人工衛星を用いて通信サービスを提供する 衛星通信オペレーター(FSS/MSS/衛星ブロードバンド) 世界シェアや市場規模の情報を掲載しています。
本記事では、衛星通信サービスの売上を公開している主要オペレーターを対象にランキングを作成しています。
市場を牽引する Viasat、欧州を代表する SES、ユーテルサット、北米の衛星ブロードバンド大手 EchoStar、そして移動体通信(MSS)で存在感を持つ Iridium といった大手固定・移動衛星通信会社の最新の動向も分析しています。
なお、Intelsat や Starlink のように売上を非公開としている企業、また衛星製造・地上装置メーカーは対象外としています。
【衛星通信業界とは】
衛星通信(Satellite Communication)は、地球の周りを回る人工衛星を使って、地上では電波が届きにくい場所にも通信サービスを届ける仕組みです。山間部や海上、航空機の上空など、携帯電話や光回線が使えない環境でもインターネットや通話を可能にします。
衛星通信には、放送や企業ネットワークに使われる「固定衛星通信(FSS)」、船舶・航空機・車両など移動体向けの「移動衛星通信(MSS)」、そして近年急速に広がる衛星ブロードバンドがあります。
地球の高い軌道にある衛星(GEO)だけでなく、中軌道(MEO)や低軌道(LEO)の衛星も活用され、用途に応じて使い分けられています。こうした衛星通信は、地上ネットワークを補完する重要なインフラとして、世界的に需要が高まっています。
【衛星通信業界の世界市場シェア+ランキング】
衛星通信業界の2025年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年の衛星通信業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はヴィアサット、2位はSES、3位はエコースターとなります。
衛星通信業界の市場シェア(2025年) ©2026 Deallab
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*2025数値未発表のため、2024年度の数値
| 順位 | Company name (English) |
企業名(日本語) | 市場シェア |
| 1位 | Viasat* | ヴィアサット* | 3.28% |
| 2位 | SES | SES | 2.80% |
| 3位 | EchoStar Corporation(Hughes) | エコースター | 1.48% |
| 4位 | Eutelsat* | ユーテルサット* | 1.34% |
| 5位 | Iridium Communications Inc. | イリジウム・コミュニケーションズ | 0.65% |
| 6位 | SKY PERFECT JSAT GROUP | スカパーJSAT | 0.54% |
| 7位 | telesat | テレサット | 0.43% |
| 8位 | China Satcom | 中国卫通集团股份有限公司 | 0.38% |
| 9位 | APSTAR / APT Satellite | 亜太衛星 | 0.10% |
*2025数値未発表のため、2024年度の数値
世界の衛星通信サービス市場を牽引するのは、Inmarsat を統合し世界最大級となった Viasat(ヴィアサット)です。エンタープライズ、航空機、政府・軍事、一般消費者向けに衛星ブロードバンドや移動体通信サービスを提供しています。
世界 2 位は、ルクセンブルクに本拠を置く欧州最大の衛星通信事業者 SESです。GEO と MEO(O3b mPOWER)を組み合わせたハイブリッド構成で、映像配信・企業ネットワーク・政府通信の 3 本柱 を持つ世界的リーダーです。
世界 3 位は、北米の衛星ブロードバンド大手 EchoStar Corporation(Hughes)です。HughesNet を中心とした衛星インターネット、企業向けネットワーク、政府向け通信を展開しています。
続く欧州の Eutelsat Groupは、OneWeb との統合により GEO+LEO のデュアル構成を持つ世界有数の衛星通信企業となりました。
また、移動体衛星通信(MSS)で存在感を持つ Iridium、アジア最大の FSS 事業者 SKY Perfect JSAT、カナダの Telesat、中国最大の FSS 企業 China Satcom、アジア太平洋地域で長年事業を展開する APSTAR / APT Satelliteなどが世界市場を支えています。
なお、2020年1位のIntelsat(インテルサット)は2020年以降公式開示なし、その他、Starlinkや中東最大の Arabsat、香港の AsiaSatのように売上を非公開としている企業、また衛星製造・地上装置メーカーは今回のランキング対象外としています。
【衛星通信業界の世界市場規模】
当データベースでは、2025年の通信衛星業界の市場規模を983億ドルとしております。参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社グランドビューリサーチによると、2025年の同業界の市場規模は983億ドルです。2033年にかけて年平均11%で成長し、規模は2,231億ドルへと拡大することを見込んでいます。
