通信タワー(テレコムタワー・電波塔)業界の世界市場シェアの分析

通信タワー(テレコムタワー・電波塔)業界の世界市場シェア、業界ランキング、市場規模の情報について分析をしています。チャイナタワー(中国鉄塔)、アメリカンタワー、インダスタワー、タワーコム、クラウンキャッスル、バーティ・インフラテル等の通信タワー大手会社の動向も掲載しています。

市場シェア

最新業界別売上高世界ランキング第4巻」に記載の通信タワー会社各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、以下の順位となります。

1位 中国鉄塔 27%
2位 アメリカンタワー 19%
3位 クラウンキャッスル 13%
4位 SBAコミュニケーションズ 5%
5位 GDタワーズ  2.5%
6位 インダスタワーズ 2.2%
7位 IHSタワー 1.5%
8位 イードットコ  1%

中国のチャイナタワーが、独立系の通信タワー会社の中では突出しています。同社は、2015年にチャイナ・モバイル、チャイナ・ユニコム、チャイナ・テレコムの3社のタワー設備が移管されて設立されています。2018年に、株式を上場しました。2位は、アメリカンタワーです。元々は、放送局向けのタワー会社でしたが、現在は通信タワーの米国最大手となっています。米国市場は、同社と、3位のクラウン・キャッスル・インターナショナル 、4位のSBAコミュニケーションズで市場がほぼ寡占されています。5位はドイツテレコム傘下のGDタワーズです。6位には、インドのインダスタワーズです。同社は、バーティ・エアテルとボーダフォンの合弁会社です。

市場規模

調査会社のヴェリファイマーケットリサーチによれば、世界の通信タワーの2018年の市場規模は395億ドルです。2019年から2026年にかけて年平均14.5%での成長を見込みます。調査会社のモードーインテリジェンスによれば、全世界で独立系もしくは通信キャリアの子会社である通信タワー会社によって保有されているタワー数は482万です。通信タワーの保有は、独立系、通信キャリアの子会社、通信キャリア自体に3分され、独立系は約15%、通信キャリアの子会社は約51%、通信キャリアが約33%の資産を保有しています。なお、NTTドコモの基地局数は16万局程度と推計され、5Gへの今後の巨額の設備投資を踏まえ、中国方式でNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク等の各携帯電話キャリアがそれぞれ設備投資を行うよりも、各会社から電波塔事業を切り出して、通信タワー保有会社を設立することは、資産圧縮や設備投資の効率化という観点からも戦略的な打ち手として検討の価値があると言われています。

業界の動向

チャイナ・タワー(中国鉄塔)
2015年にチャイナ・モバイル、チャイナ・ユニコム、チャイナ・テレコムの3社のタワー設備が移管されて設立された世界最大の通信タワー会社です。2018年に香港証券取引所に株式を上場しています。

アメリカンタワー(American Tower)
ラジオ放送大手のAmerican Radio Systems(アメリカン・ラジオ・システムズ)の1部門として、1995年に放送局向けの電波塔事業として設立されました。その後合併等を経て、独立系の通信タワー事業者として、メキシコやブラジル等の南米やアジア地域を含め積極的な世界展開を行なっています。マルチテナント型のアンテナリースが特徴です。

インダスタワーズ(Indus Towers)
2007年に設立されたバーティ・エアテルとボーダフォンの合弁会社です。インド国内での携帯事業の再編に合わせて、2018年にバーティ・インフラテルとの経営統合しました。

クラウンキャッスル(Crown Castle)
米国の本拠を置く通信タワー会社です。ワイヤレス通信用のタワーやその他インフラを所有するほか、運営、リースも手掛毛ています。

GDタワー(GD Tower)
ドイツのドイツテレコム傘下の通信タワー子会社です。旧ドイツ・フンクトゥルム(Deutsche Funkturn)です。スペインの高速道路運営管理会社であるアベルティス傘下の通信タワー会社Cellnex(セルネックス)が、英国、フランス、イタリア、オランダ、スイスの通信タワー会社を積極的に買収しており、ドイツ・フンクトゥルムの今後の買収戦略が注目されています。

edotco(イードットコ)
マレーシアに本拠を置く通信タワー会社です。マレーシアの通信大手であるAxiata傘下です。2012年の設立以来、マレーシア、バングラデシュ、カンボジア、スリランカ、ミャンマー等の地域へ積極的に進出しています。日本の政府系ファンドである産業革新機構も投資を行っています。

IHSタワー(IHS Tower)
アフリカの本拠を置くタワー会社です。現地の通信キャリアであるMTNやEtisal等に通信タワーを提供しております。

GTLインフラストラクチャー
インドに本拠を置く通信タワー会社です。2004年に設立されました。エアセルの通信設備を買収して成長しています。

SBAコミュニケーションズ
SBAコミュニケーションズは、米国の無線通信インフラ提供会社です。。無線通信タワー、屋上など無線通信用アンテナタワーなどのリースを行なっています。

タワーコム(Towercom)
インドに本拠を置く通信タワー会社。リライアンス・コミュニケーションズ傘下であったが、同社が携帯電話事業から撤退することを受け、リライアンス・ジオに基地局事業の売却を発表しました。

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