サフランの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Safran S.A (サフラン)はフランスに本拠を置く防衛・通信大手企業です。傘下のSnecma(スネクマ)にて民間及び軍用の航空機エンジンの製造を行っています。ナローボディー機ではGEと手を組んでいます。2018年に機内エンターテイメント、シート、機内食機器に強いゾディアックを買収しました。

業績推移

2019年度
売上高は25,395百万ユーロで、前年度比19%増となりました。営業利益は3,837百万ユーロになりました。営業利益率は15%になりました。航空機エンジンセグメントは、販売量もアフターサービス活動も好調で、売上は11%減少しました。航空・防衛・エアロシステムセグメントの売上は、ナセル、航空電子工学活動、着陸システムサポート活動が好調で 7% 増加しました。航空機内装セグメントは、シートおよび乗客ソリューション商品の販売が好調で、売上は9%増加しました。

2020年度
売上高は16,898百万ユーロで、前年度比33%減となりました。営業利益は927百万ユーロになりました。営業利益率は5%になりました。航空機エンジンセグメントは、販売量の減少と低調なアフターサービス活動の影響で、売上は36%減少しました。航空・防衛・エアロシステムセグメントは、販売量の減少により売上は25%減少しました。航空機内装セグメントは、全ての活動が低調で売上は40%減少しました。

2021年度
売上高は15,506百万ユーロで、前年度比8%減となりました。営業利益は864百万ユーロになりました。営業利益率は6%になりました。航空機エンジンセグメントは、販売量の減少により売上は1%減少しました。航空・防衛・エアロシステムセグメントは、ワイドボディ市場、特に787プログラムでの活動が低調に終わりました。航空機内装セグメントは、座席とキャビンの不調により、売上は20%減少しました。

2022年度
売上高は19,963百万ユーロで、前年度比29%増となりました。営業利益は2,043百万ユーロになりました。営業利益率は10%になりました。航空機エンジンセグメントは、民間アフターマーケット活動が好調で、売上は18%増加しました。航空・防衛・エアロシステムセグメントの売上は、すべての活動におけるアフターサービスが好調で11%増加しました。航空機内装セグメントにおいても、アフターサービスが好調で売上は25%増加しました。

2023年度
売上高は24,125百万ユーロで、前年度比21%増となりました。営業利益は2,798百万ユーロになりました。営業利益率は12%になりました。航空機エンジンセグメントは、CFM56のスペアパーツ販売及びLEAPエンジンの時間契約が主な要因となり、売上は27%増加しました。航空・防衛・エアロシステムセグメントの売上は、ナローボディーとワイドボディーの両方のプログラムに支えられ、17%増加しました。航空機内装セグメントの売上は33%増加し、四半期連続で30%を超える成長となっていますが、2019年の水準は23%下回っています。

ケリングの業績推移

ケリングの業績推移

業績推移(四半期)

2021年下半期(7ー12月)
売上高は8,737百万ユーロになりました。営業利益は708百万ユーロ、営業利益率は8%になりました。

2022年上半期(1ー6月)
売上高は8,675百万ユーロになりました。営業利益は876百万ユーロ、営業利益率は10%になりました。航空機エンジンセグメントは、CFM56のスペアパーツ販売が好調で、売上は前年同期比で20%増加しました。航空・防衛・エアロシステムセグメントは、アフターサービスが好調で売上は前年同期比で12%増加しました。航空機内装セグメントにおいては、座席とキャビンのアフターサービスが好調で、売上は前年同期比で30%増加しました。

2022年下半期(7ー12月)
売上高は11,288百万ユーロになりました。営業利益は1,167百万ユーロ、営業利益率は10%になりました。

2023年上半期(1ー6月)
売上高は11,129百万ユーロになりました。営業利益は1,349百万ユーロ、営業利益率は12%になりました。航空機エンジンセグメントは、CFM56のスペアパーツ販売及びアフターサービス活動が好調で、売上は前年同期比で34%増加しました。航空・防衛・エアロシステムセグメントは、アフターサービスが好調で売上は前年同期比で14%増加しました。航空機内装セグメントにおいてもアフターサービスが好調で、売上は前年同期比で39%増加しました。

2023年下半期(7ー12月)
売上高は12,996百万ユーロになりました。営業利益は1,449百万ユーロ、営業利益率は11%になりました。

ケリングの半期業績推移

ケリングの半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは8.07ユーロになりました。1株当たりの配当は前年度比63%増の2.2ユーロになりました。配当性向は27%になりました。

ケリングのEPS・配当額・配当性向の推移

ケリングのEPS・配当額・配当性向の推移

業績予想

2024年4月
2024年度第一四半期のレポートにて、2024年度通期の売上は27,400百万ユーロ、営業利益は4,000百万ドル近くを予定していると掲載されています。

売上構成

セグメントは、航空機エンジン、航空・防衛・エアロシステム、航空機内装に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

ケリングの売上構成(2023年度)

ケリングの売上構成(2023年度)

航空機エンジン
民間航空機、軍用機、ヘリコプター用のエンジンを航空機メーカーに供給しています。

航空・防衛・エアロシステム
航空関係においては、航空機安全システム (避難スライド、酸素マスクなど)、コックピット システム、流体管理システム (燃料、空気圧、油圧回路)を供給しています。防衛関係においては、民間、防衛、宇宙市場向けに、オプトロニクス、航空電子工学、ナビゲーション システム、戦術ドローン、電子機器、重要なソフトウェアのソリューションとアフターサービスを提供しています。

航空機内装
キャビン内装、乗客および乗員の座席、水および廃棄物管理システム、機内エンターテイメントシステム、および商用航空機の内装改修を、航空機メーカーと航空会社の両方へ提供しています。

M&A情報

2018年 機内エンターテイメント、シート、機内食機器を提供するZodiacを買収
2019年 Collins Aerospaceから電気機械システム事業を買収
2019年 航空機に使用される電流センサーの開発を行うNeelogyを買収
2022年 位置情報とナビゲーションシステムを専門とするOroliaを買収
2022年 宇宙分野向けの無線通信技術を専門とするSyrlinksを買収
2023年 航空宇宙、防衛、輸送、セキュリティシステム、などの開発・製造を行うThalesの航空電気システム事業を買収
2024年 金属パーツのHEHF(High Energy Hydro Forming )を専門とする3DMFを買収

EN