ゴルフカートメーカーの世界市場シェア、市場規模や業界ランキングについて分析をしています。テキストロン、ヤマハ発動機、インガソール・ランドといった世界大手ゴルフカートメーカーの概要や動向も掲載しています。
【市場シェア】
ゴルフカート業界の2023年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2023年のゴルフカート業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はテキストロン、2位はヤマハ発動機となります。
インガソール・ランドは非公表のため除外しております。
ゴルフカートメーカーの世界シェアと業界ランキング(2023年)
順位 | Company name (English) |
企業名(日本語) | 市場シェア |
---|---|---|---|
1位 | Textron | テキストロン | 34.5% |
2位 | Yamaha Motor | ヤマハ発動機 | 22.6% |
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1位は1923年にスペシャル・ヤーン・カンパニーとして設立された米国に本拠を置く航空機メーカー、テキストロンになります。2位は1955年に設立された日本を代表する輸送機メーカー、ヤマハ発動機です。バイク、プレジャーボート、オフロード車、スノービークル、電動アシスト自転車、ゴルフカートなど幅広い輸送機を手掛けていることが特徴です。
【市場規模】
当データベースでは、2023年のゴルフカート業界の市場規模を55億ドルとしております。参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社フォーチュンビジネスインサイツによると、2023年の同業界の市場規模は55億ドルです。2032年にかけて年平均3.5%で成長し、規模は74億ドルへと拡大することを見込んでいます。⇒参照したデータの詳細情報
年 | 市場規模 | 年平均成長率 |
---|---|---|
2023 | 55億ドル | – |
2032 | 74億ドル | 3.5% |

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ゴルフボール業界の世界市場シェアの分析
テーラーメイドを軸としたゴルフ用品業界の再編分析
【M&Aの動向】
2020年 インガソールランドのゴルフカート事業(Club Car)のプラチナムエクイティへの売却。企業価値は1.68億ドル(EBITDA倍率は12.1倍、売上高倍率は2.1倍)
2022年 Textron、Pipistrelの買収を完了
2024年 ヤマハ発動機は、マリン電動推進機メーカー「Torqeedo社」を買収
【会社の概要】
Ingersoll-Rand(インガソール・ランド)
Ingersoll-Rand(インガソール・ランド)は、1871年に創業された米国に本拠を置く産業機器メーカーです。2020年に真空ポンプ、コンプレッサー等の産業機械メーカーであるGardner Denver(ガードナーデンバー)と経営統合を行いました。統合に先立ち、空調事業はトレーン・テクノロジーズとして分社化しています。インガソール・ランドからは、過去、鍵のアレジオン、冷凍ショーケースのハスマン(2015年にパナソニックへ売却)等各分野でトップクラスの企業が巣立っております。コンプレッサー・エアツールや輸送用冷凍装置の分野でも強いです。ゴルフカートでは、クラブカーブランドを展開し、世界最大級の規模ですが、2021年にプラチナムエクイティへ売却をしました。さらに詳しく
Textron(テキストロン)
Textron Aviation(テキストロン)は、1923年にスペシャル・ヤーン・カンパニーとして設立された米国に本拠を置く航空機メーカーです。ヘリコプター、ビジネスジェット、ゴルフカートや芝刈り機等を手掛けています。ビジネスジェットの分野ではビーチクラフトやセスナを相次ぎ買収し規模を拡大しました。
ヘリコプター事業では、エアバス・ヘリコプターズ、シコルスキー・エアクラフト、アグスタウェストランド等と並ぶ大手ヘリコプターメーカーのベル・ヘリコプター(Bell Helicopter )を展開しており、ヘリコプター業界の世界シェアでは上位に位置します。
ビジネスジェットの分野では、競合のガルフストリーム・エアロスペースやダッソーファルコンと並ぶ大手です。ゴルフカートでは、E-Z-GOブランドを展開し、インガソール・ランドやヤマハ発動機と並ぶゴルフカート御三家の一角です。ヤコブセン(Jacobsen)ブランドで芝刈り機を展開しています。そのほか、在庫金融や自動車部品等も手掛けています。さらに詳しく
ヤマハ発動機
1955年に設立された日本を代表する輸送機メーカーです。楽器を手掛けるヤマハとは源流が同じ兄弟会社です。バイク、プレジャーボート、オフロード車、スノービークル、電動アシスト自転車、ゴルフカートなど幅広い輸送機を手掛けていることが特徴です。さらに詳しく
昭和電工マテリアルズ
旧日立化成です。昭和電工が日立化成を2019年に買収し、現在の社名となりました。日本で最初にゴルフカートを開発した老舗です。
昭和電工について
レゾナック・ホールディングス(昭和電工)は、1939年に設立された日本を代表する化学・素材メーカーです。戦前は森コンツェルンの中核企業でした。また設立の経緯から味の素グループとも関係が深い会社です。2020年に日立化成を買収し、日立化成は昭和電工マテリアルズとなりました。石油化学、産業ガス、高純度ガス、アルミニウム圧延、ハードディスク、黒鉛電極、パワー半導体用SiCエピウェハ、LED、モーター用のレアアース磁石合金、リチウムイオン電池材料、セラミックス製品、工業薬品など幅広い分野を手掛けています。黒鉛電極の分野では、2012年に中国のSinosteel(中国中鋼集団)より傘下の四川炭素(Sichuan Carbo)、2016年にドイツのSGLカーボンより黒鉛電極事業を買収しました。2020年の黒鉛電極の年間生産量は21万トンです。アルミ缶事業も手掛けています。
Columbia ParCar(コロンビア・パーカー)
米国に本拠を置くゴルフカートメーカーの老舗です。
参照したデータの詳細情報について