亜鉛採掘会社の世界市場シェアの分析

亜鉛採掘業界の世界市場シェアや市場規模について分析をしております。グレンコア、ヒンズスタン亜鉛、ニルスター、ヴォトランチン、テックといった亜鉛採掘会社の動向も掲載しております。

市場シェア

亜鉛採掘会社各社の2021年度の採掘量を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2021年の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はグレンコア、2位はニルスター、3位は ヒンズスタン亜鉛となります。⇒参照したデータの詳細情報

亜鉛採掘会社の世界市場シェアと業界ランキング(2021年)

順位会社名市場シェア
1位グレンコア8.0%
2位ニルスター7.6%
3位ヒンドゥスタン・ジンク5.6%
4位韓国亜鉛4.6%
5位テックリソーシーズ4.3%
6位ボルカン・カンパニア・ミネラ1.2%
7位コンパニア・デ・ミナス・ブエナベンチュラ0.4%
8位東邦亜鉛0.3%
9位紫金鉱業0.3%
亜鉛採掘会社の世界市場シェアと業界ランキング(2021年)

亜鉛採掘企業の世界シェア(2021年)
亜鉛採掘企業の世界シェア(2021年)

市場規模

当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、2021年の亜鉛業界の市場規模(採掘量ベース)を13.9百万トンとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。

高麗亜鉛/ウッドマッケンジーによると、2021年と2020年の亜鉛採掘量は13.9百万トンと12.2百万トンです。
調査会社のルシンテルによると、金額ベースの同市場規模は2025年までに173億ドルになると見込まれます。調査会社のグローバルデータによると、2018年の亜鉛採掘量は13.4百万トンです。2022年にかけて年平均3.8%での成長を見込みます。⇒参照したデータの詳細情報

亜鉛の特徴

亜鉛は融点が低く加工しやすいことから鋳造品やイオン化傾向の大きさを利用した腐食防振に用いられます。

用途使用例
メッキ亜鉛メッキをすることで鉄の錆を防ぐことができます
超合金おもちゃなどに使われます
真ちゅう銅との合金です。板や棒状に加工して使われます
亜鉛の用途 ©ディールラボ

更に業界に詳しくなるためにお薦め書籍と関連サイト

レアメタル・資源 38元素の統計と展望
酸化亜鉛の最先端技術と将来
鉄鉱石の開発・生産会社の世界市場シェアの分析

世界の主要な亜鉛生産会社の一覧

Teck Resources(テック・リソーシズ)

カナダに本拠を置く非鉄大手です。亜鉛、銅、原料炭等の分野に強みを持ちます。

MMG

豪州に本拠を置く亜鉛大手です。中国の国有鉱山会社のChina Minmetals Corporation(中国五鉱集団公司)傘下にあります。

Korea Zinc(高麗亜鉛)

1974年に設立された韓国に本拠を置く資源大手です。亜鉛に加えて、鉛、金、銀、銅等の鉱物を生産します。上場企業です。

Nyrstar(ニルスター)

スイスに本拠を置く世界的亜鉛生産会社です。豪州のZinifex (現OZ Minerals)とベルギーの化学大手Umicore(ユミコア)の亜鉛事業を統合して誕生しました。ベルギー、オランダ、オーストラリアに精錬所を所有します。2019年に債務のリストラを行い、石油商社のTrafigura(トラフィギュラ)が大株主となりました。

Vedanta Resources(ベダンタ・リソーシズ)

Vedanta Resources(ベダンタ・リソーシズ)は、Anil Agarwal(アニル・アガルワル)氏率いるイギリスに本拠を置く資源開発大手です。1966年に創業されたインドの亜鉛・鉛・銀生産大手であるHindustan Zinc(ヒンズスタン亜鉛)を傘下に所有します。鉄鉱石、鉄鋼、銅、アルミニウム、電力、石油、ガスも生産・開発しています。資源大手アングロアメリカンの大株主でもあります。

Glencore(グレンコア)

グレンコア(Glencore)はスイスに本拠を置く資源商社です。1974年にスイスのトレーダーであるマーク・リッチによって設立されました。2012年にカナダの穀物流通大手バイテラを、2013年には資源メジャーであるエクストラータを買収しています。亜鉛、原料炭、一般炭、銅、コバルト、ニッケルなどの採掘やエネルギー及び穀物トレーディングが事業の柱となっています。トレーディング機能と上流権益の開発機能をあわせもつ資源メジャーとも言えます。2017年1月に穀物トレーディング部門をグレンコア・アグリカルチャーとして分社化し、バイテラへと社名変更しました。さらに詳しく

Votorantim(ヴォトランチン)

ブラジルに本拠を置くブラジルの大手財閥・複合企業グループです。非公開会社です。資源以外にも電力・鉄鋼・セメント等の事業を展開しています。亜鉛開発・生産はNexa Resources(ネクサ・リソーシーズ)社が行っています。

Boliden(ボリデン)

1931年に設立されたスウェーデンに本拠を置く資源大手です。亜鉛、銅、鉛、金、銀等の資源を生産しています。フィンランドのコッコラ(Kokkola)で精錬を行っています。

東邦亜鉛

1937年に設立された日本亜鉛製錬株式会社を源流とする非鉄精錬会社です。亜鉛、鉛、銀の生産に強みを持ちます。精錬に加え、2010年にから豪州の鉱山会社に出資を行い、亜鉛・鉛鉱石の採掘もおこなっています。

紫金鉱業

Zijin Mining Group(ツージンマイニング、紫金鉱業)は中国に本拠を置く産金・鉱山開発大手です。金などの鉱物資源の探査、採掘、精製、販売を手掛けています。金以外には銅、鉛、亜鉛、タングステン、鉄等の採掘を行っています。

Youser Shaanxi Non-ferrous Metals (陕西有色金属)

中国に本拠を置く国有資源会社です。

参照したデータの詳細情報について


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