米国に上場するカーギル、ADM、ルイドレファスと並ぶ1818年に創業の穀物商社の大手です。長らくBunge家が支配する同族会社でしたが、2001年にニューヨーク証券取引所に上場を果たしました。事業部門は大きく5つにわかれ、大豆やとうもろこし等の取引を行うアグリビジネス部門、食用油やその製品を取り扱う食用油事業、製粉事業、製糖事業、肥料事業に分かれています。従業員数は3万人程度です。2010年代後半には資源商社大手であるグレンコアや同業のADMとの経営統合を検討もしていたと噂されています。
2019年度
売上高は前年度比10.06%減の41,140百万ドルになりました。営業利益は195.97%減の‐809百万ドルになりました。営業利益率は1.97%になりました。
2020年度
売上高は前年度比0.64%増の41,404百万ドルになりました。営業利益は276.39%増の1,427百万ドルになりました。営業利益率は3.45%になりました。
2021年度
売上高は前年度比42.87%増の59,152百万ドルになりました。営業利益は49.19%増の2,129百万ドルになりました。営業利益率は3.60%になりました。
2022年度
売上高は前年度比13.66%増の67,232百万ドルになりました。営業利益は8.64%増の2,313百万ドルになりました。営業利益率は3.44%になりました。
2023年度
売上高は前年度比11.44%減の59,540百万ドルになりました。営業利益は35.32%増の3,130百万ドルになりました。営業利益率は5.26%になりました。
2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比3.48%減の15,328百万ドルになりました。営業利益は828百万ドル、営業利益率は5.40%になりました。
2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比16.08%減の15,049百万ドルになりました。営業利益は945百万ドル、営業利益率は6.28%になりました。
2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比15.11%減の14,227百万ドルになりました。営業利益は598百万ドル、営業利益率は4.20%になりました。
2023年第4四半期(10ー12)
売上高は前年同期比10.35%減の14,936百万ドルになりました。営業利益は759百万ドル、営業利益率は5.08%になりました。
2024年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比12.47%減の13,417百万ドルになりました。営業利益は437百万ドル、営業利益率は3.26%になりました。
希薄化後EPSは前年度比41.48%増の14.87ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比8.85%増の2.6125ドルになりました。配当性向は17.57%になりました。
2024年2月
2024 年通年の調整後 EPS は約 9.00 ドルと引き続き予想されます。調整後の年間実効税率は 21% ~ 25% です。純支払利息は 2 億 8,000 万ドルから 3 億 1,000 万ドルの範囲であり、これは従来予想の 3 億ドルから 3 億 3,000 万ドルから減少しています。 資本支出は12億ドルから14億ドルの範囲。 減価償却費は約 4 億 5,000 万ドルを見込みます。
セグメントは、3つに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
農業関連事業
農産物および日用品の購入、保管、輸送、加工、販売に関わる統合されたグローバル ビジネスです。北米、南米、ヨーロッパ、アジア太平洋で展開されている事業で、世界中に商品販売および販売拠点を置いています。
精製油および特殊油
パッケージ化およびバルク油脂、ショートニング、マーガリン、マヨネーズ、および再生可能ディーゼル原料を含む植物油精製プロセスから派生するその他の製品などの食用油製品を製造および販売し、パーム油の精製および分別を行っています。
次に大きいのは、食用油事業です。全体売上の約2割を占めます。食用油、ショートニング、マーガリン、マヨネーズ等を手掛けています。2017年にはマレーシアのIOI Loders Croklaanを買収し、事業拡大を図っています。この分野では、カーギル、スウェーデンの大手油脂メーカーであるAAK、ウィルマ―、ユニリーバ等と競合しています。製糖事業は、製糖大国であるブラジルでのさとうきび事業、バイオエタノール事業が中心です。英のABシュガー等と競合しています。製粉事業や肥料事業は全体に占める割合は小さくなっています。
2004年 油糧種子大手のCereolを買収。
2008年 マーガリン大手のWalter Rauを買収。
2009年 マーガリン事業を食品成分会社のRaisio Groupから買収。
2013年 メキシコの製粉会社であるAltex(アルテックス)の買収
2015年 ブラジルの製粉会社であるMoinho Pacificoの買収
2017年 マレーシア油脂大手のIOI Loders Croklaanの株式70%を946百万ドルでパーム油大手のIOI Corpから買収
2018年 Grupo Minsaからの製粉事業の買収
2019年 北米の穀物エレベーター事業を全農へ売却
2019年 ブラジルのマーガリン・マヨネーズ事業をJBSへ売却
2022年 ロシア南西部ヴォロネジの油糧種子破砕精製施設など残りのロシア事業をKaren Vanetsyanに売却する契約に署名。
2023年 IOI Corporation Berhadとの合弁事業Bunge Loders Croklaanの80%所有権を通じて、 Fuji Oils New Orleans, LLCの港湾に拠点を置く製油所の買収。
2023年 CJ Latam Participações Ltda.の発行済み株式の100%を取得。
2023年 Espaçogrãosと売買契約を締結し、3つの穀物エレベーターと関連資産を現金総額約8,500万ドルで取得。
機関投資家が主要株主となっています。
2020年後半から穀物生産大国での新型コロナ拡大の影響によって輸出が減少し、ブンゲの基盤である北米穀物の需要、特にいち早く新型コロナを克服した中国などからの需要が高まり、株価は堅調に推移しています。