| 年 | 市場規模 | 年平均成長率 |
| 2025 | 983億ドル | – |
| 2026 | 1,074億ドル | – |
| 2033 | 2,231億ドル | 11.0% |

【M&Aの動向】
2023年 ViaSat、Inmarsatを買収。
2023年 Eutelsat、OneWeb を買収。
2024年 EchoStar、DISHと合併。
2024年 世界的な音声およびデータ衛星通信の大手プロバイダーであるイリジウム コミュニケーションズ社 は、サテルズ社の買収を完了
2024年 バヤナットとヤハサットの株主がSPACE42設立のための合併を承認
2025年 SES、将来を見据えた魅力的な取引でインテルサットを買収
2025年 Gilat、Stellar Blu Solutions LLCの買収を完了
【会社の概要】
Viasat(ビアサット)
1986 年に米国で設立された衛星通信会社です。航空機向けインターネット、政府・軍事通信、企業ネットワーク、一般消費者向けブロードバンドなど幅広いサービスを展開しています。2021 年には英国の Inmarsat の買収を発表し、GEO と L バンドのネットワークを統合したことで、世界最大級の衛星通信サービス企業へと成長しました。航空機向け通信(IFC)市場でも世界的な存在感を持ちます。さらに詳しく
SES(エス・イー・エス)
1985 年にルクセンブルク政府によって設立された Société Européenne des Satellites が前身で、2005 年にユーロネクストに上場しました。GEO 衛星に加え、中軌道(MEO)の O3b mPOWER を運用する世界唯一の事業者で、映像配信、企業ネットワーク、政府通信の 3 分野でグローバルに事業を展開しています。ルクセンブルク政府が主要株主であり、欧州を代表する衛星通信企業です。さらに詳しく
EchoStar Corporation(Hughes)(エコースター/ヒューズ)
米国に本拠を置く衛星通信企業で、完全子会社の Hughes Network Systems を通じて家庭向け衛星インターネット(HughesNet)、企業ネットワーク、政府向け通信サービスを世界 100 か国以上で提供しています。衛星運用と地上ネットワークを一体で提供するビジネスモデルを持ち、北米の衛星ブロードバンド市場で長年にわたり重要な役割を果たしています。さらに詳しく
Eutelsat Group(ユーテルサット)
1977 年に設立された欧州通信衛星機構を前身とし、2001 年に民営化、2005 年にユーロネクストに上場しました。2023 年には LEO 衛星網を運用する OneWeb と統合し、GEO と LEO のデュアル構成を持つ世界有数の衛星通信企業となりました。大株主にはフランスの公的投資銀行 Bpifrance や中国投資有限責任公司(CIC)が名を連ねています。さらに詳しく
Iridium Communications(イリジウム)
米国に本拠を置く移動体衛星通信(MSS)事業者で、66 基の LEO 衛星によるグローバル通信網を運用しています。元々は Motorola が支援して設立されましたが、過大投資により破綻。その後再建され、現在は NASDAQ に上場する企業として成長を続けています。海事・航空・軍事・緊急通信など、地上ネットワークが届かない領域で強みを持ちます。さらに詳しく
SKY Perfect JSAT(スカパーJSAT)
1985 年に設立された日本通信衛星(JSAT)が前身で、2000 年に上場しました。その後、有料衛星チャンネル最大手のスカイパーフェクト・コミュニケーションズと経営統合し、現在はスカパーJSAT ホールディングス傘下の衛星通信事業会社として運営されています。アジア最大級の FSS 事業者で、放送、企業ネットワーク、政府通信など幅広い分野で事業を展開しています。さらに詳しく
Telesat(テレサット)
1969 年にカナダ政府によって設立され、1998 年に民営化されました。現在は Loral Space & Communications とカナダ公務員年金投資委員会(PSP Investments)が主要株主です。GEO 衛星による放送・企業ネットワーク・政府通信を提供しており、LEO コンステレーション「Lightspeed」計画も進行中です。北米市場で長年にわたり重要な役割を果たしています。さらに詳しく
China Satcom(中国衛通)
2001 年に国務院直属の中央企業として設立され、上海証券取引所に上場しています。中国最大の FSS 事業者であり、放送伝送、政府通信、緊急通信、企業ネットワークなどを提供しています。中星シリーズ衛星を多数運用し、中国国内の放送・通信インフラを支える中核企業として位置づけられています。さらに詳しく
APSTAR / APT Satellite(アプスター)
1992 年に香港で設立された衛星通信事業者で、アジア太平洋地域を中心に放送、企業ネットワーク、通信サービスを提供しています。APSTAR シリーズ衛星を運用し、長年にわたりアジア地域の衛星通信インフラを支えてきました。香港を拠点とする数少ない衛星通信企業として知られています。さらに詳しく
