送電事業会社(TSO)の世界市場シェアの分析

送電事業会社(TSO、トランスミッションシステムオペレター)が属する業界の市場シェアと市場規模を分析しています。主要な送電事業会社には中国国家電網、ナショナルグリッド、テネット、SPグループ、テルナ、エリアが含まれます。

送電事業会社(TSO)の世界市場シェア(2020年)

最新業界別売上高世界ランキング第9巻」に記載の送電事業会社(TSO)各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の送配電事業の市場シェアを簡易に試算しますと、以下の順位となります。

1位 中国国家電網 74.49%
2位 ナショナルグリッド 3.7%
3位 テネット 1.0%
4位 SPグループ 0.6%
5位 テルナ 0.55%
6位 エリア 0.5%
7位 エレトロブラス 0.3%

1位の中国国家電網が他社を圧倒する規模です。フィリピン、オーストラリア、ブラジル、ロシア、イタリア、ポルトガルの送電会社へ出資しています。2位はイギリスのナショナルグリッドです。

市場規模

当サイトでは、各調査会社等の公表データを参考にし、送電事業(TSO)業界の2019年の世界市場規模を5000億ドルとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。調査会社のザビジネスリサーチカンパニーによると、2019年の発電事業の市場規模は11669億ドルとなります。2020年から2023年にかけて、年平均5%での成長を見込みます。最新業界別売上高世界ランキング第9巻の上位7社の売上高の合計は約4000億ドルです。経済産業省の資料によると、2015年の同売上高ランキングに含まれない送配電システムの市場規模は米国約150億ドル、日本60億ドル等となっており、上位7社以外の国で概ね1000億ドルと推計できます。⇒参照したデータの詳細情報

送電事業の概略図

送電事業の全体像
送電事業の全体像 出所:エリア

より詳しく業界を知るための書籍
送電線・配電線をめぐる諸問題の経緯と展望
図解・系統連系

世界の主要な送電事業運営会社の一覧

State Grid(中国国家電網)
中国の国営送電事業会社です。海外展開にも積極的で、フィリピン、オーストラリア、ブラジル、ロシア、イタリア、ポルトガルの送電会社へ出資を行っています。

National Grid(ナショナルグリッド)
英国の送配電及びガス輸送供給会社です。北米でも送電事業を行っています。

TenneT(テネット)
オランダに本拠を置く国営の送電事業者です。ドイツの送電事業も展開しています。

Terna(テルナ)
イタリアに本拠を置く国営の送電事業者です。1999年にエネルの送電資産を承継する形で誕生しました。南米の送電資産を買収し、海外での成長を目指しています。

Eletrobras(エレトロブラス)
ブラジルに本拠を置く国営の送電事業会社です。ブラジルでは送電分野の自由化が進み、多くの事業者が参入していますが、エレトロブラスが最大手です。同社は発電事業も手掛けています。

SPグループ
シンガポールの国営の送配電・ガス会社です。テマセクが株式を保有しています。

Elia(エリア)
2001年に設立されたベルギーに本拠を置く送電事業会社です。2010年にドイツの送電事業会社である50Herzトランスミッションを買収し、ドイツの送電事業へ参入しました。

なお、日本や北米の送電事業は電力会社が保有しており、独立した運営会社となっておりません。