業界の世界シェアランキング、調味料業界の世界シェアランキング、スープ業界の世界シェアランキング、缶詰業界の世界シェアランキングでは上位メーカーです。
超硬工具・タングステン事業では、旧東芝タンガロイを傘下に持つIMCインターナショナルが世界シェアランキングの上位に位置します。バークシャー・ハサウェイはその他に、エネルギー事業、繊維事業、運送業、小売業等を展開する会社を傘下に持ちます。

1996年 損害保険会社のGEICOを買収
1996年 飛行機及び船舶の操縦者の訓練学校のFlightSafety Internationalを買収
1998年 再保険会社のジェネラル・リーを買収
2001年 カーペット世界大手のShaw Industriesを買収
2001年 輸送機器のリース・レンタルのXTRAを買収
2003年 住宅メーカーのクレイトン・ホームズを買収

CSX

米国の東部を地盤とする民間鉄道会社です。貨物輸送事業を展開しています。同じく東部を地盤とするノーフォーク・サザン(Norfolk Southern)と競合しています。

JRグループ

旧国鉄が民営化されて誕生しました。JR東日本、西日本、東海、北海道、九州、四国が地域毎に鉄道運営を行っています。貨物輸送はJR貨物が国内全域で行っています。

東急

五島慶太氏によって設立された関東の南部を地盤とする私鉄グループです。

Transdev SA(トランスデブ)

ヴェオリア・エンバイロメント傘下の交通事業会社とフランス預金供託公庫傘下の交通事業会社が経営統合して誕生しました。交通事業の海外展開に積極的で、フランス、ドイツ、米国、オーストラリアなどで、電車、路面電車、バス、救急車、学校の交通手段、フェリーを運行しています。

トランスデブの提供する輸送サービス
出所:同社ホームページ

FirstGroup(ファーストグループ)

イギリスの大手バス・鉄道運営会社です。出自は国営バス運営会社です。民営化とともに鉄道分野に参入しました。海外展開にも積極的で、アイルランドやドイツ等でも交通事業を展開しています。

中国国家鉄路集団(China State Railway Corporation)

2013年に旧鉄道部が改組され設立されました。国有企業として中国全土の鉄道運輸を行っています。

ロシア鉄道

2003年にロシア連邦運輸通信省の鉄道事業を承継して誕生しました。ロシア全土の鉄道運輸を担っています。貨物輸送が主力となっています。

インド国鉄(Indian Railways)

1951年に実質的に組成されたインド鉄道局傘下の国有鉄道会社です。運行開始は1853年からで、日本よりも歴史の長いアジア最古の鉄道です。総延長が6万8千キロメートル超と世界4位の長さかつ百万人超の従業員が所属するインド最大級の企業体です。貨物及び旅客輸送を行っています。伝統的にインドは鉄道運輸が重視されています。貨物事業は黒字ですが、旅客事業は赤字となっています。鉄道車両の老朽化が進んでいます。

参照したデータの詳細情報について


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