コンテナターミナル運営会社の世界市場シェアの分析

コンテナターミナル運営会社の世界シェアと市場規模について分析をしています。ハチソン・ポート・ホールディングス、APMターミナルズ・マネジメント、PSAインターナショナル、COSCOグループ、ターミナル・インベストメントといったコンテナターミナル大手の概要や動向も掲載しています。

世界市場シェア

日本郵船のファクトブック(⇒参照したデータの詳細情報)に記載の2020年のコンテナターミナル・港湾運営会社の取扱い荷物量を分子に、後述する市場規模を分母にして、2020年のコンテナターミナル業界の世界市場シェアを計算すると、1位はCosco、2位はPSA、3位はAPMターミナルズとなります。

  • 1位 Cosco 14.5%
  • 2位 PSA 11.2%
  • 3位 APMターミナルズ 11.2%
  • 4位 ハチソン・ポート 10.9%
  • 5位 DPワールド 9.2%
  • 6位 ターミナルインベストメント 6.7%
  • 7位 チャイナマーチャントポーツ 4.7%
  • 8位 CMA CGM 3.5%
  • 9位 SSAマリン 1.7%
  • 10位 インタナショナルコンテナターミナル 1.6%
  • 11位 ユーロゲート 1.5%
  • 12位 エバーグリーン 1.3%

コンテナターミナル会社の世界市場シェア(2020年)
コンテナターミナル会社の世界市場シェア(2020年)

コンテナターミナルの世界シェア1位は、中国の海運大手であるCOSCOグループです。COSCOグループはコンテナ船オペレーターとしては世界最大手となります。2位はシンガポールのPSA International(PSAインターナショナル)となります。世界3位は、世界最大の海運会社であるA.P. Møller-Maersk(APモラー・マースク)の子会社であるAPMターミナルズ・マネジメント(APM Terminals Management)となります。世界4位は、香港のコングロマリットの長江実業(Cheung Kong (Holdings) Limited)/ハチソン・ワンポア傘下の港湾オペレーター会社のハチソン・ポート・ホールディングス(Hutchison Port Holdings)となります。世界5位はドバイに本拠を置くDP World、世界6位は、海運大手のMSC傘下のTerminal Investment Limited(ターミナル・インベストメント)となっています。世界7位はチャイナマーチャントポーツです。フランスのCMA CGMの港湾オペレーターであるTerminal Link(ターミナルリンク)の49%の持ち分を保有しております。

市場規模

当データベースでは、755百万TEUを2020年のコンテナ取扱量(市場規模)としております。調査会社のスタティスタによると、2019年と2020年のコンテナの取扱量は802百万TEU、755百万TEUとなります。2020年は新型コロナウィルスの影響もあり、一時的に取扱量が減少しましたが、今後は成長することは見込んでいます。

コンテナ取扱量前年成長率
2020年755百万TEU-5.86%
2019年802百万TEU2.3%
コンテナ取扱量の推計市場規模の推移
©業界再編の動向

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世界の主要コンテナ港湾会社の概要

ハチソン・ポート・ホールディングス(Hutchison Port Holdings)
香港に拠点をおく長江実業が買収をしたハチソン・ワンポア(Hutchison Whampoa)傘下の港湾オペレーターです。ハチソン・ワンポアは他に、インフラ(水道や電力)への投資を行う長江基建(Cheung Kong Infrastructure)、携帯通信オペレーターの和記電訊國際 (Hutchison Telecommunications)、不動産を手掛ける和記黃埔 (Hutchison Whampoa Properties)、ドラッグストアや高級スーパー等の小売事業を手掛けるA.S.ワトソンズ(A.S. Watson )を擁しております。2011年に、一部の港湾資産を、ハチソン・ポート・ホールディングス・トラストに分社化し、上場をさせました。保有する港湾は、香港に加え、豪州のシドニー港、ブリスベン港、エジプトのアレクサンドリア港、インドネシアのジャカルタ、韓国の釜山、メキシコ、英国等の主要コンテナターミナルとなります。

