広告代理店・広告業界の世界市場シェアの分析

広告業界や広告代理店業界の世界シェア、市場規模や再編について分析をしています。
WPP 、ピュブリシス、オムニコム、 インターパブリック、電通、博報堂といった世界大手広告代理店やアクセンチュア・ソングといったデジタルエージェンシーの概要や動向も掲載しています。
なお、Deloitte Digitalなど、該当部門の数値抽出ができない企業は本ランキングの対象外としております。

【広告代理店・広告業界の世界市場シェア】

広告代理店・広告業界の2025年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年の広告代理店・広告業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はアクセンチュア・ソング、2位はWPP、3位はピュブリシス・グループとなります。

広告代理店・広告業界の市場シェア(2025年) ©2026 Deallab
*インターパブリックは、2025年末にオムニコムにより買収されたため、Q1~3の売上

順位 Company name
(English)
企業名(日本語) 市場シェア
1位 Accenture Song アクセンチュア・ソング(旧アクセンチュア・インタラクティブ) 5.02%
2位 WPP WPP 4.58%
3位 Publicis Group ピュブリシス・グループ 3.55%
4位 Omnicom Group オムニコム・グループ 2.51%
5位 Dentsu Inc. 電通 1.89%
6位 博報堂DY 博報堂DY 0.64%
7位 Interpublic Group* インターパブリック・グループ* 0.62%
8位 Havas ハバス 0.54%
9位 Bluefocus Communication Group 藍色光標伝播集団 0.13%
広告代理店・広告の世界市場シェアと業界ランキング(2025年) ©2026 Deallab
*インターパブリックは、2025年末にオムニコムにより買収されたため、Q1~3の売上

ITコンサルティンググループを背景に持つアクセンチュア・ソングが1位に君臨し、データ分析力を武器にインターネット広告分野で存在感を急速に伸ばしています(※デロイト デジタルなど、該当事業の数値が公開されていない企業は本ランキングの対象外)。

これに続く伝統的な大手広告グループとして、2位のWPP、3位のピュブリシス・グループ、4位のオムニコム・グループが上位を占めています。また、単独の広告代理店としては日本企業の電通が5位、博報堂DYが6位に位置しており、Havasやブルーフォーカスなども含めた激しい競争が続いています。

2025年末には、WPP、パブリシス、オムニコムと並んで「ビッグ4」と呼ばれていた米国のインターパブリック・グループ(IPG)がオムニコム・グループによって買収され、業界の勢力図の再編に大きな影響を与えています。

各業界における広告費の増加が広告代理店市場全体の需要を牽引すると予想されています。なかでも動画広告とモバイル広告が投資の増加に大きく貢献しており、デジタル広告の総支出は最近、テレビ広告の総支出を上回る状況となっています。

【広告代理店・広告業界の世界市場規模】

当データベースでは、2025年の広告代理店・広告業界の市場規模を3,988億ドルとしております。参照した各種調査データは次の通りとなります。

リサーチアンドマーケッツ社によると、2025年の同業界の市場規模は3,988億ドルです。2026年から2030年にかけて年平均4.8%で成長し、規模は4,129億ドルから4,985億ドルへと拡大することを見込んでいます。

調査会社モルドールインテリジェンスによると、2025年の同業界の市場規模は4,530億ドルです。2026年から2031年にかけて年平均4.55%で成長し、規模は4,736億ドルから5,916憶ドルへと拡大することを見込んでいます。

