ガラス業界

板ガラスと液晶ガラスの世界市場シェア、市場規模や業界ランキングの情報を分析しています。旭硝子、サンゴバン、日本板硝子、コーニング等の世界大手のガラスメーカーの動向も掲載しています。

板ガラス業界の市場シェア

「板ガラスメーカーの世界売上高ランキング(2020年版)」の売上高の情報と2019年の板ガラス業界の世界の市場規模と推計されている約1158億ドルを用いて、世界市場シェアを計算すると、1位は日本のAGC、2位はフランスのサンゴバン、3位は米ガーディアングラス(コーク・インダストリーズ)となります。

1位 旭硝子(AGC) 6.0%
2位 Saint Gobain(サンゴバン) 5.2%
3位 Guardian Glass(ガーディアングラス) 4.8%
4位 日本板硝子 4.5%
5位 Fuyao Glass(福耀集团) 2.4%
6位 Vitro(ヴィトロ) 1.7%
7位 Taiwan Glass Industry Corporation(台玻集團) 0.9%
8位 Sisecam Group(シセジャム) 0.7%

2019年の市場シェアトップ2は不動のAGC(旭硝子)とフランスのサンゴバンです。前者は自動車用ガラスに強く、後者は建材用ガラスに強みを持ちます。3位のガーディアングラスは、米国の非公開コングロマリット大手であるコークインダストリーズに買収され、今後一層の規模拡大を模索する可能性があります。4位にはAGCのライバルである日本板硝子となっています。英ピルキントンとともに板ガラス分野の更なる成長を模索しています。5位は中国の福耀です。中国国内の旺盛な自動車向けガラスの需要を追い風に、トップ5入りを狙っています。
6位はメキシコのヴィトロで、近年積極的な買収で成長しています。7位は台湾ガラス、8位はトルコのガラス総合メーカーのシセジャムです。

市場規模

Grand View Researchによれば2019年の板ガラス業界の世界の市場規模は約1158億ドルと推計されています。
The global flat glass market size was valued at USD 115.8 billion in 2019 and is expected to witness

板ガラスと液晶ガラスの特徴

板ガラスは主として建築用や自動車用の窓などに広く利用されています。ガラス材料→溶解窯→板ガラス→建築や自動車用ガラスに加工という製品化までの流れがあります。

液晶ガラスは、液晶ディスプレイの基板として利用されています。薄さや精度面で高い技術が要求されます。

ガラス業界の主要企業

旭硝子

日本を代表する板ガラス会です。仏サンゴバンと首位を競っています。液晶用ガラスにも強みを持ちます。ディスプレイ用特殊ガラス(Dragontrail®)は有名です。近年ライフサイエンス分野(バイオ医薬品原薬の製造開発受託等)への多角化を推進しています。

Saint Gobain(サンゴバン)

フランスに本拠を置く老舗板ガラス大手企業です。近年、断熱材、石膏ボード、モルタル等の建材事業分野への多角化を模索しています。

日本板硝子

旭硝子と双璧をなす板ガラス大手企業です。同業大手の英ピルキントン(Pilkington)を買収し更なる事業拡大を目指しています。

Guardian Glass(ガーディアン・グラス)

1932年創業の米板ガラス大手です。2016年にKoch Industries(コーク・インダストリーズ)が買収しました。

Farun Group(江苏华尔润)

中国に本拠を置く板ガラスメーカー大手です。近年シェアを拡大しています。

Fuyao Glass(福耀集团)

中国に本拠を置くガラス大手です。自動車用ガラスで近年存在感を示しています。2014 年に米 PPG の板ガラス事業を買収しました。

Sisecam Group (Turkey)

トルコに本拠を置くガラス製造会社です。板ガラス、ガラス食器、ガラス容器等を製造しています。同社は1934年の創業。従業員数は約 2 万 1000 人以上。150カ国でガラス製品の販売を行っています。同社ホームページによれば板ガラス生産は世界 5 位です。

Vitro(ヴィトロ)

メキシコに本拠をおくガラスメーカーです。2016年に米国の塗料大手PPGから板ガラス及びガラスコーティング事業を約7億5,500万ドル買収しました。2017年にはPittsburgh Glass Works (PGW)の自動車ガラス事業をLKQ Corporationから3億1,000万ドルで買収しています。

液晶ガラス業界の主要企業一覧

Corning(コーニング)

米国に本拠を置く液晶用ガラスで世界最大手級です。サムスンとの合弁会社(サムスン・コーニング・プレシジョン・マテリアルズ)の支配権を獲得しました。

なお、同社は以下の4つの分野で事業を展開しています。

ディスプレイテクノロジーズ(Display Technologies Segment)
同社が認識している主要競合会社はAGC(旭硝子)、日本電気硝子株式会社です。

光通信(Optical Communications Segment)
同分野における主要競合会社はCommScope(コムスコープ)やPrysmian Group(プリズミアングループ)です。

特殊素材(Specialty Materials Segment)
主要競合会社にはSchott,、AGC、日本電気硝子及びHeraeusです。

環境テクノロジー(Environmental Technologies Segment)
主要競合会社は日本ガイシ(NGK Insulators)及びイビデン(Ibiden)です。

日本電気硝子株式会社

液晶用ガラスで世界3強の一角です。NECより分離独立して誕生しました

AvanStrate(アヴァンストレート)

日本板硝子とHOYAの合弁会社として誕生した液晶ディスプレイ用ガラス基板メーカーです。米国を代表する投資ファンドのカーライル傘下に入った後、2017年にアニル・アガルワル氏率いるインドの複合企業のツインスター・オーバーシーズが買収しました。

伯恩光学(Biel Crystal)

中国に本拠を置くスマホ向けのガラスメーカーです。アップルへの納入実績があり品質面には定評があります。

ガラス業界の団体等
板硝子協会ホームページ

Glass for Europe

参考書
本ページを作成するにあたり、以下の書籍を参考にしております。

ガラスの科学 (おもしろサイエンス) [単行本]

特許情報分析(パテントマップ)から見た「ガラス業界10社〔2015年版〕」 技術開発実態分析調査報告書 (特許情報調査分析シリーズ/業界企業別) [大型本]

先端ガラスの産業応用と新しい加工 (新材料・新素材シリーズ) [大型本]

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