ワイヤーハーネス業界の世界市場シェアの分析
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ワイヤーハーネス業界の世界市場シェアの分析

ワイヤーハーネス業界の世界市場シェアや市場規模について分析をしています。アプティブ、住友電工、TEコネクティビティ、レオニ、リア、矢崎部品、古河電工といったワイヤーハーネス大手の概要や動向も掲載しています。

【市場シェア】

【シェア+ランキング】

ワイヤーハーネスメーカー各社の2022年度の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2022年のワイヤーハーネス業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位は住友電工、2位はアプティブ、3位はTEコネクティビティとなります。⇒参照したデータの詳細情報

参照したデータの詳細情報

順位 会社名 市場シェア
1位 Sumitomo Electric Industries(住友電工) 29.14%
2位 Aptiv(アプティブ) 26.40%
3位 TE Connectivity(TEコネクティビティ) 14.08%
4位 Leoni(レオニ) 11.74%
5位 Lear(リア) 10.57%
6位 Yazaki Parts(矢崎部品) 5.29%
7位 Furukawa Electric(古河電工) 3.92%
ワイヤーハーネス会社の世界市場シェアと業界ランキング2022年

ワイヤーハーネス業界の世界シェアと業界ランキング(2022年)
*TEコネクティビティは2022年10月~2023年9月の2023年会計年度データを使用
**古河電工は推計データ

2021年に首位だった米国のアプティブを住友電工が追い抜き、トップに立ちました。アプティブは他部品の製造事業を強化している一方、住友電工はワイヤーハーネスの品質を上げて安定供給が可能という特徴があります。

3位はスイスのTEコネクティビティ、4位はドイツのレオニとなりました。日系企業としては矢崎部品と古河電工がランクインしています。

ワイヤーハーネスはEV車の普及によって、今後も安定した需要があると考えられます。特にアルミなどの軽量素材の需要が高まっていくことが見込まれます。実際、住友電工は2025年をめどに自動車用のワイヤーハーネスをすべてアルミ製に置き換える予定を発表しています。

【ワイヤーハーネスの世界市場規模】

当データベースでは、ワイヤーハーネスの2022年の市場規模を490.3億ドルとしております。参照したサイトは以下の通りとなります。

調査会社のプレジデンスリサーチによれば、2022年度の同業界の市場規模は490.3億ドルとなります。2023年から2030年にかけて年平均5.5%で成長し、同年には833.6億ドルへ規模が拡大することを見込んでいます。

調査会社のモードーインテリジェンスによると、2022年の同業界の市場規模は370.3億ドルです。2028年にかけて年平均4.22%で成長し、同年には474.6億ドルへ規模が拡大することを見込んでいます。

調査会社のマーケッツアンドマーケッツによると、2023年の同市場規模は487億ドルです。2030年にかけて年平均2.9%で成長し、同年には595億ドルへ規模が拡大することを見込んでいます。

調査会社のグランドビューリサーチによれば、2022年度の同業界の市場規模は486億ドルとなります。2023年から2030年にかけて年平均3.3%で成長し、同年には630億ドルへ規模が拡大することを見込んでいます。

参照したデータの詳細情報

【ワイヤーハーネス業界とは】

電子機器の電気や信号を伝える部品の集合体を、ワイヤーハーネスと言います。電線(ワイヤー)、多芯電線と端子やコネクタといった機器で構成され、他の製品との接続が容易にできる点が特徴です。

ワイヤー・ケーブル・ハーネスのそれぞれの特徴
ワイヤー・ケーブル・ハーネスのそれぞれの特徴

ワイヤーハーネスの代表的な用途は自動車です。特にエンジンやスピーカー、ライトなどの車内の機器をつなぎ、電力供給・情報伝達をおこなう役割を担っています。

従来のワイヤーハーネスは銅でできており、車体が重くなる要因でした。しかし、近年では銅から軽量のアルミニウムへと転換が進んでおり、車体も軽くなり燃費が向上することから、今後はアルミのワイヤーハーネスが主流になると考えられます。

自動車以外にも、ワイヤーハーネスは医療機器やインフラ設備(自動改札など)に使用されています。

さらに詳しく業界を理解するためのお薦め書籍と関連サイト

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【M&Aの動向】

ワイヤーハーネス業界のM&Aはそれほど活発ではありません。矢崎総業(矢崎部品)は、2010年代前半に国外でのシェアを伸ばすため国外のワイヤーハーネスメーカーを買収していました。一方、住友電工は2007年の住友電装買収以降、安定した経営基盤づくりに重きを置いています。

2022年 アプティブがイタリア自動車部品大手のIntercable Automotiveを買収

2022年 レオ二が産業用電線事業を米ケーブル接続ソリューションのBizLinkに売却

2020年 アプティブがBorgWarnerと経営統合

2012年 矢崎総業がロシアのワイヤーハーネスメーカーIVCを買収

2011年 矢崎総業(矢崎部品の親会社)がイタリアのワイヤーハーネスメーカーCablelettra S.p.Aを買収

2007年 住友電工が住友電装を完全子会社化

【会社の概要】

住友電工

住友電工は、1897年に設立された前身の住友伸銅場を引き継ぐ日本の大手電線、ケーブル及び自動車部品メーカーです。創業より電力用ケーブルや通信用ケーブルを手掛けています。ワイヤーハーネスや光ファイバーの分野でも世界大手です。 ワイヤーハーネスは傘下の住友電装が手がけています。2001年日立電線(日立金属)と電力用ケーブルのジェイ・パワーシステムズを設立し、その後2014年に住友電気工業が完全子会社化しています。光ケーブルは同社の横浜製作所が主力工場です。さらに詳しく

アプティブ(Aptive)

アプティブ(Aptive)は、ゼネラルモーターズ(GM)の自動車部品子会社が出自です。1999年にDelphi(デルファイ)として分社化しました。さらに2017年にパワートレイン等の事業をデルファイテクノロジーズとして分社化し、コネクター、ワイヤーハーネス、車載センシングを含む事業はアプティブへと社名を変更しました。なお、2020年にデルファイテクノロジーズはBorgWarnerと経営統合をしました。

TEコネクティビティ(TE Connectivity)

スイスに本拠を置くコネクター大手です。元々は警備サービスや防犯機器製造大手のタイコ・インターナショナルのコネクター部門でしたが、Tyco Electronicsとして分社化後、TEコネクティビティーに社名変更をしました。現在はニューヨーク証券取引所に上場しています。

レオニ(LEONI)

1569年に事業を開始したドイツに本拠を置くケーブルメーカーです。ワイヤー、光ファイバ、ケーブル、ケーブルシステム ケーブル、ケーブルシステム、コネクターなどの製造販売を行っています。

リア(Lear)

米国に本拠を置く自動車部品メーカーです。車載シートやワイヤーハーネスを含むエレクトロニクス関連に強みを持ちます。

矢崎部品

ワイヤーハーネス、自動車用メーター等に強みを持つ部品メーカーの矢崎総業の子会社です。矢崎総業は非上場会社で、自動車向け以外にも、ガスメーターや温水器等を展開しています。

古河電工

電線やワイヤーハーネスの製造をおこなう非鉄金属メーカーです。電線に強みがあり、住友電工やフジクラと並んで電線メーカーの御三家と呼ばれています。光ファイバーの製造もおこなっています。

参照したデータの詳細情報について

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