APMターミナルズ・マネジメント(APM Terminals Management)
オランダに本拠を置く、船会社系の港湾オペレーターです。約40か国に70以上の港湾を保有しています。親会社は、コンテナ船オペレーターとしては世界最大手であるA.P. Møller-Maersk(APモラー・マースク)です。APモラー・マースクは、石油開発関連事業(石油権益、ドリルシップ、石油タンカー等)も手掛けていましたが、2017年に事業を再編し、現在はコンテナ船オペレーター、港湾オペレーターに事業領域をフォーカスしています。

PSA International(PSAインターナショナル)
シンガポール政府によって設立されたシンガポール港湾庁(Port of Singapore Authority:PSA)が母体となっているコンテナターミナル会社です。2003年に、シンガポールの政府系ファンドであるテマセクが株主となる形でPSA International(PSAインターナショナル)が誕生しました。シンガポール港を筆頭に、タイ、ベトナム、インドネシア、インド、サウジアラビア、中国、韓国、ベルギー、イタリア、ポルトガル等の国でターミナルを運営しています。

COSCOグループ
中国に本拠を置く海運大手です。傘下のCOSCO SHIPPING Portsを通じてコンテナターミナルを運営しています。中国を中心に約30の港湾を保有しています。海外の港湾は以下の通りとなります。

(出典:COSCO SHIPPING Portsホームページ)

ドバイ・ポーツ・ワールド(DP World)
1999年にドバイ港湾公社を母体として設立され、2005年Dubai Ports AuthorityとDubai Ports Internationalが経営統合し誕生しました。同年米大手港湾オペレーターCSX World Terminalsを、2006年には英大手港湾オペレーターのP&O Ports(ペニンシュラ&オリエンタル・ポーツ)を買収し、港湾オペレータービッグ5の一角となりました。サウジアラビアのジッダ・イスラム港、ジブチ港、インドのヴィシャーカパトナム港、ルーマニアのコンスタンツァ港、中国、オーストラリア、ドイツ、ドミニカ共和国等の港湾を運営しています。

Terminal Investment Limited(ターミナル・インベストメント)
アポンテ氏率いる世界大手海運会社のMSCグループ傘下の港湾オペレーター大手です。2013年独立系のインフラファンドのGlobal Infrastructure Partners等 に持分の35%を売却しました。

CMPort(China Merchants Port、招商局港口控股有限公司)
国有企業で海運や港湾等を手掛ける招商局集団(CMG)傘下の港湾運営会社です。CMGは清朝時代に李鴻章が設立した海運会社が発祥と言われています。2013年にフランスの海運大手CMA CGMより、同社の港湾子会社であるTerminal Link の49%の持分を買収しました。中国、香港の港湾を中心に、コンテナ及びバルクの港湾を世界的に運営しています。

China Shipping Terminal Development
上海市に本社を置く中国大手国有船社である中国海運(集団) 総公司(China Shipping (Group) Company)傘下の港湾オペレーターです。

Eurogate(ユーロゲート)
ドイツの海運会社であるEUROKAI (Hamburg) とBLG Logistics Group (Bremen)が港湾オペレーター部門を統合し誕生しました。傘下にイタリア最大の港湾オペレーターであるContship Italiaを有しています。

International Container Terminal Services(インターナショナルコンテナターミナルサービシーズ)
フィリピンに本拠をおく港湾運営大手です。

SSA Marine(SSAマリン)
北米に本拠をおく港湾運営大手です。

日本勢では日本郵船や商船三井が港湾を保有しており、国内のターミナルメインですが、商船三井はTraPac ロサンゼルス ターミナルを含む米国3カ所、タン・カン・カイメップ コンテナターミナルを含むベトナム2カ所、タイ2カ所、オランダ1カ所(ロッテルダムワールドゲートウェイ)でコンテナターミナルを運営しています。

参照したデータの詳細情報について


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