市場規模 成長率見込み
2025年 3,988億ドル
2026年 4,129億ドル
2030年 4,985億ドル 4.8%

広告代理店・広告業界の市場規模の成長予想 ©2026 Deallab

【M&Aの動向】

1986年 BBDO、ドイル・デーン・バーンバック、ニーダムハーパーの3社によってオムニコム・グループ設立
1987年 WPPによるジェイ・ウォルター・トンプソンの買収
1989年 WPPによるオグルヴィ・アンド・メイザー・ワールドワイドの買収
1993年  オムニコムによるTBWAワールドワイドの買収
1999年 オムニコムによるGGT BDDPの買収
2000年  WPPによるYoung&Rubicamの買収
2005年  オムニコムによるResolution Media買収
2008年 WPPによるTaylor Nelsonの買収
2012年 WPPによるAKQAの買収
2012年 電通による4000億円での英国のイージスの買収
2012年 電通と仏ピュブリシス・グループの提携解消
2014年 ピュブリシス・グループによる米国のデジタル広告の大手サピエント社の買収
2017年  ベインキャピタルがアサツーDKを買収
2018年  インターパブリック・グループがAcxiomのデータマーケティング事業を買収
2019年  ピュブリシス・グループによるイプシロン買収
2020年  WPPによるKantar Groupのベインキャピタルへの売却
2021年 デロイト デジタルが大手コンテンツ制作会社マドラス グローバルを買収
2021年 Stagwell Marketing GroupとMDC Partners Inc.が合併、Stagwell Inc. を設立
2022年 オムニコムがTAデジタルの買収を発表
2023年 WPPはObviouslyの買収を発表
2023年 WPPがFēnom Digitalを買収
2023年  ピュブリシス・グループがプラクティアを買収
2023年 ピュブリシス・グループがマーケティング・テクノロジー企業Yieldifyを買収” 2024年  アクセンチュア、Work & Co を買収し、グローバル デジタル製品およびエクスペリエンス変革能力を強化
2024年  WPPがニューコマーシャルアーツを買収
2024年  オムニコム、インターパブリック・グループを買収し、一流のマーケティング・販売会社を設立
2025年  ピュブリシスが世界有数の独立系エンドツーエンドマーケティング会社ロテームを買収
2025年  JCDecaux Top Media がパナマの High Traffic Media を買収
2025年  HavasはChannel Bakersを買収

世界の主要広告代理店の会社概要

WPP

WPPは世界最大級のマーケティング・広告グループです。伝統的メディアの比率低下や、ITコンサルティング企業による上流工程(デジタルマーケティング等)への進出による競争激化に直面しています。
マーティン・ソレル卿が1985年にWire and Plastic Productsを買収したことから実質的に創業し、大規模なM&Aを通じてグローバルに成長しました。近年は組織の複雑性を解消するため大規模な廃合と再編が継続的に行われています。

  • VML: ヤング・アンド・ルビカム(Y&R)とデジタルエージェンシーのVMLの合併を経て、さらに進化を遂げています。
  • オムニチャネル・クリエイティブ: オグルヴィ(Ogilvy & Matherから改称)などがグローバルで展開されています。
  • ワンダーマン・トンプソン: ジェイ・ウォルター・トンプソン(JWT)とワンダーマンの経営統合により誕生しました。
  • メディア部門(GroupM): メディアプランニングのMindshareやMediacomなどの持ち株会社として巨大な存在感を放っています。
  • その他の主要グループ会社・売却: かつて売上の大きな柱であったマーケティングリサーチのカンタール・グループ(Kantar Group)は、2020年にベインキャピタルへ売却されています。

Omnicom Group(オムニコム・グループ)

米国に本拠を置く大手マーケティング・広告グループです。傘下にBBDO、DDB Worldwide、TBWA Worldwide等の世界的な広告代理店を有しています。
2013年に仏ピュブリシス・グループとの合併を発表しましたが破談となりました。日本では東急エージェンシーと提携関係にあります。
2025年末には米国の有力広告会社であるインターパブリック・グループ(IPG)の買収を完了しました。

Publicis Group(ピュブリシス・グループ)

フランスに本拠を置く世界的なマーケティング・広告グループです。オムニコム・グループとの合併破綻後はM&Aを加速しており、2014年に米国のデジタル広告・コンサルティング大手であるサピエント社、2019年にはEメール・データを中心としたCRMに強みを持つ米国の非上場企業イプシロン(Epsilon)を買収するなど、デジタルおよびデータ領域の強化を強力に進めています。

Accenture PLC (アクセンチュア)

米国に本拠を置く世界最大級の総合コンサルティングファームです(※2001年にアーサー・アンダーセンの監査部門から独立)。戦略策定からITシステム構築、BPO(業務プロセスアウトソーシング)まで幅広いサービスを提供しています。

近年はデジタル広告・マーケティング領域の急進を受け、クリエイティブとテクノロジー、データ分析を統合した「アクセンチュア・ソング(Accenture Song)」を軸に存在感を大きく高めています。単なる広告制作にとどまらず、企業のデータアーキテクチャ設計やCRM・コマース基盤の構築、生成AIを活用したマーケティング変革など、上流のビジネス変革から実行までを一体で支援する新しいタイプのプレイヤーとして、広告業界のランキングや市場構造に大きな影響を与えています。さらに詳しく

Interpublic Group(インターパブリック・グループ)

米国に本拠を置いていた大手広告代理店グループです。WPP、オムニコム、ピュブリシスと併せて「ビッグ4」と呼ばれていました。傘下にマッキャン・ワールドグループ等を有し、日本では大手広告代理店の大広と提携関係にありました。

2025年末にオムニコム・グループによる買収が完了し、現在はオムニコムの傘下として大規模な組織統合と再編が進められています。

電通

日本を代表する総合広告代理店グループです。2012年に当時業界6位の英イージスグループを買収し、グローバル展開を大きく加速させました。

イージス買収のハイライト

  • 買収の概要: 2012年に日本の最大手広告代理店だった電通が英国イージスグループを買収。買収金額は31億6400万ポンド(イージス終値に対し48%のプレミアム)。
  • 戦略的補完性: 電通が手薄だった東欧・中東・アフリカなどのプラットフォームや、デジタル広告における高い専門性を獲得。これにより、従来のテレビ主体の事業構造を大きく補完しました。
  • 提携関係の変化: イージス買収に伴い、当時提携関係にあったフランスのピュブリシスグループとの提携を解消しました。

電通はイージス買収後も積極的なM&Aを継続し、世界各国のエージェンシーを次々とグループ化。2020年には海外事業の統括組織を「dentsu(電通ブランド)」へ一本化するなど、グローバル統合を進めました。近年は、国内市場での安定した収益基盤と高収益な事業展開(BXやCXM、スポーツ・エンターテインメント等を含む「IGS:Integrated Growth Solutions」の推進)を強みとする一方、

博報堂DYホールディングス

博報堂は、1895年に創業された日本の大手広告代理店です。電通と並んで日本の広告業界を代表する2大企業です。

「クリエイティブの博報堂」とも称されるほど、クリエイティブな広告制作に強みがあります。多くの著名なクリエイターを輩出しており、独自のアイデアやデザイン力で高評価を得ています。生活者発想博報堂は「生活者発想」をフィロソフィーとして掲げています。

また、デジタルマーケティングにも力を入れており、特に「生活者データ・ドリブン・マーケティング」に注力しています。インターネット広告分野でも強みを持っており、サイバーエージェントに次ぐ業界第2位の売上を誇っています。これにより、デジタル領域での競争力を高めています。

Bluefocus Communication Group(藍色光標伝播集団)

中国最大級のPRおよびデジタルマーケティング企業グループです。
1996年に北京で設立され、深圳証券取引所に上場しています。従来のPRやブランド管理に加え、現在はデータやテクノロジーを駆使したデジタル広告、クロスボーダーマーケティング、グローバルなコミュニケーションサービスなど、幅広い領域で事業を展開しています。

Havas(ハバス)

パリに本拠を置く大手広告代理店グループです。以前は仏メディアグループのビベンディ(Vivendi)傘下にありましたが、2024年末のビベンディの会社分割に伴い、アムステルダム証券取引所に上場する独立企業として再発足しました。引き続き投資会社であるボロレ(Bolloré)グループが主要株主(実質的な支配権)を維持しています。さらに詳しく

Deloitte Digital(デロイトデジタル)

北米で事業をスタートしたデロイト デジタル(Deloitte Digital)は、Ubermindなどのデジタルエージェンシーとの統合を機に拡大し、現在は世界数十カ国(グローバルで30以上の拠点・スタジオ)に展開しています。総合系コンサルティングファームであるデロイトの強みを背景に、クリエイティブとテクノロジー、データ分析を高度に融合させた「エクスペリエンス・コンサルティング」を提供しています。

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